こいつかぁっ!

マドリッドメディアからの爆弾がバルセロナに投下されてから1週間たった一昨日、つまり月曜日の28日、あるテレビ番組の中で「真夜中のパーティーは真実か否か」という討論会をやっていた。出席者はカタルーニャのスポーツジャーナリストやマドリッドからやって来たジャーナリストたち。その中に爆弾の投下元であるテレマドリのディレクターもいらっしゃいました。シロ・ロペス(白・ロペス)、それがディレクターの名前。

こやつの顔を見た瞬間、アッと思いましたね。
「この野郎かぁぁぁぁ!!!!!」
そうか、そう言えば当然コイツなんだ、テレマドリのディレクターは。忘れない、忘れることのできない強烈なヤツなんだ、こいつは。はっはぁぁ、あなたでしたか、例の爆弾犯人は。どうも、こんにちは。

白・ロペス。マドリーバルサ戦後の解説をした人物。あのリバルドの「幻のゴール」をオフサイドと最後まで言い切り、審判の判断は正しかったと言い張った根性の人。あのゴールを何回も色々な角度から、そしてスローモーションで、時には普通のスピードで、そう、何回も何回も繰り返し見ながらジャーナリストたちが分析していた番組の中で、彼だけが、彼一人が、「あれは明らかにゴールではない」と言い切った信念の人、それが白・ロペス。

一昨日の番組でも、もう1週間もたっているというのに具体的な証拠はいっさい示さない。そんなものは必要ないという。なぜなら彼は信念の人だから。信念の人にゴチャゴチャした物件証拠はいらないらしい。

もう一人のマドリッドからの出席者はある週間誌ジャーナリスト。彼はパーティーに参加したという女性に会っている。しかも例のホテルに連れていって撮影会までやっている。もちろん今週号に載せるためのものだ。だが話しを聞いていくうちにどうもつじつまの合わない部分がでてきた。

そこで、パーティーにはどの人が来ていましたか、と何人かのバルサの選手の写真を広げる記者。すると「この人たち」と女性が指したのは2人の選手だった。それはルイス・エンリケとアベラルド。こらぁ、怪我人までパーティーに呼ぶなぁ!

それにしても、こんなシケタ爆弾にバルセロニスタは踊らされてしまったんだよーん。
(02/01/30


レシャック続投断固状況的支持!

ひたすらバルサ首脳陣は沈黙を守っているけれど、レシャックのあとがまを誰にするかぐらいは頭に入れているだろう。ひょっとしたら明日あたり何かの拍子でレシャックが交通事故にあってしまうかも知れないし、突然の脳溢血で倒れてしまうことだってありうる。あるいはイイ女ができて、家庭とバルサを捨ててどこかえ逃避行してしまうことだってあるかも知れない。この世の中、何が起きたってそれほど不思議じゃない。

幸運なことに、今シーズンのリーグ戦はこの時期にきてさえいまだに団子状態。バルサは9位といったって首位とのポイント差は7ポイントしか離れていない。したがってガツーンと活を入れて勝ち始めれば、優勝はそれほど遠い世界のことでもない。レシャックが突然いなくなっても、今ならまだナントカなりそうだ。

交代監督は、スペインリーグに詳しい人物がいい。少なくてもリーガでの監督経験がある人物が適任。バルサというクラブの事情に通じている人物だったらさらに最適。そして会長とツーカーの仲だったら、もっと最適。もちろん失業中の身でないとダメ。そして今日のカタルーニャメディアに登場した3人の人物。アンティック(ノー、ノー、ポル・ファボール)、メノッティ(個人的には好きだけど、今さらねえ)、シュステル(これは冗談以外ナニモノでもない)。だが意識的かどうかはわからないけれど、最も可能性のありそうな一人の人物を忘れているんじゃないかい?

その名はハビエル・クレメンテ

マラドーナに大怪我をさせたゴイコエチェアの親分格であると同時に、当時のビルバオの監督でもあった。バルセロナダービーを構成するもう一つのクラブ、エスパニョールの監督でもあった。バルサ監督のクライフと犬猿の仲であったスペイン代表監督時代もあった。そして一部のバルサソシオに最も嫌われる反面、ある一部のソシオからは最も評価される監督。そして何よりもバルサの監督に一度はなりたいと強く願っている人物。さらに言えば、スキャンダルな話題を生み、敵を果てしなく作る才にたけた男、そのクレメンテだ。


やはりレシャックに長生きしてもらおう。
(02/01/29


残酷な人たち?

ソシオの人たちは毎日一生懸命働いて年会費を作りだし、ソシオじゃない人は異常に高い入場料を払って試合を見に来ている。だから自分たちのクラブの選手にどのような批判をしようが、汚い悪態をつこうが、ド迫力のブーイングをしようが、てめえの汚いケツを見せようが、白いハンカチやシーツを振って選手たちに抗議をしようが自由かも知れん。だがなあ、昨日のカタラン人の反応はよくわからん。何年いてもわからないことがいっぱいある。う〜ん、いつまでたっても外国人。

後半35分か40分頃だろうか、オサスナの選手がバルサの選手のお株を奪うかのようにボールを回し、ロンドをし始めたのは。それに対し、観衆からの「オーレー! オーレー! オーレー!」が大合唱のように始まった。そう、自分たちの選手をからかうように。この「オーレー!」はなあ、厳しいなあ。残酷だと思うなあ。何たって、いつまでたっても外国人だから。

そう、例えば、親は自分の子供に対して非常に厳しくしようとするけれど、他人の子供に対しては優しくして傷つけまいとする。そういうことでしょうかねえ。バルサの選手は自分たちの子供のような存在だから、ああいう厳しいことができるんでしょうかねえ。そいうことかも知れんけれど、ああいう風にはできんなあ、と同じように感じている「他人行儀」なソシオもいるといいんだが。もっともあの騒ぎは単なる憂さ晴らしかも知れん。そうだとしても憂さなんか晴れないよ、相手チームへの「オーレー!」じゃ。

