2003年
8月
2004年

シーズン開始されました、でも・・・

いつものことながら、どんなシーズンでも最初はワクワクするもんだ。特に今シーズンは何のタイトルもとれなくなってから5シーズン目に当たるわけだから、当然ながら、そう、当然ながら、もういい加減何らかのタイトルがとれるシーズン。誰でも何らかの期待感を持ってシーズン開幕戦を迎えることになる。それが、突然のことのように襲ってきた暗いニュース、と言っても日本のバルセロニスタにだけ暗いニュース。怒りや喪失感でいっぱいになった気分が満載の掲示板、う〜ん、困った、困った、何か気分的に非常にやりにくくなってしまったい。

それでも、まあ、とにかく、グッタグッタするのはやめて、連帯の挨拶代わりにこのHPは今まで通りやっていこう。行動なしの気分だけの神田カルチェラタンだ、と言ってもわかる人はいないだろうけれど。

さて、今回のことで初めてスペイン地方テレビ局のネット放送というのを知りました。紙芝居になっちゃうものや、スローモーションになっちゃうものや色々あるようですが、とにかく便利になったもんであります。でも、これからもこれに期待するのは、と言うか、大いに期待するのはやめといた方が良いと思う。毎週バルサの試合をやるわけではないだろうから。

スペインでは毎週土曜日の夜の一試合だけがオープン放送となります。これが昨日やっていたネット試合となります。カナル+が日曜日にやる一試合はカナル+に加入していないと見られない。そして残りの8試合はすべてペイ・パー・ビュー方式。バルサとマドリがらみの試合だけは他の2倍で一試合1500円程度と非常に、非常に高い。

ネットで見られる条件となるのは、まずバルサは土曜日に試合をしなければならない。そしてさらにタダ放送に指定された試合とならなければならない。これまでの経験によれば年間にして10試合あればいいほう。しかも今シーズンはチャンピオンズに参加していないから土曜日の試合は例年よりも少なくなるかも知れない。

というわけで、いきなり傷口に塩を塗りこむ連帯の挨拶となりました。
(03/08/31)


気がつけばシーズン開始

プレステージでの、10試合ぐらいあった練習試合はカタルーニャカップも含めてすべて終了し、これで土曜日のビルバオ相手の本番を待つだけ。シーズン前のバルサに対して、地元メディアはオベンチャラをいっぱい言うのが普通だからして、今年もやはりバルサの評判はすこぶる良い。最近で言えば、オーベルやプティ、デ・ラ・ペーニャやアルフォンソが加わってきたセラ・フェレールバルサがそうだったように、あるいは将来のブラジルを背負ってたつであろう二人の若きブラジル選手を獲得したレシャックバルサもそうであったように、今シーズンもロナルディーニョバルサは評判がいいのだ。

噂には聞いていたけれど、ロナルディーニョという選手はゴールを奪うことに対する嗅覚だとか、ゴールを決めることに対する執拗さだとか、あるいは自己中心的なプレー感覚というのがない。リバルドのような“バシッ、グイーン、ズドーン!”という感じの中距離シュートを撃てる才能はないようだし、ロナルドのような“シュー、スルスル、ガビーン!”という感じのゴールに向かっていくエグイ感じも持っていないようだ。ましてロマリオのような“ポルテロの周り1m以内での魔術”によるゴール嗅覚はぜんぜん持ち合わせていない。これがプレステージ10試合で見たバルサ4人目の“R”選手に関する感想。

クアレスマがアメリカ遠征の試合でいきなり爆発して、それ以来弱点ばかり目立つ選手になっているのに比べれば、それでもロナルディーニョは試合ごとに目立ってきている選手だ。昨シーズンのリケルメと同じように、あのパスをデランテロがゴールしていたら、というシーンが今シーズンも間違いなく多くなる感じ。

ルストゥにしてもマルケスにしてもルイス・ガルシアにしても負傷がちの選手たちが多いから彼らはほとんど見る機会がなかった。マリオに至っては、トルトレーロやオラゲールがいるのに何でこんな選手をとったのだろうという感じ。余程の事情がない限りほとんど出番はないだろう。

ちなみにエストレーモの復活なんてほざいているけれど、まあ、それはセラにしてもレシャックにしてもバンバンにしてもそれに近いことをシーズン前に言っていたけれど、残念ながら今のところ“左右に広がるエストレーモ”にはお目にかかっていません。
(03/08/28)


