3月1日


    

みんなの意見

サビオラ
2試合続けてスタメン落ちとなったサビオラ。試合に出られないことは、フラストレーションがたまるものになっているだろう。試合に出られない選手がすべてそうであるように、彼もまた出場チャンスを訴えている。同時にこれまでのチーム状態がイレギュラーであることも心配している。
「そう、確かにこれまで我々は非常にイレギュラーな状態で戦ってきている。なぜかと聞かれれば、僕が思うにはベースとなる11人の選手がいまだに決まっていないことも関係あるかも知れない。試合ごとに違う選手が出場してきているけれども、結構そういうことって選手間に不信感みたいなものが生まれる原因になることがあるんだよね。だから我々はできるだけ早くそのベースとなる選手を見つけだし、これからの試合にのぞんでいかなければならないと思う。」

リーベル時代を振り返るサビオラ。彼のいた元クラブでは、はっきりとした11人のベースとなる選手が決まっていた。しかしバルサとリーベルでは選手層が全然違うので、それは参考にならないという。だがいずれにしても、バルサには何らかの変化が必要だと思うサビオラだ。
「選手一人一人が自信を持って、これからの試合を戦っていかなければならない。まだ僕たちは何も失ったわけではないし、これからの反撃次第で大きなタイトルが2つもとれる可能性があるんだ。


ココ
ミランのカンテラ育ちであるココは、もちろんイタリアフットボール界に詳しい。子供の時からイタリアンスタイルで練習した彼にとって、イタリア方式の練習とバルサのそれを比較することはそれほど難しいことではない。
「どちらが良いかということは別として、ミランとバルサでは練習方式がまるで違う。ミランでは練習時間も長いし内容もだいぶ違うように思う。ここではほとんどおこなわれないけれど、あっちでは練習の大半の時間を戦術的なことやセットプレーに費やすんだ。でもバルサは違う。ここではほとんどの時間がボールを使っての練習。ボールをどのようにキープし、いかに早く回し、どのくらい少ないタッチで相手にわたせるか、つまりそういう練習がメインなんだ。」

そしてサビオラと同じように、スタメン選手の継続性がないことも確かなことだと認めている。
「確かに、ベースとなる11人の選手が決まっていないよね。毎試合のように違う選手が、違うポジションで使われたりする。でも個人的には、それはしょうがない一面もあるような気がする。まず第一に負傷選手が非常に多かったことにより、継続性が保てなかったことはあるよね。そしてもう一つは、バルサには大勢のスタメン候補選手がいるということ。それは同時に選手の質が高いということだから、システムも色々と活用できるんだと思う。バルサが守備的なチームかって? 冗談言っちゃいけない。これほど攻撃的なチームは初めてだ。個人的には攻撃的過ぎるとさえ思っている。」


バルセロニスタ
エスポーツ紙もムンド・デポルティーボ紙もそれぞれのウエッブページでバルセロニスタ相手のアンケートをとっている。ここではエスポーツ紙に掲載された結果を取りあげてみる。

マラガ戦におけるバルサの戦い方はどのようなものであるべきか。それはもちろんバルサらしい攻撃的なフットボールを展開しなければいけないという答えだ。そしてキーパーはレイナをはるかに越えてボナノを要求している。そして理想的なディフェンスはココ、アベラルド、アンデルソン(負傷中)、プジョーとなっている。また中盤はルイス・エンリケを筆頭にチャビ、モッタの名前があがっている。デランテーロはもちろんトリデンテ(サビオラ、クライハート、リバルド)の起用だ。

●バルサのキーパーは誰がいいか。
ボナノ88%
レイナ7%
ドゥトゥエル5%

●バルサのディフェンスは
プジョー60%
アベラルド14%
アンデルソン10%
ココ6%
その他10%

●中盤の選手は
ルイス・エンリケ47%
チャビ12%
モッタ11%
その他30%

●デランテーロは
サビオラ57%
クライハート16%
リバルド15%
その他12%


歴史の教訓

これまでバルサの長い歴史において、キーパーに関する論議が途絶えたことはない。他のいかなるクラブよりも、バルサのキーパーにのしかかるプレッシャーは大きい。常に攻撃なフットボールを目指してきたバルサにとって、一般的に相手クラブの攻撃回数は少ない。その相手の少ないチャンスにも常に集中力を研ぎすまされることを要求されるバルサのキーパー。

1994年、アテネでのチャンピオンズリーグ決勝戦の敗北した結果、帰りのバスの中でクライフにクビを言い渡されたスビサレッタ以来、バルサには本格的なキーパーが登場していない。スビサレッタ以降、バルサのゴールを守ってきたキーパーは8人にものぼる。だが誰一人として、チームの要請に応えるキーパーのとはなれなかった。

スビサレッタのあとを継いだブスケアンゴイロペテギを控えに押しやり2年間にわたり正キーパーを務めた。その後クライフの解任と共に、ロブソン政権下では「世界一のキーパー」と前評判の高かったビトール・バイアが加入。だが彼は典型的なプレッシャー負けをする。そしてその翌年に監督に就任したバンガールは控えキーパーとしてヘスプを獲得。バイアの不運はシーズン開始当初からの負傷といことにより、ヘスプがいきなりのスタメン選手となった。だが残念ながら、ヘスプはあくまでも普通のキーパーにすぎなかった。良くもなし悪くもなしのバンガール時代を送ったあと、セラフェレールはドゥトゥエルを獲得する。

バルサの悲劇は、このドゥトゥエルにしろアルナウにしろ、あのヘスプさえ越えないレベルの選手だったことだ。しかも悪いことにプレッシャーに対する強さがこの二人に欠けていた。むしろヘスプの方がその意味では優れていたかも知れない。そして現在、レイナボナノを抱えるバルサ。今のところカンテラ育ちのレイナも、アルゼンチン代表のボナノも、決してバルセロニスタを満足させることができていない。