もうどうしようもない選手としか言いようのないオーベルやデブーを今さら責める気もおきないし、レシャックが辞めようが、ガスパー会長が辞任しようがそんなことはどうでもいい。ただ、自分のグランドで、相手チームのロンドに「オーレー!」のかけ声がかけられちゃったことはなあ、何とも悔しい。マドリッドから発射された化学薬品爆弾は想像以上に強力だった。
(02/01/28


フットボールが帰ってくる

昨日、掲示板にザ・ロックさんが書いていたこと。

「マンチェスターUのヴェロンは『食うためでも遊ぶためでもサッカーするためでもなく、女を抱くために生きている』だそうで。それでもあのパフォーマンスなんだから。」

そう、それも一つの生き方。そしてプロ選手としては「超」がつくほどの偉大な選手。フットボール選手はやはりグランドでしゃべらなくては。グランドでどのくらいの仕事をしてナンボの世界で生きている人々。ベロンにスタンディングオベーション、というほどのものでもないか。

これまでのバルセロナ生活での経験では、ここの人々はラテン人としては比較的「閉鎖的」な人々だと思う。「閉鎖的」という言い方があっているかどうかわからない。というのは殻に閉じこもったり、人との接触を避けるわけではない。要するにドカドカと人の家の台所には入っていかない感じと言った方がいいかも知れない。だから他人の生活の領域に踏み込むことをヨシとしない。いわゆるプライベートを非常に尊重する傾向のある人種だ。バルサの選手が街を歩いていても、プライベートな時間だと認識しているからほとんどの人はサインなど「お願い」に行かない。

バルセロニスタにとって、バルサの選手の日常生活などは興味の対象になどはならない。だからスポーツ新聞が「スポーツ芸能新聞」になる必要がない。彼らが夜中に何をしようと、グランドで楽しませてくれればいい。マラドーナは夜遊びが過ぎるとして批判されたわけでなく、その夜遊びで病気になったり、グランドでのプレーに影響を与えたから批判されただけだ。

明日はふだんだったら何てことのないオサスナ戦。でもチョット特別な試合になってしまった。もしバルサがグータラグータラの試合をしたら、レシャックバルサにとって初の白ハンカチが登場するのは間違いない。

コクー、ジェラール、ガブリ、明日は君たちの出番だ。イヤイヤ、ワタクシハゼンゼンウタガッテイマセンヨ、ホント。
(02/01/26


ガタガタ騒ぐんじゃあねえ!

たった1敗しただけで、それも毎年のように負けている最下位チームとの試合に負けたというだけで、蜂の巣を突っついたようなバルサ周辺。スポーツ新聞はもとより、ラジオ、テレビなどのマスコミ、そしてクラブ首脳陣、コーチングスタッフ、選手たち。そしてもちろん騒ぎ好きなバルセロニスタも黙ってはいません。

レシャックや試合に同行した副会長が「選手のプレー態度」を非難したかと思うと会長のガスパーは「今こそ冷静に」と語りかけ、セルジやデブーを始めとする選手の何人かは「モチベーションが欠けていた」と、何億もの年俸をとっているプロ選手が絶対言ってはいけないコメントをし、マスコミはサラゴサ戦やセビージャ戦でベタホメした同じ口で「昨シーズンから何も変わっていないバルサ」を強調している。

そこへ突然のごとく降ってわいてきたマドリメディアによる「真夜中のパーティー」スキャンダル。この爆弾は爆発してその場で何人か殺傷する火薬爆弾ではなくて、人間の体内に入り込み徐々に効果を現してくる化学薬品爆弾みたいなものだ。

今のバルサに満足しているバルセロニスタなんているわきゃないだろうから、どんなに信じられないスキャンダルでも選手やクラブ、監督批判のタネとなってしまう。心の中では95%無実を信じ、たった5%の不信感を抱いているとしよう。もしこの人が試合を見に行き、もし哀れなバルサがそこにあったらこの5%が爆発する。それはブーイングや白ハンカチとなって現れてくるだろう。バルサ側がどんなに具体的な事実無根の証拠を揃えたとしても、5%が0%になることは決してないんだな、この手の話しでは。

「クソはすでにばらまかれた」とレシャックが言ってたけど確かにその通りで、このマドリグソを掃除する唯一の手段は試合に勝ち続けることしかないな。それにしてもこの話で思わずこれを思い出してしまいました。

ちなみに昨日このコーナーで選手名を出してしまいましたが、その出所となった、名前を唯一公表したウエッブページは次のところです。

http://www.micanoa.com/deportes/
(リンク切れ)

どういうページなのかよくわかりません。しかも今日はコクーとガブリに対し謝罪をしています。また噂の女性ソニア・モンロイは、当日マイアミにいたそうです。
(02/01/24


マドリッドからの便り その2

「真夜中のパーティー」に関する特別記者会見が今14時(日本時間22時)に開かれています。もちろんカナルバルサは生中継でこの記者会見の模様を伝えています。出席者はクラブディレクターのファルゲール、スポーツ・ディレクターのパレーラ、そしてレシャックとセルジ。

まず始めに、あるウエッブページに具体的に名前がのった5人の選手はすべて否定していること。この件に関しては名誉毀損で訴える用意があること。そして次にパレーラがマルカ(今日のマルカはパーティーが開かれたという821号室のドアのアップ写真が一面を飾っている)を高々と掲げ「まずこの部屋はマルカが指摘するようにスイートルームではなく普通の部屋であること。これが彼らの最初の誤り。そしてこの部屋はある人物によって当日使用されていたことが我々にはすでにわかっている。これがその宿泊者が送ってきた領収書だ」と、821号室の領収書を示す。そしてレシャック、セルジとも普段以上にマジな顔で出席。二人ともこんな事実は決してあり得ないとのキッパリとした発言。

