| 悪夢のような試合
審判のミスを、とてつもなく大きなミスを、それでも言い訳にしてはならない昨日のバルサ。レシャックの用意したバルサは誰もが理解に苦しむものだ。パナシナイコスに負けたのでもなければ、審判の誤審によって敗北しのではない。バルサはバルサに敗北したのだ。
レシャックは試合前日に我々に約束した。「攻撃的な試合をする」と。だがアテネの地獄に姿を表したバルサは、いかにも引き分け狙いのバルサだった。そしてそのような戦いをしようとしたときに決まってでる結論。つまり敗北。確かに不公平な失点ではある。アベラルドは完璧にボールをクリアーしていたのだから。誰の目から見てもペナルティーではないプレーを審判だけがそう判断した運の悪さもあるだろう。だが昨日の試合に関しては、審判のミスもたいしたことではないように感じられる。なぜならバルサは自分自身に負けた試合だからだ。
バルサは攻撃用に作られたチームである。それはクラブの抱える選手たちを見れば明らかだ。しかも相手はチャンピオンズのこの段階に来て残っているのが不思議に思えるほどの内容のないチームだ。一昨日のデポール対マンチェスターの試合や、バイエルン対マドリの試合を見る限り、昨日の試合はまるでUEFA戦かあるいはプレシーズンの調整試合みたいなカードではなかったか。
レシャックが用意した昨日の超保守的なスタメンと戦法はどこから来ているのだろうか。それは多分、イスタンブールでの勝利から来ていると想像するしかない。同じように「地獄」と呼ばれたスタディアムでのあの戦い方をコピーしての戦法。そしてカンプノウでの勝利を計算して、引き分けでも良いという彼独特の計算思考。だが昨日のパナシナイコスを見る限り、我々はじゅうぶん昨日の試合だけでセミファイナル進出の結果が出せただろう。バルサがバルサらしい戦いをしていれば。
司令塔にチャビではなく、体力的にも守備的にも優れているコクーを配置した。コクーは体調が万全ではないにも関わらずだ。そしてモッタとロッケンバックという体力的に新鮮な二人の若者を中盤での戦士として起用。前にはオーベルマルスとクライハートが孤立しながら奮闘する。残りはすべて守備要員だ。ココ、ガブリ、プジョー、アベラルドはそれぞれマンツーマンディフェンスとして相手選手の影となっている。バジャドリ戦でトテを個人マークしたように、ココはリベロポウロスと一体化する。だが問題は、バルサ側がボールを持ったとき、ココは何をしていいかわからない。他のマンツーマンをしている選手もほぼ同じようなものだ。「創造的なバルサ」から「破壊するバルサ」への変貌。これがレシャック監督の望んだことなのだろう。
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