11月27日



無実か引退

時間は容赦もなく過ぎていく。だがペップ・グアルディオーラは彼の無実を証明するまで、戦い続けるつもりだ。彼がこれまで築き上げてきた名声と誇りが傷つけられてしまった今、彼は無実が証明されるまでフットボールの世界には戻らない覚悟であるという。彼の一番好きなこと、それはフットボールをすること。いわれもないドーピング問題でそれが不可能とされたこの告発に対して、彼はすべてをかけて戦いに挑む。真実が明らかになるまで彼の戦いは続く。

まず、何をしないといけない、と思ってます?

まず、すべての可能性を知ること。明日の弁護士との打ち合わせの目的の一つはそれです。その後、陽性反応がでた原因の可能性、つまり科学的な分野での知識に関して知ること。再検査の際の結果の可能性についても考えないといけないから、推測や仮説をテーマにした話し合いになると思う。もちろん弁護士には私へのいわれのない告発に対し、無実を科学的に証明する方法を追求してもらいたい。

結果次第では、1年間プレーできない可能性があるわけですが。

1年とか2年とかの制裁が出た後で、それを何かの恩赦みたいな形で何か月とかに減刑するようなマネはして欲しくない。それは、私が何か月か後に戻ったとしても、多くの人々は私が薬物をとったと思うだろうからね。つまり私はそういう判決が下りたとしても、最終的に裁判で無実が証明されるまでグランドには戻らないつもりだ。そう、白か黒か、どっちかだ。

ということは、ワールドカップ出場も危ぶまれますね。

私の無実が証明されるかどうかということに比べれば、ワールドカップなんて小さいものです。それは自分の年齢を考えれば最後のワールドカップだとは思いますけれど。でも、自分にとってもっと重要なもの、ここまで築いてきた自分の名声に関わる問題、その方が重要なことです。もし、子供たちの間で私が少しでもアイドルとして存在してきたことがあったとすれば、その子供たちが何と思うか。彼らを裏切ることはできない。1か月、あるいは1年、10年、20年かかろうとも無実を証明するのが私の任務だと思っています。

今回の事件で、あなたは周りの反応に傷ついてるところが十分にあるように思えますが。

イタリアのメディアは一切、私を擁護しませんでした。わずかな日にちしかたっていませんが、私のプライドを傷つける時間としては十分な時間でもありました。私の無実が全世界に証明されるまで、そして誰一人として私に疑いの目を向けることがなくなるまで、私はフットボールの世界には戻らないつもりです。もし、その時、私を必要とするクラブ、私を信じるクラブ、それがブレッシアであれば最高ですが、その時になって初めて戻ろうと思います。

長い戦いになりそうですね。

自分の意志とは無関係のところで発生した、強いられた状況の中に今私はいるわけです。この状況がいったいなぜ発生したのか、それを知る権利があるでしょう。私は無実だということを知っているんだから。時間がいくらかかろうと無実を証明できればいいんです。そういう意味で言えば、イタリアは難しい国です。これまでこの国で多くの選手がドーピングにひっかかって、有罪となりながらも恩赦という形で何か月だけの制裁ということで短くなり、プレーを再開しています。でも、それは決して無実を証明したことにななっていない。私はこれからの事も考えて、無実が証明されるまでは決して戻らないつもりです。

あなたを信じてる人は多いと思います。

私を知っている人はもちろん私を信じてくれているでしょう。カタルーニャやスペインの人々は私を信じてると思います。でもそれだけでは裁判には勝てない。「これだけ私を信じている人がいます」と裁判で言ったってしょうがない。具体的に証明するものが必要なのは明らかです。科学的にも、あるいは何かの形で無実を証明するものがね。確かに長くなるでしょう。でもそれは自分のためでもあるし、これからも同じように無実であるにも関わらず告発されるであろう人のためにも。これまで過去を引きずって歩いている多くの人を見てきました。私はそういう生き方をしたくない。ゆっくりでいいから、真っ直ぐ歩いて生きたいと思っている。今まで私を愛してくれていた人々から後ろ指をさされる生き方はしたくない。

イタリアメディア、イタリアオリンピック協議会、イタリアフットボール協議会はあなたの有罪が確定する前にあなたに制裁を加えましたね。

私に弁護する時間も与えられず、法律は動き始めました。でも私は止まらない。私が必要としている多くの援助と共に、なぜこんな事がおきたのか必ず証明するつもりです。