というような感じです。「その1」で出した5人の選手の人たちの名誉のための「その2」でした。もしかしたら、今日は「その3」もあるかもしれない。
(02/01/23


マドリッドからの便り その1

「真夜中のパーティー」騒ぎは、もちろんマドリメディアから伝わってきたものだ。このマドリッド州テレビ局のテレマドリが流した「スクープ」のニュース源がどこからなのかはもちろん明らかにされていない。その他の局で流されたこれについてのニュースもすべて「テレマドリによれば」という感じで伝えられている。

夜中にこのニュースをラジオで聴いていたら、あるウエッブページでは5人の選手名まで出しているということだった。そこでベッドから起きあがり、物好きカピタンは早速そこを覗いてみました。ありましたね、5人の選手の名前が。

昨日の各局のニュースでも、ラジオでも、そして今日の各紙でも選手の名前をだしているところはない。いかなる事件であれ個人のプライバシーを尊重する傾向が強いスペインのマスコミは、事がはっきりするまで個人名を出さないのが普通だからだ。しかもこのパーティーには女性が4人も参加していると報道されているぐらいだから、家庭崩壊というところまでいっちゃう可能性がある。しかもその女性の一人は、ソニア・モンロイという女性なのだ。

ソニア・モンロイ、そうロマリオがバルサを辞めた後、突然マスコミに登場してきた女性。彼女のことは良く覚えている。なぜなら「私はロマリオの子供を身ごもっています」と発言し、毎日メディアをにぎわしていた女性だから。ヤバイ、ヤバイよ、バルサの選手たち。結局、この人のお腹からは何もでてこなかったけれど。

パーティーがおこなわれた部屋番号がメディアによって違っていたり、参加した人数も5人というところもあれば4人というところもある。これからドンドン盛り上がりそうなスキャンダルなニュース。揺れるバルサの再登場。

クライハート、コクー、ガブリ、ジェラール、ダニ、この5人がスキャンダルに選ばれた選手。断っておきますが、これはマドリッドからの便りです。
(02/01/23


バルサB

88年にクライフがバルサの監督に就任して、すぐにおこなった事の一つに「すべてのカテゴリーにおいて、同じシステムで戦う」という発想を実行に移したことです。つまりジュニアーチームであろうが、二部のチームであろうがすべてバルサという名のついているチームでは一部と同じシステムで戦うというものです。

したがってクライフのいた8年間は、下の方のチームでもすべて3−4−3というシステム。ロブソンが来てからもそのアイデアは受け継がれ、彼の時代は4−2−3−1システム。バン・ガール時代はもちろん、4−3−3システムというのをバルサの二部でも使っていました。ところが不思議なことにレシャックになってから様子が少し変わってきた。

レシャックバルサは4−4−2というのが基本的なパターンになっていますが、下のカテゴリーではすべて3−4−3システムを採用させています。もちろんレシャックの要請でそうなっています。考えられることは、時間がくれば一部チームでも3−4−3システムとするつもりなのか、あるいはただの気まぐれか。いずれにしても、ウイングを左右に広く配置したバルサらしいシステムを下のカテゴリーではとっています。

今シーズンのバルサBにはナカナカ良い選手が揃っているので、バリエーションにとんだ選手のピックアップをされているみたいですが、だいたい上のような感じです。ちなみにこれまでのところグループ2に属しているバルサBは首位を走っています。(二部のBというカテゴリーには80チームあります。4つのグループにそれぞれ地域的に近い20チームを分け、それぞれのグループ4位までのチームが、つまり合計16チームがシーズン終了後、再び4つのグループに分けられプレイオフをし、各グループ1位のチームが二部のAに上がることになります)。
(02/01/22


いつものようにペケチームに倒された

昨日のラージョ・バルサ戦の実況中継の前に、93−94シーズンの同じ試合を録画中継していた。フム、フム、懐かしい顔の選手が果てしなくデコボコのバジェッカスのグランドでプレーしている。

こういう弱小チームとの試合では相手は150%の力でやってくるし、グランドも小さくデコボコのところが多いから肉弾戦となるのはしょうがない。だからドリームチームといえど、バジェッカスでは走りまくり、ぶつかりまくり、倒しまくり、蹴飛ばしまくりながらボールを支配して戦わないといけない。あのラウドゥルップでさえ、あのチキでさえ、泥まみれになりながら泥んこ戦争のゲームをしていた。もちろんストイチコフにとっては泥を得たガキのように走りまくっていた。

今シーズンのバルサには、そういう肉弾戦はそれほど苦手なものではないと思っていた。どちらかといえば泥臭いチームに仕上げているレシャックバルサだし、少なくても上昇気流に乗っているバルサだかんね。

それが何と、走り負け、当たり負け、蹴り負け、倒し負け、すべて負け。そして試合も負け。93−94シーズンのように超スター選手ばかりでない今のバルサがそれではいかん。倒しまくらなければいけないときは、相手をバッシバッシ倒しまくり踏みつけていかねば、ねえ、リバルドさん、クルービーさん。世の中、きれい事だけではうまくいかないこともあります。決して今のメンバーが「理想的な11人」ではないと以前書いたけれど、ガッツ・エンリケやアンデルソンの登場が望まれるバルサであります。

リーグ戦は折り返し点に入ったばかりだから、先は長いといやあ長い。これからまだまだ山場がやって来て、勝たなければいけない試合がやって来る。そして、最下位のチームにはいつも勝てないバルサだということがわかっていても、今週1週間がヒジョーに長くなってしまったことにはかわりがない。
(02/01/21