10番の違い

入団早々のリケルメには肝心な監督の信頼感がゼロどころかマイナスだったけれど、ロナルディーニョにはプレーする前から絶大な信頼感が与えられている。

リケルメには彼本来のポジションが与えられなかっただけでなく慣れない窮屈な場所での仕事を要求されたけれど、ロナルディーニョにはどこにでも動ける限りない自由が与えられている。

リケルメには彼の好きな創造的なプレーよりはボールを奪うことを要求されたけれど、ロナルディーニョにはそんなことはじぇんじぇん要求されていない。

シーズンを通してたった一回、それもわずか3分の練習集合遅刻であるにも関わらず「リケルメは規則を守らない男だ」と監督に批判されたのに比べ、すでにプレステージの段階で5分の遅れを犯したにもかかわらず、「サンバのリズム」とわけのわからない表現をメディアにされてそれですんでしまうロナルディーニョ。

とてつもなく少ない試合出場数にも関わらず、ほぼすべての試合に出場したチャビと同じアシスト数を記録し、リーグ戦・チャンピオンズ・国王杯という三つのコンペティシオンの試合にゴールを決めた唯一のバルサの選手であるリケルメは、南米大陸からやって来た1年目の選手としてはそれなりの仕事をしたにも関わらず、しかもヨーロッパ人選手の、例えばクーマンだとかフィーゴなどの1年目と比べても優るとも劣らない活躍をしたにも関わらず、それなりの評価を得ることができなかった。

と、まあ、いまさらブツブツ言ってもしょうがない。こんな不幸を今度の10番の選手が繰り返さないことだけを期待しよう。これだけ恵まれた環境の中でプレーできるんだから、しかも“クラック”と呼ばれている選手なんだから、元10番よりはノビノビと働けるだろう。しかもこの現10番選手、もと10番にはなかったものを持っている。あの前歯、真っ白でチョット出っぱった前歯が、どんな表情をしても笑って見えるような小道具になっている。気持ちが中にこもってしまう選手が多いバルサの中にあって、あの笑顔は貴重だ。
(03/08/24)


セスク・ファブレガス

ベナブレスが監督をやっている時代にペドラッサというカンテラ出身の選手がいて、彼はつい2年前までバルサカデッテカテゴリーのコーチをしていた。バルサの選手時代だけで15年ぐらいバルサチームカラーを染みこませた人だ。そして彼にはマークという子供がいて、その子も当然ながらバルサのカンテラ選手として“明日の星”となるべく、バルサ一部チームデビューの夢を膨らませることになる。ところがこの親子、昨シーズンからカタルーニャ州の中での最大のライバルであるエスパニョールへ“引っ越し”てしまう。

エスパニョールがお父さんに提示した“職場”はジュニアーチームの監督だからバルサ時代より上のカテゴリー。息子のマークに示した“あめ玉”はカデッテカテゴリーではなくジュニアーカテゴリーでのプレー。マークは未成年者であり、お父さんはバルセロナに住んでいるから、したがってバルサからエスパニョールへと自由にチームを変えることができる仕組みになっている。要するに“義理人情”や“エチケット違反”なんてことを無視すれば、親子に届くオファーが魅力的な方に行くことができる。

両親の保護下にある未成年者フットボール選手がどこでプレーするかは親の事情次第だ。仕事に不満をもっていたり、収入が少なかったり、あるいは失業率の高いスペインのことだから失業中の両親だっているはずだ。そんな彼らに住居付きのいい仕事のオファーがやって来て“お子さんも一緒にどうぞ”って言われちゃうと、断れない親がでてきても不思議じゃないし、親思いの子供もがそのオファーに“賛成”なんてこともあるかも知れない。

かつてのナノの場合といい今回のセスクの場合といい、アーセナルがやることはあまり良い趣味のもんじゃない。ナノとセスクの代理人が同じというのも何か臭う。それでもこの手の未成年者選手の移籍の話は選手一人だけの問題ですまないところが複雑で何とも言えない。だから、ペセテロのようにはっきりと“悪役”が決まっているストーリーの方が単純な人間にはわかりやすくていい。
(03/08/21)


