2月7日


    

FC.BARCELONA - R.SOCIEDAD

2 - 0

バルサ機、ついに離陸

惑星からやって来たチームがバジャドリで沈没した瞬間、バルセロナではついにジェットバルサが急発進で離陸。3日間でマドリに6ポイントの差を縮めたバルサは、かつての「危機感」をマドリッドに追いやる貴重な勝利をものにした。

■新たなアイドルの登場
カンプノウに新たなアイドルが登場した。その名はカルラス・プジョー。彼はバルセロニスタにとって、ミゲーリ、ニースケンスの再来だ。そう、かつて彼らが受けたような特別に熱い拍手とスタンディングオベーションがプジョーに送られる。それはバルセロニスタにとって特別な選手だけに送られる熱いラブコールだ。昨日のプジョーはいつものように完全に近いプレーを90分にわたって展開した。闘争心、スピード、疲れを知らない彼の体は止まることがない。右サイドバックに、左サイドバックに、そしてエストレーモとして活躍するプジョーは、まさしく新たなアイドルとなっている。

■必要な時に現れるリバルド
リバルドにとって昨日の試合は決して満足のいく試合ではなかっただろう。体調が万全でない彼にとって、90分の戦いは長くて厳しいものであったはずだ。常に3人のマークを抱え自由な動きがとれなかったリバルドだが、ここぞという場面についに登場しゴールを決めた。彼がボールを出さなかったり、とられたりした時に聞かれた一部ファンからのブーイング。だが彼らはリバルドに感謝しなければならない。なぜならテネリフェ戦でもそうであったように、彼はこの試合に再び鎮静剤を打って出場していたのだ。

■ほぼテネリフェ戦と同じメンバー
結果が出ている時はメンバーを変える必要はない、と理解したレシャック。モッタに代わってコクーが入った以外、テネリフェ戦のメンバーが繰り返されたバルサ。これまでカンプノウではスタメン出場だったサビオラもベンチスタートを余儀なくされた。だが後半出場してきたサビオラは、そのクラスの違いを短い時間の中で示した。彼は調子が良かろうが悪かろうが、一瞬のプレーでチームを勝利に導く閃きのプレーヤーであることは間違いないだろう。


レシャックのコメント

先週末に続いてレシャックとバルサにとって申し分のない節となった。テネリフェ戦での圧勝に続きレアル・ソシエダーにも勝利。しかもライバルのマドリはバジャドリ戦に敗退し2連敗だ。バルサは新たな首位となったバレンシアに3ポイント差となり、マドリにはわずか1ポイント差と迫った。
「今シーズンを見てみると、失敗が少ないチームが優勝するという感じだな。決して強いチームではなくて、失敗の少ないチーム。それが今シーズンのタイトルを獲得するのに重要なファクターだと思う。バレンシアは決して「凄い」チームではない。だがマドリやコルーニャ、そして我々と比べると最も安定していて失敗の少ない試合をおこなってきている。それが今の首位ということだろう。さて今日の試合だが、人々が考えている以上に難しい試合だった。特に後半20分ぐらいに入り、ゴールがなかなか決められない状況で、観客席は非常にナーバスになってしまった。だがこういう膠着してしまった試合を救うのは、いわゆるクラックと呼ばれる選手の仕事。結局はリバルドが現れ、サビオラが現れ、試合を決めた。とにかくこの試合でバルセロニスタとの和解ができたと思う。次のカンプノウの試合ではもう少し穏やかな感じでプレーできるだろう。」

トシャックのコメント

試合後のトシャックは2−0という敗戦にも関わらず選手に対してはそれほど批判していない。選手たちは選手なりにすべてを出し尽くしたと判断している。だが残念なのは選手たちがもつテクニック的な面での限界性だ。さらに運が悪いことに負傷者も続出し、彼が理想とする11人のスタメン選手でスタートできないことだ。
「カンプノウで勝利することはもちろん難しいことだ。そんなことは試合前からわかっていること。バルサは後半に入り非常に良い試合展開をしてきた。それに対し我々の選手もじゅうぶん反応して良くやったと思う。だがいかんせん技術力では、バルサの選手とは比較にならないことが証明されたけれどね。2点目がすべてだったように思う。我々のミスからサビオラがうまいことゴールを決めた。彼は素晴らしい選手だと思う。それにしてもあのボールは思い切って外に出さなければいかんボールだったんだがなあ。ディフェンスのミスが目立った試合だったけれど、まあそうは言っても選手たちは頑張ったと思う。」


メレンゲ、再びダウン

レアル・マドリ、ジダーンなしのマドリ、それはカオス。昨日のバジャドリ戦での敗北は、なぜ2か月にもわたってアウエーで勝利できないかをまさに証明した試合だった。先週末のエスパニョール戦に続いてのこの敗北は、メレンゲに大きな傷跡を作ってしまった。そして最も悲惨な問題はこの傷をどのように癒せばいいのか、その解決策が見つからないことだ。

ビセンテ・デル・ボスケとミッチェル・サルガード、この二人が激しい言葉でお互いに非難する。それは後半の10分になろうかという時であった。デル・ボスケはグランドに近づき、サルガードにポジションのことで注意を与えていた。それは結局、試合終了のホイッスルが鳴るまで続けられることになる。サルガードはこの瞬間からバジャドリの選手に対するよりも、デル・ボスケの注意に気を取られることになる。デル・ボスケは何回もサルガードに近づき注意を与える。サルガードは何回もベンチ方向に注意を向けなければならなかった。だがついに我慢の限界が訪れた。
「いい加減にしろ!」
これがサルガードが監督に吐いた言葉だった。

今のマドリの状況を象徴する出来事の一つだ。ついこの間まで「惑星からやってきたチーム」と呼ばれたレアル・マドリ。だが地球に下りてきて見れば、チーム内がバラバラになっている下降線をたどる普通のチームだった。バジャドリはエスパニョールと同じように強いプレッシャーをかけただけだった。ブロックとしてまとまりもなく、ジダーンを欠いたマドリはそれだけのことで萎縮してしまう。フィーゴはもう長いことメレンゲファンには納得のできないプレーが続いている。ラウールはほぼ負傷状態のまま出場を続けている。ディフェンスの要イエローはベンチにさえいない。後半出場してきたマクマナマン、セラーデス、グッティもインパクトを欠いていた。そして試合終了2分前、ヘススのゴールがマドリを奈落の底にたたき落とした。


●サビオラ、ボナノ、代表へ
来週の水曜日におこなわれるウエールズ相手の親善試合にサビオラとボナノが呼ばれた。サビオラにとっては2000年8月のパラグアイ戦以来の代表への参加となる。またリケルメや35才になったカニージャが5年ぶりに呼ばれている。サビオラはほぼスタメン出場が予想されている。

●トマソン、矛盾だらけ
バルサ入りが噂されているトマソンが自分のウエッブページでフェイノールドに残りたいということを表明している。だが同時に代理人にバルサのオファーを聞くようにも命令している。彼自身としてはリバプールファンとしながらも、もしバルサからのオファーがあれば歩いてでもバルセロナに行き、サインしたいとも語っている。?????

●バルサ首脳陣、活発に動く
先日NFLとの歴史的な契約を勝ち取ったバルサだが、止まるところを知らずに動きまわっている。スーパーボール観戦を終え、バルセロナに戻ってきたジェネラル・マネージャーのファルゲールは、今回はナイキとの新たな「歴史的な契約」を来週におこなうと発表。