スーパーがつかないクラック選手

FIFAのナントカ賞は、各国代表監督の投票で年間最優秀選手を決める。それではアジアやアフリカ諸国の監督さんたちは、フィーゴの試合を何試合見たのでしょうか。フランスのナントカ紙が主催するバロン・デ・オロの賞にオーエンが選ばれたけれど、彼を選んだジャーナリストたちはラウールの試合を何試合見たのでありましょうか。そしてこれらの賞に、我がクライハートはいったい何位ぐらいにつけてたのでしょうか。

リバルドみたいに「ド迫力」なシュートを、ここぞというところで決めるわけではない。ロマリオやラウールのように「ゴールの嗅覚」が優れているわけではない。フィーゴのような安定したうえに、精度の高いセンターリングを「上げる」こともあまりない。ましてロナルドのような驚異的な突破力はもちろんない。そして、ジダーンみたいに「見せるドリブル」をするわけでもないし、ボールのキープ力が彼みたいにあるわけでもない。

だが、ワンタッチボールを神髄とするクライハートには「見せるドリブル」は必要ないし、ボールをキープする必要もないのだ。シュートだって誰でも入れらるようなものより、難しいものが好きなのだ。

そう、サーカスでいえば、高度な技の綱渡りをしても芸がうますぎて見てる客をハラハラさせない芸人。あるいは、銃さばきは抜群にうまいのにトドメを刺すことをよしとしない「冷酷さ」が欠けた殺し屋。

クライハートの特徴を示すのは結構ややっこしい。でも優雅さだけは、かのフランチェスコリに優るとも劣らない、と思う。いや、まて、これはだいぶ言い過ぎ。

若い彼がこれから少しずつこれらの「欠けた要素」をほんのチョットでいいから補充していったとしたら、それはそれは凄い選手になってしまう。今でさえクラックなんだから、その時は誰をも越えたスーパークラックだ。それはそれほど遠い将来ではない。
(02/01/19


ミニ・エスタディ

先週の土曜日は久しぶりの快晴でポカポカ陽気。こういう日はミニ・エスタディでの二部の試合がよく似合うんだな。というわけで夕方の5時から始まるバルサBとオサスナBの試合を見にフラフラと出かけたのでありました。

ここのグランドに行くときはいつも1人がいい。満員になることは間違ってもないから気に入った時間に行って、適当なところで帰ってこれる。フットボール好きな人と一緒に行くと最後までつき合わなければいけないから、ここはどうしても1人で行くのがいい。しかも試合中にしょっちゅう見る場所を移っていくのも楽しい。何人かのお気に入りの選手をいろいろな角度から拝見する。そしていつものことながら、ゴール裏が一番落ちついて見られる。その日の暇人、約500人というところか。

お目当て選手はジョフレとモッタとババンジータ、そしてもちろんイニエスタ。

このての若い選手たちの特徴は、浮き沈みが非常に激しいことだ。すごく調子が良いシーズンがあって一部に呼ばれて練習に参加してきたかと思うと、翌年は二部でもスタメンで出てこないようなことがある。そして今のバルサBの中でその典型的なパターンをいっているのがジョフレとナノとトラッショーラス。ジョフレは何年か前にバンガールによって一部にあげられたにも関わらず、いまだに二部暮らし。ナノに至っては精神的に弱いところがあるようで、ぜんぜん進歩がみられない。モッタもまだまだだし、ババンジータはナカナカ爆発しない。

そこへいくとイニエスタは、もう二部では入れ物が小さすぎるような気がする。こういう選手が一部デビューをかざってその存在を示すのは、タイミングと幸運さが大きなポイントを占める。遅すぎるデビューも良くないし、早すぎるのも良くない。さて彼はいつ出てくるのだろうか。楽しみ。
(02/01/18


リケルメ

カタルーニャにある二つのスポーツ紙、エスポーツ紙とムンド・デポルティーボ紙。ダービー戦ではないけれど、それに優るとも劣らない強烈なライバル意識を持っている。両方ともバルサ万歳新聞ながら、微妙にタッチが違う。

ムンドはどちらかといえば、ヌニェス派でありバンガール支持派でもあった。そういう意味でいえばクライフにはかなりの「条件」をつけた支持派でもある。エスポーツ紙は逆に反ヌニェス派であり反バンガール派でもあった。

ムンドの方が圧倒的に歴史があるせいか、国外での情報網はかなり濃いものがある。特に南米の情報網はエスポーツ紙をはるかに越えて信用度があると思う。そしてエスポーツ紙は国内に多くの情報網を作ろうとしている。したがって、例えば移籍話しであれば、国外だったらムンドが信用度が高く、国内だったらエスポーツの方が先をいったりする。

そういう意味でいうと、今日のムンドのリケルメ話しはかなりの信用度があると思う。多分ニュース源はボカの方からとったのだろう。これがもしバルサ側から流れていたらエスポーツの方の記事になるはずだから。そしてこの手のニュースのニクイところは、大体において6月まで待たないと正式発表されないところから、誤報であればみんな忘れてしまっているし、もし当たっていれば「我々は1月にすでにスクープしていた」ということになるところだ。決して両クラブともこの段階では「合意」に関しては認めないだろう。少なくてもバルサ側は認める必要もないし、認めるべきことでもない。なんたって、シーズン真っ盛りに来シーズンの話しは今いる選手の機嫌をそこなう。来シーズンの夢を売る時期でもない。

リケルメ個人にはバルサ側からすでにいくらかの金が流れていることは、かなり前からの常識だった。個人的にはリケルメはいつかバルサに来ると言い続けてきたけれど、これで一歩実現に近づいた感じ。いいねえ、リケルメ、是非いらっしゃい。
(02/01/17


