11月1日



バルサ、第一リーグのチャンピオン

バルサがチャンピオンズリーグで残した「数字」をどのように読むかは人によってそれぞれ解釈が違うかも知れない。だが唯一、誰も否定できないことはその数字が「肯定的」であることだろう。昨日のフェネルバッチェ戦でのバルサは、緊張感もパッションもなく体はカンプノウにありながら頭はベルナベウに向いていた。だがそれにも関わらず、彼らが残した数字は5勝1敗15ポイント獲得というものだ。マドリやユーベ、マンチェスター、バイエルンという、もうすでにチームブロックが固まっているチームでさえ成し遂げられなかった結果である。バルサはチャンピオンズリーグに参加している32チームの中で最も順調に、しかもミスが少なく戦ってきたチームといっていいだろう。

レシャック「チャンピオンズリーグはこれから始まると言っていいだろう。我々が二次リーグでどのようなクラブと当たろうが、これから対戦するところはすべて「名前」と「危険性」をもっている。フェネルバッチェのようなチームに当たることはもうない。我々にとって参加32チームの中で最も多くのポイントを獲得できたということは重要なことだと思う。それはユーロ・バルサに対する、新たな尊敬の念が対戦チームに生まれるということだからだ。」



再びリバルド

92分にリバルドが決めたゴールが、バルサの一次リーグチャンピオンを決定させた。チャンピオンズリーグが新たなシステムで出発して以来、多分史上最悪のチームであろうフェネルバッチェ相手に3ポイントをあげたバルサ。この勝利により参加32クラブで最高の15ポイントを獲得した。

第一シードグループとなるバルサはバイエルンとユーベと同グループになる可能性はなくなった。同じ国のクラブであるマドリ、コルーニャ、一次グループで一緒だったレバクーゼンとも同じ組にはならない。だがマンUをはじめ、リバプール、ローマ、アーセナルなどとの強豪チームとの同グループもあり得る。抽選は明日(金曜日)の12時からおこなわれる。

レイナ「緊張感はもちろんあったけれど、あわてないでプレーできた。最初の15分ぐらいは何か変な感じだった。しばらくプレーしていないから当然かも知れないけれどね。3人ディフェンスというのはボクの前に広大なスペースができちゃうんだけれど、もしこれで凄いスピードのある9番の選手がいたら大変なことになっちゃうかも知れない。」

ダニ「最後にプレーしたのが、何か月前かということも忘れてしまったぐらい昔のこと。今日プレーできたことは本当に嬉しい。だが11人の中に食い込むのは非常に難しいことだとは思っている。みんな調子がいいしね。ベルナベウの試合に召集されたら最高だ。」



ダメージを受けたマドリ

火曜日におこなわれたモスクワでのチャンピオンズ一次リーグ最終戦を終えたマドリは、飛行機のエンジントラブルにより結局その日はモスクワのホテル滞在。そして翌日の水曜日、17時間の遅れという最悪の状況を耐えながら21時30分にようやくマドリッドに帰ってくることができた。火曜日の機内トラブルによる精神的ショックに加え、5時間にわたる飛行機の旅の疲れも重なり多くの選手はかなりの疲労を訴えている。

エルゲラ「機内では最悪の状態だった。思い出すだけでもゾーとする経験だ。上空高く飛んでる最中に、モーターが変な音をたてたうえに、焦げ臭いにおいがしてきた。窓から見えるモーターが燃えているんだ。もうできるだけ早くこの恐怖感から逃れたいと思うんだけれど、あんな物を見た後で忘れることなんかできるわけがない。あー、早く家に帰って寝なくっちゃ。」



あれは鳥か!いやバットマンか!

モスクワの地獄から戻ってきたレアル・マドリ一行。この究極の体験に一番影響を受けているのはエルゲラとムニティスのようだ。だがいったんマドリッドの地を踏んだエルゲラには少しだけ余裕がでてきた。「モーターにぶつかったのは鳥だったのか、それともバットマンだったのか」と、彼を心配している周囲にいる同僚を安心させる気遣いを忘れない。「もう大丈夫だ。忘れることはできないけれど。」というエルゲラ。だが、確かに機内でおこったこは忘れてはいないようだ。「煙が見えたとき、頭の中が真っ白になってしまった。急いで自分の席から立とうとしたらスチュワーデスがとんできて大丈夫だという。大丈夫なわけがないだろう。煙だけじゃなくて火まで見えているんだから。」