12月22日



サビオラの挑戦

クライハート、タムード、そしてサビオラ。この3人の選手はゴールの合い言葉だ。だが今日の試合に関しては、少し共通点が違う。
クライハートとタムードは、すでにカタランダービーの何たるかを経験しているがサビオラは初めてだ。そしてクライハートとタムードはアウエーの試合でゴールを決めているが、サビオラはカンプノウから離れたところではまだ1点もいれていない。
セビージャ、ソシエダー、マラガ、ラスパルマス、アラベス、そしてビジャレアル戦とアウエーの試合に出場したサビオラだが、残念ながらいまだにゴールを決めていない。いずれにしてもアウエーでの試合でゴールを決めるのは時間の問題であることは間違いないだろう。そしてそれが今日ではないと誰が言えようか。
レアル・マドリ戦でのダービーには出場チャンスがなかったサビオラ。今日のカタランダービーで、新たな挑戦を迎える。

昨日メディアの前に顔を出したレシャックは、選手に年内最後の踏ん張りを期待している。8人の選手の欠場という問題を抱えながらおこなわれるダービー戦だが、それはいっさい言い訳にしてはならないと言い切るレシャック。
「スタメン出場の機会の多かった選手の欠場により、戦い方を変えなければならないかも知れない。だが我々は多くのシステムを使えるように練習しているんだ。4人のディフェンスの中から1人のサイドバックを上に上げてディフェンスを3人にしたり、ジェオバンニの復帰で両ウイングを使う可能性もでてきた。」

●メンバー予想

●17人のカンテラ
今日のモンジュイクは、カンテラ出身選手のオンパレードとなる。両チームに召集された34人の選手のうち、実に17人がカンテラ出身だ。そのほとんどがバルサかエスパニョールのカンテラ育ちである。
だがスタートメンバーとして出場する選手となると圧倒的にエスパニョールの方が多い。今日の試合ではエスパニョールから7人のカンテラがスタメンに、バルサは3人が出場するかも知れない。



イニエスタ、君の出番だ!

バルサのカンテラ組織はまるで「4番製造工場」だ。その最新の作品が今日ダービー戦に呼ばれたイニエスタ選手、17歳。ミージャ、グアルディオーラ、チャビ、アルテッタに続く期待の4番選手。いまだに体そのものは出来上がっていないものの、その弱点をインテリジェンスでカバーし、試合展開を読むその目は「4番製造工場」から世の中にでてきたすべての選手を上まわると言われている。At.マドリの若きエース、フェルナンド・トーレスと共に、将来のスペインフトボールを背負っていく貴重な人材だ。
バルサBの監督であるキケ・コスタスは次のように語る。
「もしアンドレス(イニエスタはこう呼ばれている)がスタメンで出場することがあったとしても、ファンの人々は安心して見ているが良い。きっと良い試合をすると思う。選手としても人間としてもまだ成長期にある子供だけれども、テクニック的にも精神的にも何の問題もなく大舞台で活躍できるものをすでに持ち合わせている。確かに今シーズンの始めはセレクションに呼ばれたり、ケガをしたりで落ちついて練習できる時間がなかった。そのせいもあってイマイチの調子だったんだが、ここに来て本来のアンドレスの調子になってきている」

●メンバー予想

●そしてもう一人
バルサBからカタルーニャ代表へ。ビクトール・バルデス、19歳の若きキーパー。カタルーニャ代表の監督を務めるピッチ・アロンソが昨日発表したメンバーの中に、At.マドリのトニーと共に、バルサBのビクトールの名前があった。
「まったく期待していなかっただけに非常に嬉しい。スタメンで出られなくとも、ほんのちょっとの時間だけでもプレーできれば満足。でもこれは今まで一生懸命やってきた僕に対しての一日だけのご褒美だということは良くわかっている。僕はバルサBの選手だし、今すぐ一部に躍り出るのは非常に難しい状況だ。だから今は将来のことは考えない。とにかくバルサBで毎日一生懸命プレーすること、これが僕のモットーさ。だからバルサBが今の僕にとっては、自分の力をアピールする最前線だと思っている」