理想の11人

昨日だったか一昨日だったかのマルカは、例によって嫌みなバルサ批判をしている。曰く、ここ2試合でスタメンに出場した選手の中に2人しか新加入選手がいなかったことを例にとり「ここ2年間の加入選手の失敗」。そして地元のカタルーニャ紙は快調バルサの要因が「理想の11人スタメンの発見」という形で分析している。しかし両方とも少しは当たりで、大部分は外れだと思う。

確かにガスパー1年目の補強作戦は誰の目から見てもペケだ。ペティ、デラペーニャ、アルフォンソはもういないし、ドゥトゥエルにしてもいないも同然だ。わずかジェラールとオーベルが残っているだけ。でも今シーズン獲得した選手では、サビオラやクリスタンバールは既に確固たるスタメン選手となっているし、他の選手にしても状況が許せばスタメンとなる選手だ。そういう意味で言えば、サラゴサ、セビージャ戦の快進撃に出場していた11人の選手が理想的なスタメン選手だとは思わない。

ウイングなしにサイドバックが上がって攻撃参加というのは、もともとレシャックのスタイルではないしバルサのスタイルでもない。やはり「理想的」というのなら、本来のウイング・ウイングであるオーベルやジェオバンニがそのうち出場してこないといけない。チームにパワーを注ぎ込むガッツ・エンリケも出てこないといけない。さらに魂を入れようとするならば、ロッケンバックも必要だ。鉄壁のディフェンスであり世界最優秀ディフェンスの1人に選ばれたアンデルソンは、もちろん常にスタメンじゃないといけない。レイナが出ているのを見るのは嬉しいが、なぜボナノを外したのかよくわからない。

事がうまく運んでいる間は、何もいじらないというのが常識。だからこのまま「理想の11人」でいくのも良いだろう。でも今の11人はあくまでも「状況によって選ばれた11人」だと思っている。本当の理想の11人が揃ったとき、バルサは更に強固なチームとなるのは間違いない。
(02/01/16


暴力マシーン・イエロを破壊せよ!

全国放送局が相変わらずジダーンのプレーを事細かに、そして嬉しそうに流している中、地方局では、少なくともバレンシア局やカタルーニャ局では、無効にされたイリエのゴールシーンとイエロの度重なるエルボーパンチを流している。

間違ったオフサイド判定による無効ゴールは、マドリ戦じゃなくてもよくあることだから良しとしよう。ジダーンのことも違う機会に触れるとして、今日の主役はイエロだ。

ベルナベウで務めることになる審判は大変だということは察しがつく。マドリ不利の笛を吹いたりしたら、翌日どころかその週続けての中央メディアによる審判攻撃が続くだろうし、彼の将来すら危うくなる可能性だってある。だから暴力マシーン・イエロの度重なるエルボーに、レッドカードはもちろんイエローカードを出すのも勇気のいることだ。だが、そろそろそういう将来を省みない無謀な審判が出てきてもいい頃ではないだろうか。

あれがイエロというマドリの選手じゃなかったら、例えばブラウン選手とかホワイト選手とかいう名前で普通のクラブの選手だったら、毎試合カードをもらって出場停止になっているだろう。それほどヤツのエルボーは強烈にしてミエミエだ。カードをもらわないとわかってやってるんだから、隠す必要もなく堂々とエルボってる。あの可愛い顔してやることは薄汚かったレドンドがいなくなったと思ったら、ここ最近はイエローが体力的限界をエルボー技でカバーし始めている。だがいつかこのマシーンを破壊しなければならない。

今週は頑張って、是非とも地方メディアは「反イエロキャンペーン」をはっていただきたい。そして注目の次のベルナベウでの試合では、審判は2m×3mくらいのレッドカードを用意し、エルボーが現れたらそいつを高々と示してやろう。これで70試合出場停止が決定だ。
(02/01/15


いい感じだよ〜ん

チームの雰囲気が良いときは、ゴールした瞬間に集まってくる選手たちの喜び方が違う。調子の悪いときは騒ぎ方がおとなしいというか、しらけた感じさえすることがある。だが調子の良いときはみんながパーっと集まってきて、団子となっての騒々しい祝い方になる。その風景がやっとバルサにも戻ってきた感じだ。リバルドの笑顔が見られるのが何とも良いし、セルジキャプテンのガッツの入り方も、ディフェンスの連中が上がってきてその団子に入ってくるのも微笑ましい光景だ。そう、雰囲気は確実に良くなってきている。この2試合を見る限り、去年までのバルサとはサヨウナラだ。

久しぶりのワンタッチボール満載の試合展開。一体いつからみんなこんなにうまくなったのでしょうか。選手たちに自信がついてきたのか、エスパニョール戦での敗北がよほど悔しかったのか、選手たちが負傷から戻ってきたからか、リバルドの復帰が余程きいているのか、あるいはこれらのことが全部理由になっているのかも知れない。これだからフットボールはわからない。

例えばバルサの1点目。プジョー→ガブリ→クルービー→リバルドとワンタッチパスでつながり結局はリバルドのゴールとなったスペクタクルな1点目。これがロベルト・カルロス→フィーゴ→ジダーン→ラウルと同じようにつながってゴールとなったら、マドリのテレビは一日中繰り返して流すだろう。マルカなんか号外を出しているかも知れない。だが残念ながら全国放送のチャンネルでは、バルサのゴールは1回しか流さない。ムンド・デポルティーボはこんなもんでは号外を出さない。そしてクリスマス休暇中にレシャックが言った「1月にはバルサは上昇していく」という言葉を、あたかもキチガイ扱いしながら笑って紹介していたテレシンコのアナウンサー。そう彼らにとっては今シーズンはレアル・チャンピオンズ・リーグなのだ。

