FC.BARCELONA
カンプノウでの今日の試合、バルサには願ってもない二つのチャンスがやって来た。一つはテネリフェ戦での好結果をお土産にしての、バルセロニスタとの和解のチャンス。そしてもう一つは、ソシエダーを敗って首位にさらに近づくチャンスだ。
■2つの疑問
テネリフェ戦と同じようにサビオラ抜きか、あるいはトリデンテの復活か。そしてモッタを使い続けるか、コクーの復活か。レシャックは今日の試合を前にして「テネリフェ戦とは違うスタメンになる可能性がある」としながらも「サビオラがスタメンかどうかはまだ決めていない」としている。これまでカンプノウでの試合では必ずスタメンで出場していたサビオラだ。彼が先発する可能性は強いものの、ソシエダー戦に限っては試合がスタートするまでわからない。またモッタのスタメン出場もあり得る。順当にいけばコクーの復帰ということになるだろうが、テネリフェ戦で活躍を見せたモッタが先発する可能性も捨てられない。
■チーム状態
レシャックはチーム状態がかなりのところまで良くなっていると認識している。もちろんリーガ優勝に向けての反撃がじゅうぶん可能な状態であるし、チャンピオンズでの優勝も可能だと考えている。だがテネリフェ戦での1勝で自信過剰になることを避けなければならないとも言う。まだわずか1勝しただけであるのだから。
「リーガやチャンピオンズの優勝はもちろん可能だと思う。だがそんな先のことを話してもしょうがないだろう。まず今日の試合だ、問題なのは。5月はそのうちやって来る。それまでどのくらい安定した試合ができるかどうかで決まるだろう。」
■バルセロニスタ
オサスナ戦ではカンプノウに集まったバルセロニスタから強烈な批判を浴びたバルサ。だが彼らにしても良い試合を見せてくれさえすれば問題ないことは明らかだ。レシャックはテネリフェ戦の好結果と今日の試合をもって和解ができると思っている。
「オサスナ戦ではその1週間前のラージョ戦のこともあり、我々はかなり厳しい批判を浴びてしまった。だがテネリフェ戦で圧勝したことで、今日の試合さえちゃんとやればバルセロニスタとの和解ができるだろう。我々にはファンからの応援が必要だ。しらけた雰囲気の中での試合というのは選手にとっては厳しいものだ。我々としては、これまでの借りをファンの人たちに返す絶好のチャンスだと思う。」
R.SOCIEDAD
リーグの折り返し時点をわずかに過ぎたばかりで、レアル・ソシエダーはすでに2部降格へ片足を突っ込んでしまっている。しかも今日の結果次第では監督のトシャックのクビもあぶない状態だ。
■時期が悪いカンプノウでの試合
レアル・ソシエダーにとって、今日の試合は非常にタイミングの悪いものとなってしまった。テネリフェ戦で6点をあげ、上昇気流に乗ろうとしているバルサとの、しかもカンプノウでの試合だ。トシャックはタイミングの悪さを嘆いている。
「今日の試合は非常に難しいものとなってしまった。それも普段以上に難しい試合だろう。バルサは先日の試合ですっかり波に乗っている感じだ。しかもマドリとコルーニャが負けるという、バルサにとってはいいタイミングでの弾みまでついた週だったからね。我々は彼らに食べられないように注意して試合をしないと。」
■逆境に強いソシエダー
とは言いながらも、ソシエダーはこれまで難しい試合であればあるほど良い試合をしてきている。ベルナベウでのマドリ戦や、リアソールでのコルーニャ戦では非常に良い試合展開を見せたソシエダーだ。経験豊かなトシャックのもと、彼らはカンプノウでの試合で萎縮することはないだろう。しかも監督のクビがかかっている大事な試合である。テネリフェ戦前のレシャックの状況と同じであり、ソシエダーの選手が発憤して良い試合を展開する可能性も否定できない。トシャックの期待もそこにある。
「カンプノウでの試合ではモチベーションに欠けることは間違ってもない。誰だってそこでプレーするのは夢なんだからね。」
■トシャック、最後の試合?
もしこも試合に負けたら、トシャックにとって最後の試合になる可能性はある。それはトシャックも認めているところだ。
「私はこれまで5か国で監督をしてきた。国の違い、クラブの違いがあっても、同じことがある。それは結果が出せなかったら監督は交代になるということさ。それは一つの決まりなんだ。もしチームを勝利に導けば、あなたは王様。もし負け続けたら、あなたはサヨウナラ。それを承知でみんな監督業をやっているんだ。」
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