11月25日



カンプノウでの初めての敗北

たった4日間で「白い」ものが「黒い」ものになってしまう、このフットボールの変わり身の早さを理解するのは難しいことだ。「思いがけぬ勝利」の喜びから、一瞬にしての「思いがけぬ敗戦」への悲しみ。しかも、リバプール現象はアッという間に闇の彼方に消えていってしまった。

ビルバオはリバプールより遙かに堅いブロックをもっていた。チャビ、デブーが相手選手のきついマークで影を薄くする。そしてバルサの攻撃力の問題が再び露呈しまう。昨日のバルサは”トリデンテ”であろうが”トリデンテ”なしであろうが、うまく機能することなしに終わってしまった。良い面と悪い面が極端にあらわれてしまうバルサ。安定した成績が要求されるリーガ制覇に、一抹の不安を残す結果となってしまった。

レシャック「納得がいかない試合だった。それは認めなければならないよ。負けるのはどんな試合であろうと悔しいが、今日の負け方は精神的に尾を引きそうな感じだ。1−1になった段階で勝利の女神が我々にやってきたと思ったのに。最後の最後まで、いわゆる『最後のパス』がうまくでない試合展開だった。」

ヘインケス「我々は一瞬たりとも集中力が途切れることがなかった。そういう意味では完璧な試合をしたと言っていいだろう。10人になったところでも、勝利への意欲が落ち込むということがなかった。チャビを封じ込め、デブーにプレッシャーを与えて自由にロングパスを出す余裕を与えなかった。」

●カンプノウ、ペップとと共に!
昨日カンプノウに集まった多くのバルセロニスタは、ペップに対する援助の垂れ幕を用意していた。しかし単にファンだけではなく、バルサ首脳陣も昨日の試合に集まったメディアに対し、ペップへの援助と団結を訴えていた。

●デラペーニャ、ベンフィカに近づく
デラペーニャがポルトガルリーグでプレーする可能性が強まってきた。ラッチオではプレーする可能性がまったくないままのデラペーニャにベンフィカが声をかけている。中盤の創造的な選手を必要としているベンフィカは、12月からの彼の加入を考えているようだ。



二日酔い

リーガの戦いは厳しい。チャンピオンズリーグ・アウエーでの歴史的な勝利から、厳しいリーガの現実。相手はアウエーでリーガ20クラブの中で最高の記録を作っているビルバオ。二日酔い状態だったバルセロニスタに親切にも冷や水を浴びせてくれて、しかも3ポイントを奪ってくれた。

ウルサイスのゴールはオーエンのそれよりもバルサにダメージを与えた。確固たるリアクションができないまま、後半に入るバルサ。この日の象徴となる二人の選手。それはロッケンバックとサビオラ。ロッケンバックの機動力が空回りし、得点屋のサビオラがゴールネットに嫌われる。何もかもうまくいかないバルサだった。

チャビ「勝てる試合に負けたことが悔しい。確かに僕に対するマークは厳しかったけれど、バルサの選手は誰でもボールを出す能力を持っているんだ。ところが彼らもうまいことマークされていた。1−1になった段階で勝負を決めることができれば、我々の3ポイント獲得という目的が達成されただろうに。アー、悔しい」

デブー「正直言って、我々はあまり良い試合展開ができなかった。前半はそれでもうまいことボールが回っていたんだけれど、後半に入ってからおかしくなっちゃったね。ビルバオは非常に組織的に優れているチームだと思う。それにしてもガブリがゴールチャンスをものにしていればなぁ」

●ペップの戦い
無実を証明するためのペップの厳しい戦いが始まろうとしている。木曜日に公表されたペップのナンドロローナによる陽性反応に対する「無実」の戦いはまずイタリアオリンピック協議会に対し、検査自体がおかしかったというところからの告発で始まる。
デブーの擁護にあたったヘリングマン氏が新たにペップの弁護士として就任し、彼は最初にフットボール選手組合に連絡をとり協力を要請している。