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5月3日
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再構築が必要なバルサ
3シーズン連続無冠。このような悲劇的な状態は、過去25年以上までさかのぼってその歴史のページをひもとかないと発見できない。レシャックに言わせれば単なる失敗のシーズンの一つの過ぎないかも知れないが、バルセロニスタにとってみれば悪夢のシーズンが続いている。ガスパー政権3年目となる来シーズン、反撃の狼煙を高々と上げるためにバルサの再構築に今から手をつけなければならない。 ■現状を打開せよ バルセロニスタに一人一人聞くがいい。誰が今シーズンの結果に満足しているというのか。これまでクラブ首脳陣がおこなってきた「政治」は、今シーズン限りをもって終わりとしなければならない。レシャックはもちろん来シーズンはベンチではなくオフィスにいることになるだろう。試合に召集される選手たちの顔ぶれをかえなければならない。リバルド、クライハート、オーベルマルスなどは当然のことながら買い手をさがさなければならない。会長に関しては、ガスパーが残るかあるいは新たな会長が生まれるか、それは民主主義的な手続き次第だ。民主主義的手続き、それには二つの可能性がある。まだ3年の任期が残っているガスパーが自ら辞職願いをだすか、あるいは野党の人たちが「不信任案」をクラブに提出して新たな選挙戦に入るか、この二つだ。現在の段階で明らかなことは、もし選挙がおこなわれれば相手が誰であれガスパーの再選の可能性はほとんどないということ。だが同時に、その新たに会長に選ばれた人物が本当にクラブを引っ張っていけるかどうかも未知のことではある。 ■ガスパーは決断を ガスパーは早急に決断をくださなければならない。これ以上チャンスを逃す余裕はバルサにはない。経験をもった成功を約束してくれる監督、あるいはバルセロニスタに夢を見させてくれる監督。なぜならバルセロニスタはこれ以上の屈辱的なシーズンを迎えることはもうできないからだ。我慢にも限界がある。現在と将来を約束してくれるもの、それは同時に過去に戻ることではない。バン・ガール、彼はバルサにとってもう過去の人物と呼んでいいのではないだろうか。そうでなくともまだバルセロニスタの心の傷を癒えてないのだから。彼が多くのバルセロニスタを傷つけた痕跡はいまだに癒されていない。そして「2回目に良いことがあるわけがない」とも言うではないか。多くの批判がありながらも2年連続してリーグ優勝を達成したバン・ガールバルサ。だがそれはもう過去のことだ。彼を呼び戻すのはあまりにも単純で真面目さに欠けている「政治」であろう。 ■再構築を目指して これまでの補強選手獲得作戦は失敗であることは間違いない。例えば、そう、ユーロクラシコを見てみよう。トータル3−1という結果で終わりながらも、マドリとバルサの総体的な違いはほとんどなかったと言っていいだろう。唯一の違い、それはジダーンとラウールだった。フットボールは11人の選手で戦うものでありながらも、肝心なところで違いを見せるのがクラック選手であるということは誰も否定できない事実だ。これまでバルサに最大の貢献をしてきたのはリバルドだった。だが彼のサイクルはすでに終了した。バルサでの時代は終了したのだ。クライハートがこれまで大事な試合で見せてきたように、彼は大きな試合で違いを見せてくれる選手ではない。サビオラを責めるのは酷というものだろう。彼はまだ20才でしかも今年入団してきた選手。彼には将来へのチャンスを与えなければならない。 クラックと呼ばれる選手を獲得しなければならない。ここはという大きな試合で違いを見せてくれるクラック選手を獲得しなければならない。3人の中途半端な選手を獲得するよりも、一人のクラックを獲得しなければならない。それがガスパーの使命だ。 |
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リバルド、今日テストを要求
リバルドはドクターたちの試合出場許可をとるために自らテストを申し込んでいる。彼は他の選手と同じようにグランドでミスを犯すこともあるし、調子の悪いときも当然ながらある。そしてそのことへの批判もある。だが彼のプロ精神を疑うものは一人もいない。マドリ戦当日もレシャックに連絡をとり、マドリッドに向かう許可を要求したリバルドだ。彼は最悪の状況を迎えている今も決して逃げようとはしない。 日曜日のエスパニョール戦にはどうしても出場したい。その思いから一日も早い試合出場許可をドクターから得るために、早急にテストを要求するリバルド。それを受けた形で今日の午前中、カンプノウでリバルドの状態を見るためのテストがおこなわれる。チャンピオンズの準決勝では何にも役に立たなかった自分に腹がたっているのだろうか。彼はユーロクラシコが終了した段階ですぐにドクターにこの要求をだしている。せめて来シーズンのチャンピオンズ参加権がかかっている残りのリーグ戦2試合に出場したいと願うリバルド。 だがバルサの医師であるドクター・プルーナは悲観的だ。これまで何回にもわたってリバルドに執拗に忠告してきた内容は変わっていない。もし無理をすれば手術まで必要な可能性が生まれる、それが彼のリバルドに対する忠告だった。こうなった原因はすべてブラジル代表の親善試合に出場したことから来ている。そしてそれを決定的にしたセルタ戦での再負傷。だからカンプノウでのマドリ戦ではどんなにリバルドが痛み止め処置をしてくれと頼んできても断り続けたドクター・プルーナ。感覚のないままプレーは可能だろうが、同時に負傷箇所がさらにひどくなっても認識されない恐れがある。それはベルナベウでおこなわれたユーロクラシコでも同じだった。この試合前にもリバルドは執拗にドクター・プルーナに食い下がっている。痛み止め処置をしてくれと。だが医者である彼にはそんなことはできない。 リバルドの苦しみは負傷そのものよりも、そのことによってユーロクラシコに出場できなかったことの方が大きい。彼の出場はバルサの歴史を変えることができたかも知れないのだから。大きな試合になればなるほど自分の活躍が必要になることを知り尽くしているリバルドにとって、この2試合に出場できなかったことが大きな心の痛手となっている。だがそれはもう過ぎたことだ。少なくても残りのリーグ戦に出場してチームを助けたいと願うリバルド。だがその可能性はほんのわずかしかない。 |
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●責任を感じるセルジキャプテン ここ3年間にわたるチームの失敗をどのようにバルセロニスタに説明していいのかわからないというセルジ。もちろん選手たちもその責任からは逃れられないと感じている。 「本当にどのような理由でこうなったのかよくわからない。少なくても選手たちはそれぞれ持っているものを出し尽くそうとはしていた。だが結果がついてこなかったのも事実だ。ユーロクラシコにしてもお互いそれほど違いがある感じではなかった。むしろ我々の方が内容的にはよかったぐらいなんだから。あるいは、我々が考えているほど良いチームではなかったのかも知れないけれどね。いずれにしてもチームのキャプテンとして非常に責任を感じている。まだ残っているリーグの大事な2戦を、そう、その試合を頑張っていくしかない。」 そのセルジは昨日の練習中に再び以前の負傷箇所に痛みを覚え、練習途中で引き上げている。今日の精密検査次第で日曜日のエスパニョール戦への出場が可能かどうかわかるが、関係者は否定的なイメージを受けているようだ。 ●ココ、負傷中 |
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