でも、そんなことはどうでもいいか。これからマドリが落ちてきて、流すニュースはバルサのプレーしかない状態になるだろうから。
(02/01/14


夢のカナリア諸島

今年の冬は例年になく寒く、地中海側ではさすがに雪は降らないけれども内陸では普段以上に雪が降っているらしい。旅行客は一般的に南に行けば暖かいと思いがちだけれどそれは大きな誤りであって、山に囲まれた街であるマドリッドやグラナダに下がっていってもまったく暖かくないどころか、とっても寒いのだ。ようは、その街が地中海に面していて地中海性気候なのか、あるいは海から離れている内陸性気候なのかということで気温は非常に違ってくる。

そしてこの時期、つまり1月、地中海側の街にはいくつかの北ヨーロッパのクラブがミニ合宿をしにやって来る。期間はいつも1週間から2週間というところ。特にドイツなどでは雪に覆われて試合どころではないので、1月は毎年多くのクラブがビールを飲みに、じゃなくて練習をしにやってくるのだ。スペインにどんな強烈な寒波がやって来ても、彼らドイツ人やオランダ人、ベルギー人にしてみれば天国のような温暖さに感じるのだろう。

バイエルンなどが合宿しているマルベージャや、インテルがいるマジョルカもいいけれど、何といってもこの時期いいのはカナリア諸島。冬でも大体25℃前後はある、すんばらしいところなのであります。

今そのカナリア諸島には、当然のごとく多くのクラブが集まってきている。レバクーゼン、カイゼルローテン、フェイノールド、等、等。そして北国からの旅行客で賑わう時期でもある。そう、一流のクラブがミニ合宿をしに来ていて、旅行客もたくさん集まっている。これを利用しない手はない、と考えたのが島の関係者。そこでナントカ杯というのを作ってしまったのが何年前だったか、忘れてしまった。とにかくそのナントカ杯も最近はほんの少しだけど知られるようになって、今年はテレビ中継までやっていた。

そんなナントカ杯は見たいとは思わないけれど、一度は行ってみたいカナリア諸島。アフリカ大陸の横にあって遠いけれど、冬でも25℃というのは魅力です。
(02/01/12


昨日の続き

いきなり昨日の続きとなります。サラゴサ戦の試合を録画でテレビでやっていたのをさっき見たのですが、どうも違うなあ〜、昨日書いたことと。チャビがカードをもらったプレーというのは、相手がボールを持っている時じゃなくて、バルサにボールが回っているときではないかい。一体どういうことなんでありましょうか。またわからなくなりました。あの審判はペケでしたが報告書もペケです。

ところで、スペインには全国テレビ放送局が4つ(国営チャンネルが2つ、民放テレビ局が2つ)あります。もちろんこれらの放送局の本部はマドリッドにあり、どうしてもマドリ寄りのニュースになるのは仕方のないこと。しかも今年はマドリ100周年キチガイ騒ぎ年だから、各局とも一層のマドリヨイショニュースが続くであろうことも我慢しないといけない。しかしだからといって、ジダーンのコルーニャ戦でのゴールを6回も続けて流すことはないだろうが。そう6回も同じシーンを流す。こりゃ異常じゃないか。クライハートのゴールなんか途中で画面が消えちゃったというのに。いずれにしても、ジダーンのが6倍もクライハートのゴールより良かったとは思えません。

マドリもここのところ相手に恵まれているせいもあってか調子はよろしいようで、それはまるでもうどこかの惑星からやって来た次元の違うスーパーチームのように褒め称えられておます。しかし良く考えてみればその惑星から来たスーパーチームは、我がバルサにはたかだか5ポイント差であり、2位のコルーニャやバレンシアには2ポイント差しかつけていないということも忘れてはいけない。惑星のスーパーチームとイベリア半島の並のチームとが、それしか違わないんじゃねえ、惑星も大したことない。

とにかく今年はマドリ100周年行事でガヤガヤワイワイ騒々しい年となりそうな予感。この大花火を湿気らせて、トコトンしょぼつかせるのも、バルサの活躍次第。う〜ん、責任重大だ。
(02/01/10


再びサラゴサ戦

後半の何分だか覚えてはいないけれど、審判がイエローカードを右手高々と、だが誰にかもわからず、しかも理由もわからず、プレーをいきなり止めて「審判ここにあり」という感じで示していた。その後、ニュースを見て初めてチャビに対してということがわかった次第。「誰にか」はわかったけれど「理由」は結局わからずじまい。多分、審判に抗議かなんかしたのではないかというニュースアナウンサーの言葉も、そういう感じは画面からは伝わってこない。

何なんだろう、何なんだろう・・・

審判は「試合中に示されたすべての違反行為に関する」報告書を、試合後に審判協議会に提出する義務がある。そこで触れられていたチャビに関するイエローカードの正体がわかった。
「サラゴサの選手が同じチーム内の選手にパスを出した時、パスを受ける選手の後方にいたチャビ選手が『オッケイ、まかせろ!』とサラゴサの選手をだますようなプレーをした」

これをテクニカル・ファールというんだそうであります。

しかし、待てよ、オイオイ。カンプノウでおこなわている試合は神父さんチーム対坊さんチームの試合でも、まして高校サッカーでもないんだよ。何億という年俸をとっているプロ選手たちがやっているフットボールに、高い入場料を払ってファンが見に来る試合なんだ。世界一流のプレーを見に来てこそいれ、今さら道徳を教わりにきているわけではないんだなあ。困っちゃうな、こういうの。

思わずイチャモンをつけたくなるイエローカード。つまりドリブルで相手選手を抜くとき、フェイントなんていう相手選手をだますような小生意気なプレーはしてはいけない。ペナルティーキックもキーパーをだますような方向に蹴ってはいけない。

テクニカル・ファールねえ、参ったなあ。
(02/01/09


気迫、闘争心、そして根性?

