4月6日



ATHLETIC- FC.BARCELONA

21:30 SAN MAMES



もう言い訳はごめん!

またしても勝利を義務づけられたバルサ。ここ2試合で11ゴールを奪われているビルバオとの試合に負けることは許されない。そしてもちろん言い訳も許されない。

■勝利を目指して!
ビルバオ戦を前にした昨日、レシャックが「勝利を目指して戦う」というコメントを残している。驚きではないか。明らかに引き分け狙いのプランニングをし、いつものことながらその行き着くところは敗北という文字通りの結果となったパナシナイコス戦。そのバルサを指揮した同じ監督からこの言葉を聞くとは驚きだ。

だがもう過ぎたことはいいだろう。過ちから学び、それを訂正していくのはインテリジェンスのある人間ならすることだ。今日の試合にサビオラ、リバルドをスタメンで起用しようということは、パナシナイコス戦での誤りを認めたことでもある。それは素直に受けいれよう。幸運なことにバルサにはまだ少しばかりの時間が残っている。もちろんこのわずかに残されたチャンスに失敗することは許されない。残りのリーグ戦にもし1敗でもすれば来シーズンのチャンピオンズ参加は怪しくなる。もし2敗でもすれば、間違いなく不可能となるだろう。したがってバルサに残された残酷な道は、最後まで勝利あるのみという状況なのだ。

今日のバルサに多くのバルセロニスタが望むもの。それはバジャドリ戦での戦術を繰り返さないこと。誰がスタメンで出ようと、誰が途中から入ってこようと、勝利に向けた気力あふれるプレーをすること。しかも今日の相手はここ2試合で11点も入れられているクラブなのだ。

■それぞれが責任を果たせ!
今シーズンのこれまでのすべての試合を通して、特にここ何試合かの不甲斐ない戦術と試合内容を見せてきたレシャックバルサに対し、バルセロニスタの批判の声は日に日に増大している。その責任はもちろん監督であるレシャックにあるのは言うまでもない。彼の罪は、自分のフィロソフィーに反して戦術を組んでいるところであろう。だが同時に選手たちも無罪とはならない。彼らにももちろん罪はあるのだ。基本的な戦術を組むのは監督ではある。だが、各国の代表選手でチーム構成されているバルサの選手には、戦い方がどうであれ個人プレーでしのいでいけるだけの実力をみせなければならない。

そろそろサビオラがカンプノウ以外のスタジアムでもゴールを決められるということを示さなければならない。世界最高選手としてのリバルドは、一人で何試合かを決めるプレーをみせなければならない。その他の多くの選手も、それぞれの年俸に見合う試合を展開しなければならない。このチームはパナシナイコス戦で見せた試合内容の十倍は良いプレーができるチームだとバルセロニスタは信じている。今からでも決して遅くはない。バルサとしての試合内容を見せるのは、今からでも決っして遅くはないのだ。

■クラブの威信をかけて戦え!
昨日ガスパー会長は選手控え室まで足を運び、選手たちやコーチ陣を励ましている。このことについての是非は、あえて触れないでおこう。会長は会長としてのやり方というものがあるのだろうから、我々のコメントは控えておこうと思う。だが多くのバルセロニスタにとって、こういう「お言葉」はもうウンザリであることも確かなことだろう。約束、希望、明るいアドバルーンの打ち上げ、我々にしてもこれまでのような実行をともわない言葉はもう沢山だ。
「私はレシャックを信用している」
「彼には可能な限りのシーズンを監督として働いて欲しい」
「我々はまだ何も失ってはいない」
すべてが素晴らしい言葉だ。我々もそうあって欲しいと望んでいる。だがもう空しい言葉はじゅうぶんだ。我々が望むものは、勝利だ。ひたすら勝利するバルサだ。それしか失われつつあるクラブの威信を救う道はないのだから。


危機を向かえている同士の試合

2試合で11失点という信じられない結果をだしているビルバオに対し、パナシナイコス戦での不甲斐ない戦いに批判が集中しているバルサ。そして今日の試合にかける両チームは、それぞれの異なる目的獲得に向けて戦うこととなる。チャンピオンズ参加権の獲得を狙うバルサと、UEFA戦参加権を狙うビルバオの戦いとなる。

■リバルド、サビオラ、スタメン出場
誰もが不思議に感じたパナシナイコス戦でのリバルドのベンチスタート。だがレシャックはその理由を次のように説明している。
「試合前の練習で再び痛みを覚えたと報告してきた。だから大事をとってスタートからの起用は避けたんだ。だがビルバオ戦では、もちろんスタメンで出場させるつもりだ。リバルドが再び痛みを訴えてこない限りにおいてだが。」

オーベルマルスの負傷具合もかなり良くなってきており、出場は間違いないところ。だがプジョーの欠場を嘆くレシャック。
「プジョーは誰もが認めるように、もっとも快調に飛ばしてきている選手の一人。我々にとっては大事な選手だ。火曜日のパナシナイコス戦に戻れることを期待している。」

そしてクライハートがカード制裁で出場できないビルバオ戦で、カンプノウを離れた場所では久しぶりのサビオラ出場も決めているレシャックだ。サビオラ、リバルド、そしてオーベルマルスのトリデンテで戦うバルサとなる。

■今日もドラマチックなバルサ
バルサという難しいクラブの特徴を、レシャックは成功と失敗が常に紙一重のところに存在しているところにあるという。
「もしビルバオとパナシナイコスに勝利すれば人々はバルサの成功と唱えるだろう。だがもしチャンピオンズのセミファイナルで負けるとすれば、人々にとっては失敗という認識になる。だがもしセミファイナルに勝利し決勝戦に進めば、それは再び成功と認識されることになる。だが決勝戦に進んでももし負けれるような事態が起きるとすれば、バルサの今シーズンは失敗と思われてしまう。我々は最後の試合に勝利しない限り、成功という言葉が生まれないんだ。それはこれまでのバルサの歴史を見てみれば明らかだろう。クラブの最大の危機は、常にチャンピオンズでの決勝戦の敗北のあとにやって来るんだ。」

パナシナイコス戦にも触れるレシャック。
「もしあの試合、我々が0−1で勝利していたら、人々は多分、ギリギリすぎる勝利だというだろう。我々は1−0で負けてしまった。そして人々は語る。カンプノウでこの結果を敗るには余りにも大きなハンディーだとね。」

■選手のコメントは気にしないレシャック
パナシナイコスとの試合後にクライハートが記者団の質問を受け「オレが監督だったら違う戦い方をしていただろう」と語ったことに対し、レシャックは別に気にはしていないという。
「彼がコメントしたことは前の方でひたすら孤立し、ボールがほとんど来なかったと言うことだ。それは確かに事実でもある。なぜなら中盤の選手が前にでていくチャンスがあまりなかったし、そのためラインとラインの間隔が広がりすぎてしまったからだ。だからオーベルマルスとクライハートは孤立したような感じになってしまった。」

そしていつものことながら、記者たちの質問には常に罠が仕掛けられているという。
「彼が孤立してしまった、と答えたあとで多分どこかの記者が『あなたが監督だったらどのような試合展開を望みましたか』ぐらいの質問をしたのだろう。よくあることさ。例えば試合に負けたあとで私に『もしこの試合を最初からやり直せるとすれば、今回と同じスタメン、戦術で戦いますか?』というような質問をするのと同じだ。負けるとわかって誰が同じ方法で戦うと言うんだ。そう、いつも記者たちの質問は罠が仕掛けられている。彼と私の違いは、そういうことに対する経験の違い。だから私はそういう罠にははまらない準備があるということさ。」


●メンバー予想