メヒカーノ・マルケス

ユニフォーム姿ではなく、私服を着てのマルケスを初めて見た記者会見では、彼がメヒカーノという予備知識があったためか、こいつにメキシカンハットをかぶせ、たすきがけに銃弾ベルトをかけさせ、ひげ面に短い葉巻でもくわえさせたら、それこそ二流映画にでてくる典型的なチンピラ盗賊という感じだったけれど、バルサのユニ着て90分プレーした彼を初めてテレビで見たときは、う〜ん、こいつは誰かに似ているが誰だろう、そう思っていたらすぐに謎がとけた。元ビルバオ選手にして元メレンゲ選手でもあったアルコルタにソックリだ。

体型やヘヤースタイルが似ているのかも知れない。動き方も何となく似ている。似ていないのは、あのパスの出し方だ。前線へのロングパス、それもかなり緻密に計算されたミリメトロパス、あれはアルコルタにはマネできない芸当だ。そしてマルケスのそれはクーマンのそれによく似ている。

いつだったか掲示板にマンチェスターとバルサの試合のことが書いてあって、そしてあのテレビ中継で初めてクーマンを見た人たちが彼のミリメトロのパスに驚いていた。そうだったかな、と思いホコリだらけのビデオ棚からあの試合のビデオを見つけてきて見たけれども、うん、まあ、彼としては普通のパスだ。あの試合で普通ではなかったのは彼のポジション。何であんなところにいるのかいな、そういう感じのところでウロウロしている。バルサ崩壊期によく見られた、わけのわからないポジショニングが見られる典型的な試合の一つだったように思う。

まあ、そんなことはでうでもいいのだけれど、まだ1試合しか見ていないマルケスが非常に気に入っている。これまでのおとなしいバルサディフェンス選手と違い、ファイトが外にでて賑やかなタイプなのもいい。そして何よりもあのパスがいい。
(03/08/16)


レンタル移籍

これまで選手のレンタル移籍というのは大きなクラブから小さなクラブへのものというのが常識だったわけで、カンテラ育ちの選手が一部チームに上がってきたものの活躍の場が少ないのでプレーできる可能性の高い小さいクラブへレンタルして成長を見守る、それがいわゆるレンタル移籍じゃなかったか。

それがどうもココが来て以来、様子が違ってきている。メンディエタがソリンが、それぞれレンタル移籍という形でバルサでプレーしていた。それでも彼らが所属していたクラブはバルサほどではないとしても一応それなりのクラブだ。でも今回のスーペル・マリオ君は、バジャドリの選手であり、余程のスペインフットボール界の通でないと知らないほどの無名の選手。しかも買い取りオプション付きと言ったって、そのオプションの一番目にいるのはバルサではなくてAt.マドリだっていうんだからどうも理解できない。もしスーペル・マリオ君が大活躍してシーズンが終了した場合、At.マドリは300万ユーロさえ出せば、誰にも文句を言われず彼を買い戻すことができるらしい。

フットボール界の経済的落ち込みがこういう状況を生んだのか、あるいはバルサというクラブがこれまで盲目的に信じてきたほど大きなクラブじゃあなかったのか、あるいはラポルタ・パワー・ポイント・チームはこれまでにないハイカラな方法でクラブ経営をおこなっていこうということか。そこら辺がよくわからない。

年俸わずか30万だか35万ユーロだかの選手に対し、チキが「我々にどうしても必要な選手だった。彼は第二のアヤラだ。」と語り、彼をよく知るエウセビオが「将来としての選手ではなく、いますぐ使える即戦力」と語るとき、それはそれで結構なことでありぜひそうであって欲しいと思うものの、じゃあ、そんな良い選手をなぜバジャドリはレンタルしたんでしょうか。事情のわからないシロウトはこのクソ暑いバルセロナでそうつぶやくのでありました。
(03/08/12)


赤字もなんのその

クラブ関係者の正式報告によれば、昨シーズンの最終的な赤字は1億6千4百万ユーロ、そいでもってこの数字にこれまでの借金を足すと2億1千8百万ユーロということになるらしい。日本円にして300億円弱というところかな。それでも、そう、もちろんデドカイ数字であるし決して誉められた状態ではないけれど、クラブの存続そのものが危機に至るというところまでは全然いかないというのが凄いといえば凄い。

これほどの赤字を抱えながらも同じぐらいの数字の年間予算を組めるという事実や、クラブが何十年とかかって築いてきた財産をトータルすればこの数字の何倍もあるというところがクラブ存続問題にならない理由だ。普通の会社であればとうの昔に倒産ということになるだろうけれど、年間200億円も300億円もの収入が可能となるバルサはこの程度の借金では倒産することはない。それはメレンゲにも同じことが言える。タイトル獲得数だけでなく借金額でも5億5千万ユーロといわれ、悔しいながらもバルサを上まわるメレンゲはそれでも決して倒産ということにはならない。

