11月22日



ヨーロッパ中を感嘆させたバルサ

フットボールの殿堂の一つであるアンフィールド。そのアンフィールドでおこなわれたリバプール対バルサ戦の翌日、バルサの試合ぶりについてのコメント一色となったヨーロッパ中のメディア。多くのメディアが語るものは、バルサフットボールが展開したボールコントロールと大きなロンドについてであった。それは1−1と引き分けになってからの試合展開と、1−2とリードしてからのフットボール・コントロールに対する驚きであった。後半に入ってからのバルサによるグランドをいっぱいに使っての、あのリバプールの選手たちを踊らせた”ロンド”についての驚き。2001年11月20日はアンフィールドに集まった多くの観客が証人となり、バルサの歴史の1ページに残る日となるであろう。

3つの”ロンド”
●前半42分(2分21秒間、11人選手、47パス、109回タッチ)

●後半83分(1分22秒、10人選手、33パス、69回タッチ)

●後半84分(1分7秒、10人選手、29パス、59回タッチ)

THE TIMES
リバルド・クライハート・オーベルマルスの3人によるコンビネーションが、リバプールを沈没させた。このバルサの勝利は戦術的勝利というよりは、選手個人の技術的勝利と言った方がいいだろう。いずれにしてもバルサの復活を呼んだアンフィールドでの試合であった。

DAILY MAIL
カタルーニャ人のエキジビジョンは、リバプールの選手の限界性を露呈させてしまった。バルサはボールを一瞬たりとも相手に譲らないことにより、リバプールの選手に必要以上の肉体労働をさせてしまったかのようだ。特にバルサの中盤選手の試合運びは、まさにフットボールの見本のようなものであった。

THE INDEPENDENT
バルサはアンフィールドを攻略したといっても大げさではない。リバプールの選手に対してだけではなく、多くのフットボールファンに「ボールを支配するにはどうすればよいのか」というレクチャーを明確に示したバルサの試合であった。

Sami Hyypia 選手
我々よりバルサの方が圧倒的に優れていたことは素直に認めなければならない。試合前に私はすでに言ったけれど、バルサはチャンピオンズリーグでの優勝候補の一つであることを証明した。

Gary McAllister 選手
バルサは素晴らしい試合をした。もちろん彼らは偉大な選手たちであり、バルサは偉大なチームだということはわかっていたけれど、それを見事に示した試合だった。オレ達がしなければいけないことは、素直に彼らに拍手を送ることだろう。それだけメリットのあるプレーをしたんだ彼らは。

クーマン
前半のバルサはあまり気に入らなかった。奥行きのないフットボールで、ゴールチャンスが作れなかった。クライハートは行き場を失っていたし、リバルドはボールを止めすぎていた。だが後半のバルサは非常に素晴らしいプレーだったと思うよ。これを続けていければすごいチームになるだろう。このアウエーの勝利でグループ内の確固とした地位を築いたと思う。

●クライハート、得点王
クライハートは色々な意味で満足しているはずだ。まずトリデンテの中で一番多くの時間をプレーしていること。そして例年のシーズンよりは下がり気味のポジションでありながら、サビオラ、リバルドを抜いて11ゴール(ヨーロッパ6ゴール、リーガ5ゴール)を決めていることだ。昨年の今頃を見てみると彼は4ゴールしか獲得していない。しかも重要なことは、レシャックの信頼を誰よりも勝ち取っていることだろう。

●リバルド、休養
昨日の練習で多くのメディアを驚かせたのはリバルドの不在だった。彼はリバプール戦での軽い負傷のため、他の選手との合流練習を避け、ジムでの調整にはいっていた。だがバルサドクターによれば、土曜日のビルバオ戦には出場可能ということだ。

●ルイス・エンリケ、アディオス2001年
バルサのキャプテンであるエンリケが昨日、バルサ医院で最終的な負傷箇所のチェックをした。それによると早くて5週間、遅くて6週間という診断。この結果、彼の年内の試合出場の可能性はなくなったようだ。