2002年最初の試合で、レシャック監督の何が変わったのかと言われてもよくわからない。監督はいつもベンチにいるし、別に試合に出るわけでもないのでよくわからない。システムが変わったのかと言われれば、それはノーであるし、まだまだ完全ではないリバルドが出ていたとはいえ他の選手はいつもとほぼ同じ選手たちが出場していた。

「気迫」だとか「闘争心」だとか「やる気」だとか、あるいは「根性」だとかそういうあくまでも抽象的な言葉というものほどいい加減なものはないけれど、やはりあの試合で何が今までと違っていたかと言われば、残念ながらそういう感じの言葉になってしまう。個人的に、そして理想をいえば、そういうあやふやなものを越えたところで、例えばテクニックだとかシステムだとか、そういう具体的なものによる勝因であればいいと思うんだけれど、そういう感じでもない。そしてさらに思うに、超エリートのプロの選手がそういう意味で誉められること自体、恥ずかしいことではないだろうか。超エリート選手はもちろんアマチュアじゃあないんだし、そういう精神的なところの部分は隠してこそスターというイメージだけどな。

そこで二つの疑問。まず、今まで何でそういうものが試合にあらわれなかったのか。もう一つは、次の試合でも同じようにそういう「抽象的な力」みたいなものが見られるいう保証はあるのかどうか。

いずれにしても、選手たちから見ている者に伝わってくる「気迫」というものがチョットばかし違う試合ではあったと思う。特にリバルドの「気迫」というか「迫力」というか、毎試合ああだったら間違いなくバロン・デ・オロ選手です。

監督がすることで簡単に目に付くことは、スタメン選手の選抜と交代選手の選抜。そういう意味で言えば、この試合のレシャックはなかなか味なことをしてくれた。リバルド、セルジ、クルービーに、ご褒美の拍手を受けさせようとしての交代であることは明らか。これを「わけの分からない交代」と思う人がいたら、それこそわけの分からない人だ。
(02/01/08


嫌な雰囲気をぶっ壊せ!

2002年の開始はクリスマス休暇をはさむことにより、スッキリとした雰囲気の中での出発であったはずのバルサ。だがいざふたを開けてみると、相変わらず去年からの嫌な雰囲気という感じでスタートしてしまった。

まず1月1日から始まったどこよりも遅い練習スタート日に、クライハートが飛行機に乗り遅れるというドジで遅刻。ロッケンバックとジェオバンニは連絡さえつかめず行方不明のままブラジルから到着せず。皆の見本とならなければならない最高給取りのリバルドは、クラブの許可をもらっているとかで一日遅れの練習参加。アベラルドが戻ってきたと思ったら、再び筋肉痛でリタイア。ガッツ・エンリケも回復したと思ったら風邪をひいてダウン。レイジンハーも胃腸炎でダウン。

そして機会を狙ってバルサのことに触れる才能に長けたクライフは、いつものように余計なことばっかししゃべりまくってくれた。まったく試合を見に来ないソシオではあるけれど、まあソシオの1人ではあるわけだから好き勝手なことを言う権利は確かにある。だが彼の発言の影響力を考えれば、黙っているのが一番いいはずなのにと思うカピタンであります。

さらに久しぶりに記者会見場に現れたリバルドが正直にも「ブラジルはカタルーニャ代表とは試合しない方が良いと思う」発言で、カタルーニャの民族主義者さんたちが怒りまくってしまった。

そんな感じでスタートした2002年の最初の試合、サラゴサ戦。観客席の空席がやたら目立つ試合だったこの試合。予想されたとおり、リバルドがボールを触った瞬間、強烈なブーイングの嵐。しかしここで負けてはならぬ外国人バルセロニスタのワタクシ。70年代からバルサをみているという隣の物知りオジサンと一緒になってリバルドコールを送ります。それが通じてかどうかいつのまにやらリバルドコールの方が多くなるカンプノウ。バルセロニスタもすてたもんじゃあない。

いずれにしても、試合に勝つことが嫌な雰囲気を吹っ飛ばす妙薬ということを証明した昨日でした。
(02/01/07


リバルドに大拍手、パチパチッィ!

何にも仕事しなくてもじゅうぶん喰っていける暇人クライフが、またまたバルサ批判。ニュースが欲しいためにクライフを追っかけるメディアも悪いけれど、それを利用してネチネチ・グチャグチャしゃべり続けるクライフも質が悪い。何にもしゃべらなければこれほど色男もいない。バルサだけではなく、フットボール界の歴史的人物なんだから。暇にまかせてしゃべるというよりは、何かドロドロとした裏がありそうなのはいつものことだ。

リバルドが他の選手より1日遅れで練習に参加したことをクライフは批判している。クラブの了解があったとは言え、一番の高給取りが他の選手の見本とならなきゃいけないというのは確かに正論だ。だがその後がいけない。そういう選手がもし他の選手と同じ日に来れないのなら、もう使うべきではないとまで言っている。

しかし、待てよクライフ。
ロマリオがワールドカップで優勝して有頂天になってしまって、20日以上も遅れてバルサの練習に参加してきた時の監督は誰だったっけ?
口では批判しながら、練習もろくにしていなかったロマリオをいきなりスタメンで使ったのは誰だったっけ?
そして練習参加の罰は、罰金でけでじゅうぶんだと言ったのは誰だったっけ?

リバルドは自分を批判することを通して、要はレシャックを批判しているクライフに反撃している。クライフのいい加減な発言に黙ってしまう人間が多い中、これは座布団3枚ものリバルドです。大拍手、パチパチッィ!

