12月2日



今シーズン最悪の試合

昨日のビトリアでの試合を見たものは、これがリバプールを粉砕したチームと同じチームとは誰一人として信じないだろう。そもそもあのリバプール戦は夢を見ていたのかも知れない。まるでそんな試合は、かつて存在しなかったかのように。それでなければ、昨日の試合は理解できない。まさかアンフィールドで光り輝いた選手たちが、昨日のようなぶざまな試合をするとは思えないからだ。
前半を見ただけで、アラベスとバルサの違いは想像を超えるものだった。バルサはフィゲーラス戦でのバルサを思い出させてくれた。アイデアがまるでなく、相手ゴールに近づくことさえできなかったあのフィゲーラス戦でのバルサ。一方のアラベスは、UEFAカップの決勝戦を戦ったときのチームを再現していた。

アラベスのゴールは早い時間にやってきた。だがバルサはリアクションをすることを知らない。最悪なのは、彼らからハンディー戦となったこの試合をひっくり返そうという意欲が伝わってこないことだった。事実、アラベスは得点後もマイペースでバルサを押しまくる。バルサディフェンスはアラベス攻撃陣を防ぐのに必死だし、中盤の選手にいたっては相手のボールを追いかけるのみの仕事しかない。デランテーロはさらに最悪だ、一体オーベルはどこにいたのだろうか。リバルドはまったく冴えないプレーを続けているし、クライハートにはボールがやってこない。後半サビオラがでてきたが、彼のすることはほとんどなかった。

レシャックが試合後の語った言葉は的を得ていた。
「こんなプレーをしていたんじゃ、どこのチームにも勝てない」
まさにそうだ。だがそういう素直な感想をプレス相手に述べただけでは何の解決にもならない。そろそろチーム内に、リーガ制覇に向けた大ショックを与えるべきではないのか。大胆に改造していかなければならないのではないか。例えばここ3試合のアウエーの試合で、バルサは1得点もあげてないという事実をみればレシャックを含めての大改革が必要なことは明らかだ。これほどまでに優秀なデランテーロがいながら、なぜ得点できないのか。システム自体も見直す時期に来ている。



9試合、9ポイント

事実、バルサは最近9試合で9ポイントしか獲得していない。1試合につき1ポイント。タイトルを狙うチームというよりは、二部への降格を避けることを任務としているチームの成績である。統計は嘘をつかない。これが危機でなくて何であろうか。最悪なのはアンフィールド戦以降のバルサは、上昇気流に乗るその可能性さえ見せないことだ。
カンプノウでのビルバオ戦では、調子にのって浮ついていたバルサに現実を知らせ、昨日のビトリアでの試合では厳しい現実をさらに認識させてくれた。

レシャック「アラベス戦は今シーズンの最悪の内容の試合だった。もし我々が100%の力で戦わなければ、どこのチームと戦っても勝てないことを証明したようなもんだ。アラベスはすべての面で我々を上まわっていた。闘争心、集中力、テクニック、そう、すべての面でだ。ビルバオ戦に続いて今回も貴重なチャンスを逃してしまった。我々が首位に躍り出る絶好のチャンスだったのに。一番心配なことは、今日の試合にしても勝てるという雰囲気がグランドから伝わってこなかったことだ。チャンスは少ないし、したがってシュート数もほんの数えるほどしかなかった。これでは勝てるわけがない。だがリーグ戦は長い。次のガラタサライ戦をステップとして立ち直らなければならない。」

マネ「この勝利の要因は100%我々にあるだろう。バルサを90分にわたって実にうまくコントロールできたし、楽にプレーさせる余裕を与えなかったのが勝因。これで首位に立てたことは素直に嬉しいと思う。」

●ワールドカップ
スペイン代表は例年のごとくスタート。つまりグループ内の本命だ。カマッチョが何と言おうとそれは確かなことだろう。エスロベニア、パラグアイ、そして南アフリカ。このメンバーで本命でなかったら、スペイン代表はシード国として恥ずかしいことになる。パラグアイは4年前に我々に痛い思いをさせてくれた国ではある、だが4年前のスペインではないし、パラグアイでもない。いまだに監督も見つかっていないし、チラベルも2試合出場できない。エスロベニアはルーマニアを叩いて勝ち上がってきた代表とはいえ、新参国の一つにすぎない。南アフリカにかんしては語る必要もないだろう。

そして気がついてみれば、我々の代表は本命と言われながらも、いつも負けてしまうのだ。さて、今回のワールドカップはどうなるか。