11月21日



!!!!!!! FANTASTICO !!!!!!

ついに我々のバルサが戻ってきた!
ファンタスティックなプレーのバルサ、フットボールを愛するファンが望むバルサ、そして絵に描いたような3本のゴール。昨日のバルサの試合内容は、まさに衝撃的と言っても大げさではないだろう。プレミアリーグの首位を走るチームのホームで、しかも8試合負け知らずのリバプール相手の試合である。さらにこの勝利の偉大さは、1点のハンディーを乗り越えて勝利したこと、そして最後には紅軍選手をボールなしに踊らせたことを見れば明らかだ。

ボール支配率が70%という事実が、その勝利の正当性を証明している。3点目を奪っても決してガードを崩さなかったバルサ。相手にボールを持たせることなく、ひたすらボールの後を走らせたワンタッチフットボールのテクニック。そして執拗にボールを回しながら次のチャンスをじっくりと狙ったバルサ。

誰が特別良かったという評価は意味のない試合展開だった。プジョーの欠場も、エンリケの不幸な途中退場も、すべて乗り越えての勝利。まさに完璧の試合だった。
試合後のインタビューでは勝っても負けても主人公となることを否定するレシャック。40年バルサにいる彼は、勝利はすべて選手の功績だと信じている。

レシャック「この勝利は、今後のヨーロッパでの試合で相手にプレッシャーをかけることになるだろう。90分間にわたって素晴らしいプレーができるバルサのイメージは、相手の脳裏に焼き付くはずだ。とにかくいい試合ができてホッとしている。だが私は40年もこの世界に生きている人間だ。天国と地獄の境目は、ほんの1歩ぐらいの間隔しかないことも知っている。もう次のビルバオ戦のことを考えないといけない」

トンプソン「バルサは素晴らしいチームだ。我々のホームの試合でありながら試合前にすでに『バルサ有利』とみる人たちが多かったことを考えれば、彼らの偉大さがわかるというもの。我々は一生懸命プレッシャーをかけたのだが、彼らのボールテクニックは素晴らしいものだった」



!!!!!!! EXTASIS !!!!!!!

”ロンド”と”マジック”が帰ってきた!
オーベルによって決められた3点目のゴール。このゴールはかつての”ドリームチーム”によって繰り返されてきた歴史的な”ロンド”に、さらなる新しいページを追加した。たった1分6秒のこのプレーは、キーパーのボナノをのぞく10人の選手の29回のパスを通してゴールに導いたものだ。

それはココのスローイングから始まった。1分20秒間に33回のボールタッチプレーをしていたバルサのボールを、リバプールの選手が外に出して得たスローイングだ。ココからアンデルソンにわたったボールはその後8人の選手の足に触れ、最後にオーベルによるゴールとなる。

バルサがボールタッチのマジックを見せ始めると、リバプールの選手はグランドから姿を消したような感じとなる。そしてバルサの選手によるボールタッチのリズムは、時間とともに早くなってくる。それは芸術的な”ロンド”と言っていいだろう。アンフィールドに集まった観客たちの試合後の反応がそれを示している。何と、バルサの選手たちに暖かい拍手が送られたのだ。それは素晴らしいフットボールを見せてくれて「ありがとう」と言っているかのようだった。

●エンリケ、年内絶望
昨日の勝利での唯一の否定的な出来事、それはルイス・エンリケの再負傷だ。ラス・パルマ戦に3週間ぶりに負傷から戻ってきたエンリケだが、同じ箇所を再び痛めてしまった。バルサドクターのプルーナ氏によれば、少なくても前回のリハビリ期間よりは時間がかかるだろうということで、年内の復帰は絶望的となった。

●クライフの感想
後半のバルサは素晴らしいプレーをしていた。私には3種類のボール支配の仕方をしていたように見えた。一つは単にボールを持っているだけ、つまり相手にボールをわたさないためのボール支配、二つ目は攻撃を組み立てるためのボール支配、そして最後に最終的な攻撃態勢にはいるためのボール支配。それが典型的に現れたのが3点目だ。個人的にはオーベルにMVPをあげたいね。