でも、この二つのクラブの財産にはチョイと違いがある。バルサはバルセロナを中心としてカタルーニャ地方に多くの土地を買い占めた時代があり、しかもスポーツ施設はカンプノウ、ミニエスタディ、パラウ・ブラウグラーナ、そしてもうじき完成される広大な面積を誇るジョアン・ガンペル・スポーツ都市という大きな財産がある。そして我らがメレンゲはというと、チャマルティンにあるサンティアゴ・ベルナベウ・スタディアムしかない。

これまで選手が練習していた“宇宙スポーツ施設”を不法な方法でマドリッド市に買い取ってもらい、マドリッド市の郊外に練習場を作ってそこへ移動する“はず”だった。ところがつい最近おこなわれた地方選挙で社会党が勝利したことにより話が少々ややっこしくなってしまっている。もともと緑地扱いとなっている土地に“スポーツ施設を作るなんてけしからん!”ということで工事は中止状態だ。

バルサには“救世主”がやって来て、大っぴらに借金状態を明らかにしてまでも経済基盤の建て直しをはかろうとしているが、メレンゲは依然としてカッコつけて金持ち気分を味わっている。クラブ建て直しに関しては、少なくてもバルサが一歩も二歩も先をいっている。
(03/08/08)


ラ・バンガルディア

“ラ・バンガルディア”というカタルーニャ州を拠点としてスペイン全国紙でもある新聞を初めて手にしたのが二昔前。そのとき、う〜ん、どこかで聞いたことのある名前の新聞だなと思ったのだけれど、その謎が解けたのがある映画をテレビで見たときだ。

オードリー・ヘップバーンが主演している“ローマの休日”という、古い映画だけれども映画に興味があるのなら若い人でも知っていると思う。その映画の最期の方で、ヘップバーン女王様が各国ジャーナリストと謁見する場面があり、そこに登場するスペイン代表のジャーナリストが「私はラ・バンガルディアのジャーナリストです」と言って自己紹介する。そう、この映画を見たときにかすかに耳に残っていたのがその名前だったんだ。たぶんスペイン最古(あまり自信がないから最古に近いとしておこう)の歴史を持っている新聞社であり、そして名前がバンガルディア(前衛)としながらも保守的なイデオロギーを主張する新聞でもある。

その“ラ・バンガルディア”にアンリック・バニェーラスという古いフットボールジャーナリストがいる。彼がスポーツ部門のディレクターであり、同じ系列の新聞であるエル・ムンド・デポルティーボの“影”のディレクターでもある。バルサ百年史では彼の出版した本にだいぶお世話になっているし、今でもカタルーニャフットボールメディアの大ボスだと個人的に思っている。したがって彼の書くことはだいたいが信用できることだと、これまた勝手に信じている。“ヌニェスの遺産”だとか“メレンゲの大借金”だとか“フィーゴの真実”なんていうのはすべて彼が発表してきたことだ。

前書きが長くなったけれど、今日の“ラ・バンガルディア”にスキャンダラスな数字がでていた。昨シーズンの赤字をレイナ当時会長は「5千万ユーロ程度」と発表してどこかへと消えていったが、実際の赤字額は1億5千万ユーロにのぼるという。この数字が事実かどうか、それはすぐにわかる。ラポルタチームは今月中にソシオ代表委員会(ソシオ審議会とでも訳すのか?)でクラブの抱えている経済状態を具体的に発表するからだ。しかし、それにしても、中途半端な赤字じゃねえな、ガスパーさん。
(03/08/05)


新加入選手はぜひとも使ってくださいまし

ブラジルセレクションの元監督エスコラリーがロナルディーニョに関して次のように語っている。
「彼は2年以内にバロン・デ・オロ獲得候補選手となるだろう。」

2年前、そのエスコラリーがロッケンバックのバルサ入団が決定した際にやはり彼について語っている(チキート資料室、往く人来る人2001年夏参照)。
「1年間のリーグ経験しかないにも関わらず、バルサは良い選手を選択し獲得したと思う。彼の肉体的能力は驚くものがある。相手をマークする能力も備えているし、プレーに何よりもダイナミックさがある。走り始めたら止まることを知らないし、また誰も止められない。しかもボールさばきは、もちろんブラジル人。彼をかつてのドゥンガと比較する人がいるが、私はドゥンガ以上だと思っている。ドゥンガはポジションの取り方が彼より勝っているかも知れないが、ファービオはその他に良いものを数多く持っている。プレーする面積の広さ、ロングシュートの強さ、そして多くのポジションをこなせる器用さ。ドゥンガの完成品が彼さ」

