| アップ&ダウン
テネリフェ戦での圧勝によりチーム内に新鮮な雰囲気が生まれてきたバルサに対し、依然としてアウエーでの試合に勝てないことを証明したマドリはナーバスな状態を迎えている。わずか3日前は「危機のバルサ」であり「惑星から来たチーム」であったマドリだが、状況はガラッと変わってしまった。
■アップ・バルサ
レシャックの将来を決める試合となったテネリフェ戦での勝利の秘訣は何か。それはすべての選手たちが、まるで最後の試合のように全力で戦ったことであろう。ラージョ、オサスナ戦で見られた選手たちのプレーぶりとは比較にならないほどの意気込みが感じられた。その典型的な選手がクライハートだ。
だがカンテラ選手のことも忘れてはならない。誰よりもバルサのチームカラーを己のものとして自覚している彼らの働きは大きい。テネリフェ戦では6人の若きカンテラ出身の選手が登場した。闘争心、モチベーション、すべての力をチームのために、というカンテラならではの意気込みが随所に感じられた試合でもあった。
歴史的に見て、バルサは春からのチームである。ドリームチーム時代を思い出すがいい。例年11月からの危機状態が続き、弱小チームに完膚無きまで痛めつけられた後の反撃が春近くから開始されたバルサ。今年のバルサが例外でないと誰がいえよう。
■ダウン・マドリ
レアル・マドリはシーズンを通してほぼ同じ11人のスタメン選手で戦っている。それもリーガ、チャンピオンズ、国王杯と、3つのタイトル戦でも同じように選手を使ってきている。これで疲労がたまらないわけがない。控えの層が薄いという弱点が、デル・ボスケに同じ11人の選手の起用を押しつけてきているのだ。これから最も重要な2月に入り、体力的に限界のところにきてしまっているマドリの選手だ。
悪いことは続く。この大事な時にきてチームの要となるイエロとジダーンが負傷してしまった。彼らはマドリにとって最も重要な、そして代わりのが見つからない選手たちである。ワールドカップを前に強行スケジュールを強いられている現在、当然起こるべくして起こったことだ。ここでも選手層の薄さが原因の一つとなってしまった。
会長のフロレンティーノ・ペレスはマドリ創設百周年にあたって、必要以上のプレッシャーを選手たちにかけてきた。そのプレッシャーは、もちろん選手だけではなく監督のデル・ボスケにも当然あるだろう。幸か不幸か彼らにはまだ3つのタイトル獲得の可能性が残されている。だがこれが吉とでるか凶とでるか、紙一重のところでもある。選手層の薄さ、強行スケジュールの試合、常に勝利を要求されることによる「決まった11人のスタメン」による試合。果たしてマドリの選手がこれからの大事な時期を乗り越えていけるかどうか。
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