4月14日




FC.BARCELONA - ALAVES

18:30 CAMP NOU



誰かロッケンバックを止めろ!

今週のレシャック計画によれば、今日のアラベス戦にはリバルドを休ませるはずだった。サビオラ、オーベルマルス、そしてクライハートでアラベス戦は戦える、その読みがあったからこそリバルドに休息を与えセルタ戦以降の試合に100%でプレーさせる計画だった。だがその計画はロッケンバックの「激情」によって、空しくも破綻した。今日の試合、リバルドが召集され、クライハートがお休みとなった。

■誰かロッケンバックと止めろ
それは木曜日の定例の練習だった。軽い試合形式の練習で、ロッケンバックはクライハートに強烈なタックルを見舞う。倒れるクライハート。顔をしかめてうずくまるクライハート。またやられた。ロッケンバックに。

クライハートはこの練習を途中で引き上げることなく、最後まで参加していた。誰もが軽い負傷か、瞬間的な痛みだけのもとだと思っていた。だが翌日の練習には彼は参加できずにいた。そして昨日の練習には参加したものの、とてもプレーできる状態ではなかった。左ヒザを曲げることさえできない状態だったのだから。

マシアやカンプノウでの練習でロッケンバックが「主役」になったのはこれが初めてではない。エスパニョール戦との前日の練習でクライハートとレイジンハーに強烈なタックルをかませて、彼らはもちろん同僚からも非難を浴びていた。マドリ戦の48時間前にも同じようなことがあって、クライハートは危うく出場不可能になりそうだったこともある。セルジやプジョーも例外ではない。彼らとはつかみ合いの喧嘩になりそうなシーンもあった。

クライハートに加えられた木曜日のタックルは、以前のものに比べれば「不幸」な出来事だと言っていいだろう。それほど悪質なものではなかった。だが、それでも、ロッケンバックがやったことには変わりがない。誰かが彼に忠告しなければならない。「激情」ロッケンバックを誰かが止めなければならない。

■レシャック計画の変更
金曜日の練習の段階では、レシャックを始めとするコーチ陣やバルサドクターもクライハートの負傷については何の心配もしていなかった。日曜日の試合には間に合う程度の軽い負傷にみえたからだ。だが彼の治りは思ったより時間がかかってしまっている。昨日の練習に参加したクライハートだが、とても今日の試合に使える状態ではなかった。そしてこれまでのプランにはいっさい入ってなかったリバルドが突如として召集されることになる。

コーチ陣が予定していたことは、リバルドを完全な形に戻るまで休息させること。したがって今日の試合にはもちろん出場する予定はなかったし、召集される可能性もほとんどなかった。だがクライハートの欠場が、リバルドの召集という事態を強制するものとなってしまった。ベンチスタートとなるであろうリバルドだが、緊急事態の場合には出場ということになるだろう。

■ニュートリデンテの登場
ビルバオ戦に続き、パナシナイコス戦にも勝利したバルサが3連勝を狙う今日の試合。レシャックとしてはあまりスタメン選手をいじりたくないところだろう。だがクライハートの負傷とリバルドの体調が万全でないことから、いくつかの変更を余儀なくされている。

リバルドのスタメン出場はどうしても避けたい。したがってルイス・エンリケのポジションを、普段よりゴールに近いものとなることが予想される。つまりオーベルマルスを左に、右のサビオラ、真ん中にルイス・エンリケとなることが予想される。だがこのような変更があるものの、基本的に攻撃陣には問題はないとするのが一般的な考えであろう。サビオラはここ何試合か好調にとばしているし、オーベルマルスも決して悪くない。しかもルイス・エンリケは決定打となるゴールを決めている。カンプノウでおこなわれる今日の試合、いかなる変更があろうとも言い訳は許されないバルサだ。勝利しての3ポイント獲得が必要なバルサだ。


●メンバー予想



コクー、今日で200試合出場

今日の午後、カンプノウでおこなわれるアラベス戦で審判が笛を吹いた瞬間が、コクーの200試合出場という記念すべき試合のスタートとなる。4年間で200試合出場というのは、誰もができることではない。バルサの長い歴史において、それを実現したのはスビサレッタとリバルドだけなのだから。

コルーニャでおこなわれたデポール戦のときのように試合前に思わぬ負傷さえしなければ、あるいはアテネでのパナシナイコス戦前のように食中毒にならなければ、今日コクーはいつものように間違いなくスタメン出場を果たすだろう。そしてそれは記念すべき200試合出場を記録することにもなる。コクー、彼は数少ない「チーム優先」をモットーとする選手。個人プレーよりも常にチームを優先し、他の選手の影となり90分間にわたって全力を出し切る選手。例えばパナシナイコス戦、彼は彼の自然なポジションである左インテリオールでスタート。そして作戦変更により、リベロポウロスへの個人マークを務めた。そして試合終了時には左サイドバックのポジションにいたコクーである。

「200試合出場、しかもその記録がスビサレッタとかリバルドと比較されての記録ということは、個人的にとても誇りに思う。バルサに加入したとき、こんなことは想像もできなかったことだ。バルサは毎年のように優秀な選手を獲得しいくクラブという思いがあったから、これほど個人的な意味で成功し続けていけるとは思わなかった。でも贅沢を言わせてもらえば、もっともっとタイトルをとりたいと思う。そのためにバルサが来たぐらいなんだからね。まだタイトルとしてはリーグ優勝を1回だけ。もし今年チャンピオンズのカップがとれることができればそれはもう最高だ。」

わずか4年間で200試合も出場できた秘訣は何かという質問に答えるコクー。
「よく眠ること。よく食べること。」
もちろんそれだけではない。普通の生活をしている人々だったら誰もが心がけることだし、ましてプロのフットボール選手だったらそれ以外の秘訣があるだろう。
「それは幸運」
それは幸運、さりげなく言うコクー。

コクーに対する批判がまったくないわけではない。シーズンごとに少なくなってきている彼のゴール数をもって、彼の選手生活の限界が近づいてきていると見る人たちがいる。だが彼はそんなことはぜんぜん気にしていない。
「チームが要求していることをしているだけ。それがわからない人には、僕のゴール数の減少の理由もわからないだろう。でも多くのバルセロニスタはフットボールを何十年も見てきている人たちだから、僕のことを理解してくれていると思う。年々、僕のポジションはディフェンスに近くなってきている。中盤の攻撃的なポジションから、守備的なポジションへの変更。そして最近では、さらに守備的なポジションとなり、相手ゴールからはだんだん遠くなってきているんだ。来年からはディフェンスの一人としてプレーすることになっても驚かないよ。僕はチームが要求しているポジションだったらどこでもやる覚悟がある。」

コクーの願望はタイトルを獲得すること。そしてもちろん最大の夢はチャンピオンズの優勝カップを高々と持ち上げること。そしてそれが現実化しつつある。
「最高に刺激的なことだよね。個人的にも、クラブにとっても、もちろんバルセロニスタにとっても。毎年やってくるチャンスではない。だからどうしてもこのチャンスを逃したくない。」


●メンバー予想