2月13日


     

ワールドカップ前哨戦

ワールドカップを前にしての調節をはかる試合となる、今日のエスパーニャ・ポルトガル戦。だが同時にお互いの国の威信をかけた戦いであることもまた間違いない。この試合にどれくらいの人々が関心を示してモンジュイクに集まるか、それも注目の的である。

お隣の国であるポルトガルとの親善試合は、いつの時代であれ単なる親善試合ではない。威信と誇りをかけた両国代表の戦いとなる。しかも両代表ともワールドカップ出場国となっての今回の親善試合。結果ももちろん大事であるが、どのような試合展開をみせるのかも興味のあるところだ。そしてもう一つ大事なこと。代表の試合に興味を示す人々がどのくらいモンジュイクに足を運ぶかということだろう。

モンジュイクがどのくらいのファンによって埋められるかは、試合開始まで待たなければならない。だが選手たちにとっては観客席がいっぱいに埋まろうが埋まるまいが、代表選考を前にしての大事な試合であることはまちがいない。
「もしワールドカップに出場したいと思うのなら、こういう試合で持ち味を発揮しなければならない。それが選手たちの役目。自分たちの将来は自分たちのプレー次第で決まるもんだ。代表選手として価値があるかどうかをグランドの中で示さなければならない。俺は彼らにチャンスをあげる。そしてそれをものにするかどうかは彼らの問題だ。」
こう語るカマッチョはいまだに最終的な選手選考はしていないという。これからのクラブでの活躍や代表の親善試合での活躍次第で23人の選手を決めたいと考える。したがって選手たちにとっては、今日の親善試合にはすべてを出し尽くしてカマッチョに示さなければならない。

またスペイン代表にとってこの試合は地元での最後の親善試合となる。3月27日ロッテルダムでのオランダ代表との試合に続き、4月17日にはベルファストでの北アイルランドとの親善試合が予定されている。そして最終的に5月13日にワールドカップ出場選手23人の顔ぶれが発表される。


フィーゴを待っていたのは警官だけ

何と大げさな護衛だろうか。ポルトガルフットボール協会の要請でフィーゴにつけられた護衛警官は常時6人。空港到着時に彼を護衛するために控えていた警官は何と10人を越えていた。だがバルセロナの人々はそれほど暇ではない。彼に罵声を浴びせにわざわざ空港まで出迎えに行くほど我々は酔狂ではない。結局、空港でフィーゴの到着を待っていたのはポルトガルのユニを着込んだ2人のファンだけだった。またこの6人のフィーゴを取り巻く警察官と共に、空港からホテルに向かう途中、6台の装甲車がフィーゴの車を取り囲んでいた。

我々はフィーゴ当人とポルトガルフットボール協会に前もって言っておくべきだった。我々はあなた方が考えているほど時間のムダは好まないのだと。そしてフィーゴの時間のムダを好まないということで、我々カタルーニャのジャーナリストの質問をいっさい受けないという決断も良しとしよう。そう、お互いに時間のムダを避けるのはいいことだ。


デブー、バルセロニスタを批判

アヤクスが毎月発行する雑誌の中で、デブーがカンプノウでのファンのおこないに対し批判をしている。
「カンプノウのファンは、いつも選手を応援するわけではないんだ。例えばアヤクス時代1点獲られて負けているときでさえ、ファンは我々を力づけようと必死の応援をしてくれた。だがカンプノウは違う。我々選手にブーイングがでるんだ。リバルド、クライハート、ボハルデ、ゼンデン、誰も彼もこのブーイングの洗礼を受けた。もちろん俺も例外ではない。たった一度のミスで、そう例えばバレンシア戦でのたった一度の小さなミスで俺はブーイングを浴びた。カンプノウではね、まあスペインの他のグランドでもそうだけれど、200%の力でプレーしないとダメなんだ。オランダでは70とか80%で大丈夫だったのにね。」


クライハートとオーベルの将来

ウエッブページで将来について語るクライハートとオーベル。バルサについて語っていることは共通しているものの、それぞれの将来についてははっきりと異なった意見を発表している。クライハートはチャンスがあればプレミアに行きたい、オーベルはどんなことがあってもバルサに残りたい、というもの。クライハートはリバプールからのオファーが実際にあったことを告白する。
「先月の終わりにクラブ首脳陣の一人が練習後にやってきた。そしてリバプールからの正式なオファーがあったがクラブとしてはお断りしたということだった。選手一人一人に違約金が定められているスペインでは、その金額が払えないクラブのオファーはもちろんクラブ一存で断ることができる。でも将来について言えば、いつかはプレミアに行きたいし、その時は違約金のことについてもバルサ側と話し合いたいと思う。プレミア行きは間違いない。問題は『いつか?』ということだけ。」

一方オーベルはバルサに残り契約をまっとうする意思だという。
「僕の今の問題は、いまだにうまくクラブや街にとけ込んでいないことだと思う。でもバルセロナの街も好きだし、バルサも気に入っている。これまで何回か交換要員の選手として僕の名前がプレスにのったけれど、どれも根拠のないものだと信じている。クラブ首脳陣はもとより監督も僕にそのようなことを伝えてきたことはない。とにかく今の僕がしなければいけないことは、全力をあげて練習に打ち込み監督の信頼を取り戻すことだ。」


トマソン、今月中に将来を決める

6月30日に契約切れとなるフェイノールドのデランテロ、トマソンの将来がはっきりするまでのカウントダウンが始まった。ラモン・アラッサ、トマソンのスペインにおける代理人が語る。
「トマソンには各ビッグクラブからのオファーが来ている。大事なシーズン中であり、これはかれには大きなプレッシャーとなっている。したがってなるべく早くこの問題を解決したいと思っている。トマソンは2月いっぱいで移籍チームを決めたいと思っている」
代理人が語るには、バルサの他にマドリ、バレンシア、セルタ、ベティス、ミラン、ユベントス、そしてローマからのオファーを受けているという。


ストイチコフ、マルティンを絶賛

ストイチコフがバルサ移籍の噂が流れるマルティン・ペトロフに対し、太鼓判を押している。
「彼はもう何年も前から個人的に注目している選手だ。理想的なポジションは左ウイング。つまり俺と同じ。そしてそこからのゴールへの切り込みがまた素晴らしい。これも俺と同じ。シュート力はあるし、足も速い。ここら辺も俺と同じ。テクニック的にも非常に優れている選手だな。だが一つだけ問題があるって言えばあるんだ。性格が悪い。ここら辺が俺と大分違う。冷静な感じでプレーしているときは非常にいいんだ。だが一度キレちゃうともう誰も止められない。審判にくってかかるのはいいとして、同僚の選手とも問題を起こしてしまうんだ。ここら辺が問題といえば問題だな」