1月30日



ガスパーの計画

もしこのまま低迷が続くようなら、レシャックの続投は当然のことながらあり得ない。ガスパーは緊急な場合に備えての「臨時計画」と、来シーズンに焦点をあてた「長期計画」を準備している。

緊急計画
●メノッティの起用
アルゼンチンはもとより、スペイン、ウルグアイ、イタリアでの経験を持つメノッティ。しかもバルサの事情に詳しい監督でもある。1年半のバルサ監督経験で、クラブやバルセロニスタの何たるかを理解している少ない人物でもある。彼の監督としての特徴は、常に選手との会話を優先すると共に、選手に一定の自由を与え創造的な試合展開を好む。
だが彼の監督就任の否定的な部分は、監督生活から離れてかなりの時間がたっているということだろう。98−99のシーズンにインデペンディエンテを指揮したの最後となっている。しかもスペインリーグでは1988年にAt.マドリの監督を務めたのが最後だ。

●アンティックの起用
スペインリーグに関する知識に関していえば、彼ほど豊富な人物もいない。サラゴサをスタートにオビエドの監督にも就任し、両チームをUEFAカップに導いている。またレアル・マドリの監督も経験しており、チームが首位を走っていながら退陣させられた過去も持っている。チームが難しい状況でのエキスパートでもある。
だがその反面、これまでの監督経験において選手との衝突も見られたように、キャラクターが問題とされることもある。選手に対し厳しい監督として知られるアンティックだが、急激な変化によるバルサ選手たちとの衝突もあり得るかも知れない。

長期計画
●カペーロの起用
カペーロは新しいチームに監督として就任して1年か2年で自分のアイデアを確実にチームの中に浸透させている。彼は日々の練習を通じて、確実に自分のフィロソフィーとアイデアを選手たちに理解させていく。どういう選手が必要であり、どういう選手が必要ないか彼のアイデアは常に明らかだ。どこのクラブに就任しても必ず各ラインにつき一人の補強をおこなっている。キーパー、セントラール、ピボッテ、そして9番。
だがカペーロの獲得は、バルサに経済的問題を与えるだろう。彼は世界中の監督の中で最高給の年俸をとる監督である。そして彼は常に彼のスタッフと共にクラブを移動する。この金額も決して少なくはない。さらに彼が要求する補強選手はすでにできあがった選手でなければならない。それらの選手は5ユーロでは買えないのだ。

●ヘインケスの起用
現在ビルバオで彼と初めて仕事をしているスタッフは、ヘインケスが決して妥協を許さない監督であるということを認識しているだろう。彼はクラブの経済状況に合わせてプランニングする監督ではあるが、抱えている選手に対する厳しさは相当なものがある。彼はいっさいの言い訳を許さないし、妥協も許さない。
その強い性格がレアル・マドリの監督を務めていたときに障害となったことも忘れてはならない。リーグ戦では良くなかったマドリをチャンピオンズリーグで優勝させながら、目玉選手との衝突が問題になり辞任させられている。



ハウ マッチ メンディエッタ?

メンディエッタに関してバルサは昨日、ラッチオに公式文書で問い合わせをしている。その質問は次のようなものだ。「本当に売る気があるのか、もしその場合いくらで売るのか」。

メンディエッタ問題に関して、これまでバルサがラッチオと接触をとったのは昨日で2回目となる。1回目はクラブの人間ではなくFIFAエージェントを通じておこなわれている。その時はロッケンバックのラッチオへのレンタル問題も同時におこなわれた。だが今回はクラブ首脳陣の一人が自らクラブ責任者として交渉にあたっている。

これに対しラッチオのディレクターであるネーロ・ゴベルナートの回答は明快なものだったようだ。
「メンディエッタのレンタル移籍はいっさい考えていない。完全移籍あるのみだ。そして移籍料は3千万ユーロとなるだろう。」

またこれまでAt.マドリとの交渉もおこなわれていたことを明らかにしている。と同時にビルバオが要請してきたレンタル移籍の話しに関しては、完全移籍が基本的条件である以上、現実的には不可能な話しとしている。いずれにしてもラッチオの状態は、チーム成績においても経済的問題としても最悪のものとなっている。メンディエッタに投資した4千8百万ユーロを少しでも取り戻したいと考えるのは当然のことであるし、バルサ側としても交渉次第では移籍料がさらに下がるものとよんでいるようだ。


傷を癒す勝利

カタルーニャカップ準決勝としておこなわれたレリダ戦の勝利は、傷ついたバルサ選手の心をほんのひととき癒すものになった。2部のBに所属するチームとのやりにくい試合ではあった。負ければ失うものが多く、勝利しても得るものが少ない試合。だがこの試合レシャックは普段通りの豪華なスタメンでスタートする。2部からモッタを配置し、残りの選手はすべてスタメンで出場してもおかしくない選手を起用しての真剣勝負で戦う。前半のバルサはクライハートを中心に良い試合を展開する。ロッケンバックの活躍などがあり、ジェラール、ココがそれぞれ得点を決め試合を決めた。後半は何人かの選手の交代や、試合がすでに決まってしまっていたこともあり、攻撃的な部分の少ないバルサだったが勝利を得るにはじゅうぶんな試合展開をみせ、カタルーニャ杯の決勝に進んだ。


●クライハート、また遅刻
昨日のレリダ戦に出発するためカンプノウに集まった選手の中に、バスの出発時間が過ぎているのに到着しない選手がいた。またクライハートだった。クラブは再び彼に罰金を命じることになるだろう。

●アベラルド、完璧
10か月たってようやくアベラルドが戻ってきた。ドクターのOKもでて、彼は他の選手と同じように練習に参加することができる。

●カタルーニャ代表
スペインフットボール協会は、各自治州の代表の親善試合は1年に1回だけ許可すると発表。これは来年から適用されることになりそうだ。