最近の気まぐれ神様は新鮮味がまるでないし、バルサ理事会の野党の人間とまったく同じレベルに落ち込んでしまった。何かというとバルダーノやブートラゲーニョを褒めちぎるクライフは、そろそろマドリの理事会にでも入ったらどうだろうか。誰も止めやしないよ、きっと。
(02/01/05


テクニックと体力

一昨日は元バルサ選手であり、日本へも冒険旅行に行ったゴイコエチェアの引退試合。もうとっくのとうに引退しているゴイコの引退試合が、なぜ今頃おこなわれるのか。チケット売上げ金やテレビ放映権をどこかの施設に寄付することが目的の試合。そう、だから引退試合というよりは、慈善試合といった方が正確かも知れない。

元々パンプローナ出身のゴイコは地元のオサスーナの選手としてプロ生活のスタートをきっている。したがってこの試合も彼の地元であるオサスーナのグランドでおこなわれた。参加チームは3つ。オサスーナの現役チーム、元オサスーナ・元ソシエダー・元ビルバオ選手による合同チーム、そしてドリームチーム。それぞれ35分ずつ総当たり戦。

ドリームチームの監督は言わずもがなのクライフ。最初の35分の試合にはスビサレッタ、セルナ、ナンド、フアン・カルロス、ペップ、ウルバーノ、ビチケ、エウセビオ、バッケロ、ストイチコフ、そしてサリーナス。ベンチにはクーマン、チキ、ミージャなどがいる。ラウドゥルップとかチャッピがいれば、ほぼウエンブリーでのヨーロッパチャンピオンメンバーだ。

こういう現役を離れた選手の試合を見て思うことは、やはりテクニック的に優れていた選手には、余り衰えというものがないということだ。スピードはもちろんないし、ネチッコさもない。体力もないし当たりも弱い。でもワンタッチでボールを処理する感覚にはそれほど変化がないようで、ボールは結構早くでる。だからこういう選手で構成されているチームは、お年寄りチームでも見ていて楽しい。南米の元選手で構成されているチームとヨーロッパの元選手で構成されているチームとの試合を見たことがあるけれど、やはり「元・テクニック勝負」の南米選手が「元・体力勝負」のヨーロッパチームより強いし面白い。

今のバルサの選手が15年後かなんかに集まって元バルサチームを構成しても、多分面白くも何ともないような感じに思えてきた一昨日の試合でありました。
(02/01/04


とんだ新入社員

バルサの練習がもう始まっている。1月1日から練習に入っているのだけれど、それでもバケーション期間が最も長かったチームの一つだそうだ。休暇日が一番長かったのはセルタの10日間。バルサはセルタに一日負けて、9日間。これを余裕と見るか、はたまたいい加減と見るか。

休暇日が1日や2日長かろうが短かかろうが、それはそんなに大したことじゃあない。いかんのは、初日に遅刻したり来なかったりするヤツがいることだ。それも事前に何の連絡もせずに来ない。

遅刻したクルービー「飛行機に乗り遅れてしまった」
来なかったロッケンバック「父親の出国手続きに時間がかかってしまって」
来なかったジェオバンニ「飛行機のチケットがとれなかった」

こいつらプロではありません!

別にレシャックを擁護する気はさらさらないけれど、実際にプレーする選手がこれじゃあな。バルサもなめられたもんだ。ああ〜、オイラのバルサもなめられたもんだ。そして監督もなめられたもんだ。あのロマリオでさえ、練習にはほとんど遅刻してこなかったというのに。ロナルドだってそんなことはもちろんしなかった。それがこれから実力を見せなければいけない19歳の、顔とタックルだけは一丁前の坊やや、ここのとこまるで冴えなくなってしまって、あげくホームシックにかかってしまった坊や。

プロじゃないヤツを雇ってしまったんだから、指導者のしなければいけないことはこいつらをプロにすることだ。選手の自主性を尊重するというのは聞こえの良いアイデアだけれど、しょうもないガキどもには厳しくするのがプロの指導者というもの。世の中が全然わかっていないこの新入社員どもを、一丁前にできるかどうかは指導者次第。

さあ、レシャック、こいつらを煮るなり焼くなり自由に調理して、少しは粋な新星バルサを目指そうじゃないかい。ピリッと、そう、ピリッと!
(02/01/03


2002年最大の出来事

今年に入って変わったこと、それはペセタからユーロになったこと。それは今まで使っていた円が、いきなり例えばバンガールとなるようなもので、260円で買えたショートホープが今年から3.7バンガールになっちゃうというわけのわからない世界に突っ込んでしまった。

1ユーロ=166.386ペセタ。喫茶店で飲むコーヒーが166.386ペセタだったら簡単にユーロに直せるのだけれど、もちろんそんな金額ではない。普通の喫茶店で飲むコーヒーは125ペセタだとしよう、これをユーロに直さなければいけないのだから常に電卓をポケットに忍ばせていなければ買い物もできない。というのはオーバーな話しで、商品には両方の値段がついている。そう、ペセタもしばらくの間は使えるのです。

ただ日本から来た旅行者にとっては非常に楽になったと思う。ヨーロッパのほとんどがユーロになったから、国境を越えるたびに所持金をチェンジする必要がなくなった。日本からはユーロだけを持ってくればいいわけだ。しかも1ユーロ=115円ぐらいだから、値札を見て110倍すればほぼ日本円になる。

それでも長年にわたって親しんできたペセタがなくなるのはチョット寂しい気がする。もう日本円に直す習慣もなくなったいたから、ペセタが唯一の「物の単位」という感じだった。これからしばらくはスペインに来た頃みたいに値段を見てイチイチ日本円に直していたように、ユーロを見るとペセタに直す習慣になりそうだ。

早くも巷に伝わる買い物対策=年寄りの経営している個人商店はなるべく避けること。まず計算が遅いから待たされる。そして計算が苦手だから間違える。さらに年輩者は商売上手だから店の都合のいいように間違える。これから旅行される方も気をつけましょう。

ちなみこれまでペセテーロの名を欲しいままにしたフィーゴは、ユーレロとでもなるんじゃろか。
(02/01/02


謹賀新年

今年もよろしく(02/01/01)