4月27日




FC.BARCELONA-VILLARREAL

21 :00 CAMP NOU


    

ビジャレアルに気をつけろ!

今日のバルサの相手はビジャレアル。2部落ち候補の一つのチームとされているビジャレアルだが、彼らにはくれぐれも注意しなければいけない。なぜならこれまで2試合カンプノウで戦っている彼らは、いまだにバルサに負けるということを知らない数少ないクラブの一つだからだ。

バルサ・ビジャレアル戦というのは「歴史」と呼ぶほどの過去は存在しない。これまで過去に2回しか戦っていないのだ。だがスペインリーグのクラブの中でビジャレアルほどバルサに打撃を与えてきたクラブも少ない。

■1998年12月13日 バルサ・ビジャレアル 1−3
ビジャレアルがカンプノウ初登場となったこの試合は忘れがたいものとなった。2部から上がってきたばかりのビジャレアルだが、クライオベアーヌとヘラルドのゴールなどでバルサを1−3というスコアーで敗った。この敗北で4連敗となったバンガールに、観客席から抗議の白いハンカチが振られたのは記憶に新しい。

■2000年11月12日 バルサ・ビジャレアル 1−2
セラ・フェレール率いるバルサは、チャンピオンズ一次リーグでの敗退という思いがけない状況を抱えてのビジャレアル戦。バルサの選手が精神的に落ち込んでいる状態でのこの試合は、ビジャレアルのビクトルなどの得点により1−2と敗れた。セラ・フェレールが監督になって最初の危機を誘ったビジャレアル戦となった。

そして今日2002年4月27日、バルサはカンプノウに再びビジャレアルを迎える。ここのところ2連敗、リーガでは4位を争うセルタに敗北し、つい先日はカンプノウでのユーロクラシコでマドリに敗戦した。状況は決して良いとはいえないバルサ。だがそんなことも言っていられないバルサだ。リーグ戦3試合残されているバルサにとって今日は絶対勝たなければならない試合となっている。もし敗北するようなことがあれば、来シーズンのチャンピオンズへの参加はほぼ絶望的となる可能性がある。例え来週のベルナベウでのマドリ戦に勝利しチャンピオンズへの決勝戦に進出する望みがわずかにあるとはいえ、リーグ4位以内という来年の保証を勝ち取っておかなければならない。そしてビジャレアルにとってもバルサとはまったく違う意味で重要な試合となっている。2部落ちのラインまで2ポイント差しかない彼らにとって、カンプノウでのポイントの獲得は5月に降る雨のように貴重なものとなるだろう。

■バルセロニスタはどのように選手を迎えるか
今日のカンプノウに足を運ぶバルセロニスタがどのように選手たちを迎えるか、それは興味深いところだ。唯一確かなことは、カンプノウは満員にはならないということぐらいだろう。バルサにとって大事な試合にも関わらず、今日はいっぱいになる可能性はない。大きい痛手を負ったマドリ戦からまだ4日しかたっていない。いまだに立ち直れていないバルセロニスタも多いだろう。だがマドリ相手に結果はでなかったものの、すべてを出し尽くして戦ったバルサの選手に背を向けることは許されない。カンプノウで今シーズン最高の試合を見せてくれた選手たちを批判することはもちろん許されない。心の傷がいまだに残っているだろうが、今日は暖かく選手を迎えてあげるのがバルセロニスタのとるべき道ではないだろうか。

■選手たちの精神状態はどんなものか
多くのバルセロニスタと同じように、選手たちもいまだに痛手を負っているのは間違いない。いかに良い試合をしようが、すべてを出し尽くして戦った結果であろうが、敗北は敗北だ。そしてマドリが相手の敗北だったということがさらに選手たちの気持ちを重くしていることはじゅうぶん察しがつく。だが彼らは同時にプロの選手であることも忘れてはならない。気持ちの切り替え、頭の中のチップの入れ替え、それが今日のビジャレアル戦には絶対必要だ。今日の勝利によって4位以内に近づくということ以外に、水曜日のマドリ戦に向けた精神的問題でも大きな効果があるだろう。いかに細い糸であるとはいえ、我々はまだ90分のベルナベウでの戦いが待っている。その試合にむけた前哨戦としても大事な試合だ。


チャビ、プジョーの復帰

カード制裁でマドリ戦に出場できなかったチャビと、負傷で出場できなかったプジョーが戻ってきた。だがココは昨日の練習で負傷していた箇所の痛みが再発したという悪い知らせもある。マドリ戦にはギリギリ間に合いそうなココだが今日の試合には召集さえされていない。そして彼の代わりにカンテラのフェルナンド・ナバーロが呼ばれた。

レシャックにとってこの二人の復帰は嬉しいニュースだ。今日の試合で負傷さえしなければ二人ともマドリ戦に起用できることは間違いない。プジョーは完全な状態とはいえないものの、ほぼ90%のできとなっている。この二人以外に今日の試合に召集されたメンバーは次の通り。
ボナノ、レイナ、アベラルド、デブー、クリスタンバール、ロッケンバック、ルイス・エンリケ、オーベルマルス、サビオラ、クライハート、ジェオバンニ、モッタ、ナバーロ、コクーの16人。ガブリはカード制裁で出場できない。

また4月17日のイタリア代表での練習で負傷したココがいまだに復帰できないでいる。昨日の練習には何の問題もなく参加したココだが、練習終了間際に再び痛みを覚えたという。したがって今日の試合には大事をとって休養するココは、明日も同じように負傷箇所を動かすことなく休養し、月曜日から本格的な練習に入る見込みだ。水曜日のマドリ戦にはどうしても必要となるココは、ギリギリ間に合いそうだ。

ココの欠場により、フェルナンド・ナバーロが半年ぶりに一部の試合に召集された。バルセロナ生まれバルセロナ育ちの生粋のバルセロナっ子であるナバーロは19才。去年の10月6日のコルーニャでおこなわれたデポール戦に呼ばれたのが最初。この試合51分にレイジンハーと交代し一部デビューを飾っている。その後リオン戦に呼ばれたものの試合には出場することなくベンチに90分控えることとなった。もし今日の試合に出場すれば、リーグ戦2試合目となる。


●メンバー予想(左-エスポーツ、右-ムンド)

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●ロッケンバック、モッタ、アンダー21に召集
シーズン最後の段階になってもレシャックの抱える問題は尽きない。ロッケンバックとモッタがセレソンアンダー21の代表として呼ばれたのだ。この事実は5月3日からシーズンが終了するまで彼らを使えないことを意味する。したがってエスパニョール戦、リーグ最終戦のサラゴサとの試合にも欠場となる。もし来週のマドリ戦に奇跡の勝利を遂げ、チャンピオンズ決勝戦に進んだとしても彼らは計算外の選手となりそうだ。

●アモールが帰ってくる
20年間バルサに在籍したアモールが今日はビジャレアルの選手としてカンプノウに戻ってくる。これで彼の人生で3回目のバルサ相手の試合となるものの、特別な試合であることは変わりがない。彼の心は常にアスールグラーナであると公表するアモールだが同時にプロ中のプロの選手でもある。
「僕はバルサの人間。でも今日はビジャレアルのために必死にバルサを倒すために戦わなければならない。グランドの中での90分間は、センチメンタルな要素は入り込まないのがプロというもの。僕の望みは今日の試合に勝利し一部残留を決めること、そしてバルサはマドリに勝利し決勝戦に勝つこと。」