12月14日



戦術の変更

リバルドの不出場が決定的となったビジャレアル戦を前に、レシャックはリバルドなしの新たな作戦変更を迫られている。新たなトリデンテ、それはサビオラ、クライハート、オーベルの3人だ。そして必要に応じてダブル・ピボッテ、つまりチャビとコクーによる2人のピボッテを擁しての戦術も用意している。

この3人によるトリデンテが初めて登場したのはカンプノウでのバジャドリ戦(4−0でバルサの勝利)。その後ラス・パルマ戦(0−0の引き分け)でも試されている。そしてビルバオ戦(敗北)とガラタサライ戦(引き分け)と起用されたものの、完璧な試合展開とはなっていない。

だが今回の試合で予想されるのは、オーベルが今まで以上に下がったポジションでスタートすること。そしてほぼツートップという感じでクライハートとサビオラがコンビを組む可能性がある。

●リバルド、休養が必要
リバルドを以前のリバルドにするには休養しかない。これがバルサドクターたちが出した結論だ。負傷を我慢してのここ何試合かの試合で、リバルドはすでに体力的に限界の時点にきている。しかもこのままプレーすれば、負傷が悪化する可能性もじゅうぶんある。だが唯一の明るい材料は、特別の治療などは必要なく、体を休めればいいということだろう。リバルド本人も休養願いをレシャックに申し込んでおり、早ければエスパニョール戦出場が可能ということである。

●ジェオバンニ、練習再開
ジェオバンニが昨日久しぶりに練習グランドに戻ってきた。合流練習には参加できなかったものの、1人で練習を再開。来週にはドクターの許しが出そうな感じ。ガブリ、クリスタンバールも昨日の練習には参加している。

●ビクトール・ムニョス
ビジャレアルの監督であるビクトールにとってバルサ戦は特別な試合だ。しかもレシャックが監督を務めているバルサとなれば余計にそうである。レシャックの引退試合で初めてバルサの選手としてデビューしたビクトールである。明後日の試合は派手なゴールを奪い合う試合にとなると予想する。
「リバルドが出ないのは我々にとっていいニュース。だがそれでも10人しかバルサの選手がいないわけではないんだから、危険なチームであることには変わりない。しかもサビオラという素晴らしい選手がいる。彼がグランドにいるのかいないのか分からないような時間が85分続いたとしても危険な選手であることは間違いない。もし2回のゴールチャンスがあれば、1.5回は決めちゃう選手だからね」

●マドリ100周年に悪いニュース
2002年の12月18日、この日は世界中でフットボールの試合を中止し、マドリの100周年記念試合を唯一の試合として認めたUEFA。そしてさらにマドリが狙っていたものは、2003年のチャンピオンズリーグ決勝戦をベルナベウに持ってくることだった。だがUEFAはこれ以上マドリの100周年記念行事につき合ってはいられない。マドリの夢も空しく、決勝戦は海を隔てたマンチェスターへと移った。



勝利を誓って

さらなる失敗は許されないバルサ。ビルバオ、アラベスに敗北し、セルタ戦では1ポイントしか獲得できず首位に6ポイントと離されてしまった。明後日のビジャレアル戦にはどうしても勝利の3ポイントが必要なバルサ。監督のレシャックをはじめ、すべての選手が一丸となってこの状況を乗り越えなければならない。水曜日の報道陣をシャットアウトしての秘密練習で見られたものは、今までの誤りを訂正すると共にそれぞれのラインを以前より前に上げての練習だった。基本的な4−4−2システムに変更は見られないものの、各ラインを今まで以上に上げてのビジャレアル戦となりそうだ。

●メンバー予想

コクー「今週は非常に難しい日が続いている。だが我々は必死になってこの状況から抜け出すための練習を続けている。確かにビジャレアル、エスパニョール戦は厳しい戦いになるだろうが、どうにかして勝ちにいかなければならない。セルタ戦の誤り、例えばディフェンスが下がり過ぎたことなども含めて、そういう誤りをここ何日かの練習で修復している。とにかく今まで以上に前に出なければいけないと思うよ。僕はもう少しチャビの仕事を補助することが多くなるかも知れないが、それでもチャンスがあれば前線に出ていく気だ」