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信頼感、それは勝利を呼ぶホームラン王!
1970年代にバルサの監督を務めたリヌス・ミケルス。言わずもがな、アヤックスの監督を務め“ナランハ・メカニカ”の創始者であり、“トータル・フットボール”のお父さんでもある。その彼がバルサの監督を務め、クライフやレシャック、ニースケン、アセンシ、マルシアルなどというそうそうたるメンバーを擁しながらも何回もの不振の時期を迎える。そしてある時、バルセロナのジャーナリストが彼に質問をした。
「何でこんなに負けがこむのか?」
それに対するミケルスの答えは簡単なものだった。
「試合内容が悪いからだ。」
そう、選手たちが繰り広げる90分間にわたる試合内容がひどすぎるから勝てない、そういうことだ。そしてジャーナリストはさらに質問を続ける。
「これだけのメンバーがいて、何で試合内容が悪いのか。」
当時もいまと同じで成績不振の原因は、そのチームを指揮する監督が最大の責任者であり、このジャーナリストもまた試合内容の悪さは監督が原因、そう考えての意地悪質問だったのだろう。だがミケルスはキッパリと語る。
「負けてばっかいるからだ。」
当時のバルサを構成するメンバーの“質”を考えれば、圧倒的な強さでリーグ首位を走っていてもおかしくはない。多くのスター選手を抱えるバルサであるが故に、連勝街道を走ってもおかしくはない。だがそうはならない現状に理解できない多くのバルセロニスタだ。何かが原因となって、それは例えばアンラッキーなことが続いたり、負傷選手が多くて監督が理想とするメンバーを組めなかったり、あるいは審判の“誤審”が多かったり、監督と選手間に摩擦が起きていたり、あるいはその他のなんらかの原因で、どうしても勝利することができない試合が続くとしよう。その結果、次第に試合内容も悪くなり結果がさらにひどくなる、そういう現象をミケルスは言いたかったのだ。
つい最近、コクーがバルサの好調さの秘密について語っている。
「我々が快調に飛ばしているのは単純な理由だと思う。それは結果がでてくるようになったからだ。勝利が信頼感を生み、そしてその信頼感が勝利を呼び起こす、そういう簡単なことさ。」
信頼感、選手間同志に生まれる信頼感、それは選手と監督の信頼感にもつながる。決して“ケッカ・オーライ”を小馬鹿にしてはいけないのだ。試合内容の良さが好結果を生み、好結果が試合内容の良さを再び生む。果たして卵が先か鶏が先か、結果が先か試合内容が先か、あ〜、わからない。
レアル・マドリを例に取れば、この信頼感の強さが好結果を生むということがよく理解できるだろう。勝利にむけた絶対の信頼感、それほど見栄えの良い試合展開をしていないにも関わらずリーグ首位を走っている彼らには、勝利に対する絶対の信頼感があるのだ。いかに不利な試合展開となっていようと、いつかはロナルドがゴールを決めてくれるだろう、ロナルドがダメならいつかはラウルが試合を決めてくれるだろう、その信頼感は絶対的だ。そして、さらにもし彼らが試合を決定づけてくれないときには、間違いなく審判の“誤審”が生まれるだろうという壮大なる信頼感。これがメレンゲの強さの秘密だ。わかりましたね。
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