エスコラリーの選手評価が的を得ているかどうかは別として、彼らがバロン・デ・オロ獲得候補となるのもドゥンガ二世となるのも継続性をもった試合出場ができるかどうか、そしてその中で自分の実力が発揮できるかどうか、すべてそれにかかっている。ロッケンバックやジェオバンニはレシャックの強い要望で獲得されながらも“将来の選手”として継続出場はおろか、スタメンでプレーする機会もほとんど与えられずにバルサを去っていくことになる。そしてそれはロマン・リケルメにも言えることだ。彼は多くのバルセロニスタに望まれて入団したにも関わらず、激しい逆流の中を泳ぐことを強制された。新加入選手に絶対必要な監督の信頼からも見放されることになるリケルメ。

当時TV3の解説者をしていたチキ・ベギリスタインが試合の実況中継でよく語っていたではないか。
「ロマンを信頼してスタメンで使って欲しいですね。彼はラウドゥルップを思い出させる選手だからなあ」
その彼が、アンドラ王国の三部チームでプレーしていたサンドロ・ルセーと組んでテクニカル・スタッフを形成している今、そのロマンを追い出すことになる。“メディア的なクラック”が必要だという、新理事会の要請を受けての判断だ。多くのソシオが納得していないものの、彼らが選挙で選んだ会長以下そのスタッフがおこなおうとしていることを否定はできない。

だが一つのことは要求できる。新加入選手はドンドン起用してもらおう。ロナルディーニョ、クアレスマ、マルケスは毎試合使わなくては。それじゃなきゃ、リケルメが浮かばれない。
あれ、ルストゥがいねえぞ。
(03/08/04)


大本営発表

ソシオ年会費は若干の値上だけですんだものの年間シート代は大幅な値上げ、そしてユニフォームにはクラブ始まって以来のスポンサー広告をのせるという“変革”バルサ。そのラポルタチーム提案に対してエスポーツ紙とかエル・ムンド紙がアンケートを紙面に掲載しているが両紙とも大勢のソシオが賛成という結果を出している。えっ、本当かいな?そんなバカな。

好きなラジオ番組の中に“カフェ・バビエラ”という1時間半番組がある。前にも書いたかも知れないけれど、23時30分に始まって01時に終わるこの番組は80分がバルサ関係の話題で、残りの10分が仕方なくという感じでエスパニョールやその他のニュースを取り扱う。ラポルタがソシオ年間シート代の値上げを発表した日の夜の生番組でも多くのソシオからの電話を受け付けて意見を聞いていた。そして10人のうち9人が値上げ反対、そして胸広告反対という意見。実体の見えない紙面の数字は信用できないけれど、生で聞く声の方には現実性を感じるのは当然だ。

ラポルタ紅衛兵軍のやることなすことに足並み揃えて協力し、まるで大本営メディアと化している今夏のカタルーニャメディア。目玉商品は何と言ってもロナルディーニョだから、彼への期待の大きさを気持ち悪いほどオーバーに表現している。25000人の人々がロナルディーニョのプレゼンテーションに駆けつけたことをもって“これまでに例を見ない、ソシオの大きな期待が見られる”というのもね、それは少々言い過ぎというものだ。あの中にカンプノウの試合にかけつけるソシオが何人来ていたか、ほとんどが子供たちと旅行者だったはずだ。

ロナルディーニョは好きな選手なので我がチームに加入してきたことは個人的に喜ばしいこと。それでもここんところの超大げさなメディアのはしゃぎようはスペクタクル過ぎる。“今から大喜びしてはいけない”と語っているそのメディアが度肝を抜いたはしゃぎようをしている。一緒になって陽気に騒いでもいいんだけれど、今年のバルセロナは暑すぎる。こんな暑い夏は初めてだ。だから面倒くさいから一緒に遊ぶのはやめてシエスタ、シエスタ。
(03/08/01)