|
ロナルディーニョ・ガウチョ
「いつもやるんだ、試合前にはね。ひたすら祈る、そう、別に特別なものでも何でもなく、ただひたすら祈る。誰に祈るということでもなく、具体的に何かを願って祈るというわけでもなく、ただ無心になって祈る。それだけのことさ。」
ロナルディーニョに関してまだ多くのことを知らないバルセロニスタにとって、ビルバオ戦開始直前に見せた彼の真剣な表情は意外なものに写った。いつもニコニコと笑顔を絶やさないロナルディーニョしか知らないバルセロニスタだ、彼のあれほどの真剣な表情を見たのは初めてだった。TV3のカメラがとらえたあのシーンは衝撃的でさえあった。
彼の知られていない部分はあの真剣な表情だけではない。普段の彼のざっくばらんな行動からは想像できない多くの秘密を持っている23歳の青年でもある。例えば、そう、例えば、練習が終わったらシャワーを浴びて帰宅を急ぐ多くの選手と違い、彼はいつもだいぶ遅れてカンプノウを去っている。どこで何をしているのか、多くの関係者は気がつかない。練習を終わって彼が駆けつけるところ、そこは室内練習場だ。そこで一人だけとなった彼は一人ボールと遊んでいる。そう、まるでナイキのコマーシャルのように一人ボールと戯れているのだ。常にボールと一緒、それがロナルディーニョ。
カンプノウになるべく近い場所であり、そして浜に通じる庭がある家、もちろんゴチャゴチャと周りに家がない方が良い、それが彼が今探してい家の立地条件だ。アーツホテルに妹と一緒に住んでいるロナルディーニョはなるべく早く家を探さなければならない。53歳になる彼の母ミゲリーナ、そして彼と切っても切れない関係にある兄のアシス、彼らと一緒に住む家を早急に探さなければならない。彼にとってバルセロナの街はすでにリオと同じとは言わないまでも、それに近い環境にある街となっている。決してパリの街には馴染めなかったロナルディーニョ。冬はもちろん秋の寒さにも耐えられなかった。だがバルセロナには地中海があり、そして温暖な気候がある。そして何よりも彼が気に入ったこと、それはパリの街では考えられないこだという。
「ここの街の素晴らしいところは、まあ、気候だとか食事だとかいうことは別として、例えば街最高の高級ホテルなり高給レストランなりに入るときにも正装しなくてすむことさ。人を服装で判断しないところがすごく気に入っている。」
|