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| カンプノウにはラジオが似合う。これは数多くの教訓を残して去っていった クライフの教えの一つである。
1992年6月7日、リーグ最終戦はカンプノウでビルバオとの試合。一方マドリは バルダーノ率いるテネリフェとの戦い。この最終戦までマドリがバルサに1ポイントの差をつけ首位にいた。したがってマドリが勝てば、バルサの勝敗に関係なくマドリが優勝、しかしマドリが引き分けか負けでバルサが勝てば、直接対決でポイントを稼いでるバルサの逆転優勝になる。このような最終戦はこの後3年連続してほぼ同じような状況の下で、カンプノウで行われることとなる。 92年の場合は、テネリフェがマドリに圧勝し、またバルサもストイコフの得点で勝利をおさめ、最終戦による1年目逆転優勝を飾る。 2000年11月8日、つまり昨日の対ベシクタス戦。6万観衆の7割方がラジオをもっていたことと、バルサにとっては文字通り最終戦になってしまったこと以外、過去の逆転劇とあまり共通点はなかった。まず、イタリアのチームを信じるほどバルサファンは「純」じゃなかったし、ましてここ何年間か「相性が悪い」ミランとなればなおさらだ。ミランがバルサを助けるなんてだれも信じちゃいなかった。もし何かの間違えでミランが勝つようなことがあるとすれば、それは彼らの危機意識からのもの。リーグでの成績が悪いうえ、ここ何試合か地元で勝っていないこともあり、ファンからのプレッシャーがあったからだ。 8時45分に始まったこの試合は15分後の9時に、事実上終わってしまった。コクー(11分)、ルイスエンリケ(15分)のゴールに対し、ささやかな拍手で興味を表した観衆は、1000km 離れた他の試合に耳をかたむけている。「もしかしたら、でもまさかなー」の思いは当然だれにでもあった。その観衆がウオオオォーと叫んだのは、前半26分のことだ。「ペナルティー」。その後今までの静寂に増して、さらなる静寂がおとずれる。再び、ボールを蹴る音だけがグランドを支配する。しーん、しーん、その静けさは46分に審判が前半終了の笛とともに、ガヤ、ガヤ、と人の動く気配によって、破られる。はるか彼方では、リーズがミランを一点リードしている。 続く静けさのなかで始まった後半23分、再び、突然の歓声が生まれる。ミラン1点を返す。 カンプノウに来ているソシオの平均年齢は50才前後と思われる。30年、40年もの間、フットボールを見ている人たちだ。当然彼らは、試合の流れを読む眼をもっている。ミランは引き分けでもグループの1位になるわけだから、まだ20分以上時間が残っているとはいえ、強引な攻撃をすることはないだろうと彼らは思う。それでも、思わぬペナルティーや、何かの間違えでの自殺点ということも十分に考えられる。「もしかしたら」「ひょっとしたら」の願いは、少なからずもあったにちがいない。しかし、やはりというべきか、「試合の正しい読み」が、わずかながらの「願い」に勝つことになってしまった。 早くもチャンピオンズリーグから消え去ったバルサに対し、残念、無念、サビシイーと思うことはあっても、ミランを恨む気持ちは全くない。彼らは当然の事をしたまでだし、それ以上の事を望むのは、ナンセンスというものだ。彼らにとってバルサを生かしておくことに、何のメリットもないし、まして、春先のバルサの強さを知っている。そして何よりも、彼らはリーズに勝てる力を持っていなかったと思う。ここが残念、無念、と感じるとこだ。バルサはどう考えても、この「最強のグループ」と呼ばれた中にあって、最も強いチームだったはずだ。ミランは何ほどのチームでもなかったし、フエラで1点しかとっていないリーズにいたっては、問題外だろう。 チャンピオンズリーグに関するバルサの歴史は、敗北と、挫折と、失敗の繰り返しの歴史でもある。45年にわたるこのカップ戦の歴史の中に、バルサは11回登場している。そのうち4回決勝戦に残ることとなるが、勝ったのはわずか1回。つまり45年のあいだに1回しか優勝したことがないのだ。対してレアルマドリは、30回の出場、そのうち11回決勝戦を経験し、そしてなんと8回も勝っている。この効率性には、青と赤の血が流れている人にとっても、素直に「スッゲェー」と思わせるものがある。それでも、それでも、それでも、来シーズンが始まれば、今年こそはヨーロッパチャンピオンにという熱い期待は生まれる。 UEFA CUP は格下のものとはいえ、個人的には非常に期待したいカップであります。それはなぜかと言うと、バルサを見始めてから唯一欠けているプレミアだからです。カップウイナーズカップは2回取ったし、ヨーロッパカップはクーマンさまさまのおかげで体験できたし、残るはこのカップだけとなり、もしこれに勝ったら、夢の3大カップの達成になります。 今回は絶望から立ち直るのに、非常に早い、Txiki でありました。 |
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