今シーズンのバルサにとって最高の試合となったデポルティーボ戦。そして最も価値のあること、それはこれまで長い間失っていた「戦いの精神」と「勝利の精神」を取り戻したこと。キャラクターと攻撃的精神を持ったバルサ。90分間にわたって攻撃的な戦いを繰り広げたバルサに、雨の中集まったバルセロニスタは大きな拍手を送る。
■レシャックが選んだスタメン
昨日のバルサイレブンのメンバーを当てることは、多分今週のキニエラを当てることより難しいことだっただろう。ます、ガブリ、ロッケンバック、そしてチャビを外したレシャック。そしてコクーを司令塔に選び、3か月にもわたって戦線を離れていたルイス・エンリケをいきなりスタメンに登場させ、カンプノウでは初めてのスタートからのプレーとなるモッタを起用した。
■トリデンテの躍動
リバルド、クライハート、そしてサビオラのトリデンテが試合ごとに理解を深めてきている。これまで何回か見られた「固まって」しまうトリデンテが、相互理解のもとに必要なポジションに散らばる形が見られた昨日の試合だ。ディフェンスの強さを誇るデポルティーボも「散らばった」トリデンテ対策への対応に苦労させられる。誰かが真ん中に入れば、他の選手はメディアプンタとエストレーモに。トリデンテによる理想的な試合展開を見せた90分であった。
■平和が訪れたカンプノウ
カンプノウが変わってきた。レシャックバルサのイメージチェンジと共に、バルセロニスタの受け入れ方も変わってきたのだ。かつて7ポイント差と離されていたマドリにはついに同ポイントと追いついたし、首位のバレンシアにはわずか1ポイントと近づいてきたバルサ。1日中降り続いた雨や季節はずれの寒さ、そしてテレビ中継があったことにより、多くのバルセロニスタがカンプノウに集まることは不可能な昨日の試合だった。
だが選手やレシャックの呼びかけに応え、カンプノウに集合した本物のバルセロニスタの反応は素晴らしいの一言であった。最初の1分から90分にわたって、しかも2回もハンディ戦となったにも関わらず熱い応援を送ったバルセロニスタ。マドリの敗戦はすでに彼らの心を熱くしていた。そしてバルサの攻撃的なフットボールに酔いしれるファンたち。結果の重要性もさることながら、選手とファンを再び一つに結合させることに成功した。
■プジョーとルイス・エンリケ
頬骨にヒビが入っている最悪な状態でプレーをし続けたプジョー。負傷から立ち直り3か月ぶりにグランドに復帰してきたルイス・エンリケ。チームにキャラクターと闘争心を注入するガッツ精神にあふれる二人の選手の登場は、観客席にも熱い魂を注ぎ込む。もし負傷箇所に再び強い刺激が与えられれば骨折になるのが間違いのなかったプジョー。だが彼のプレーは恐れを知らないものだった。普段と変わらない闘争精神あふれるプレーが90分続く。またルイス・エンリケにしても故障上がりとは感じられないプレーを展開した。
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