5月5日



FC.BARCELONA - ESPANYOL

20:00 CAMP NOU



カンプノウへ行こう!

1.今日はソシオの投票日
今日は今シーズンのカンプノウでの最後の試合であると共に、最後まで忍耐強く我慢したソシオが自己表現をする最後の日でもある。クラブ理事会に、全コーチ陣に、そしてすべての選手たちに、3年連続してタイトルがとれなかった責任をとことん追及しよう。我々の不満・怒り・痛みを彼らに表現する最後の日だ。

2.最後の応援を!
だがそれは試合開始前と試合終了後にしよう。これまでもそうであったように、試合が続く90分間はすべての力を、最後の力を出し尽くしてチームを応援しよう。今日獲得しなければいけない勝利は単なる3ポイント獲得ということだけではなく、来シーズンにチャンピオンズに参加できるかどうかという重要なものなのだから。

3.レシャックにアディオス!
今日のダービー戦は同時にレシャックを筆頭とするコーチ陣の最後のカンプノウでの試合だ。彼らに対し拍手で別れを告げるかブーイングで送り出すか、それは好きにすればいい。そして彼らだけではなく、今シーズン終了後におこなわれるであろう「選手清掃作戦」で犠牲になる何人かの選手にもアディオスを言おう。

バルセロニスタの心に染みこんだ深い傷跡が癒される時間もなく、今シーズンもっとも大事な試合の一つが今日カンプノウで戦われる。しかもエスパニョール相手のカタランダービーだ。リーグ戦2試合残すのみの段階となり、一つのミスも許されないバルサ、リーグ順位では楽な位置にいるエスパニョール、したがって彼らにはいっさいのプレッシャーはない。バルサに勝利すれば大きな喜びをファンに与えることができるだろうし、負けても何も失うものがないエスパニョール。だがバルサはもし負けでもしたら、来シーズンは屈辱的なUEFAカップ参戦クラブとなる。バルセロニスタにとっても、もちろんクラブの誇りとしても、そしてさらにクラブの経済的問題からも許されないことだ。

今日はバルサにとってカンプノウでの今シーズン最後の試合でもある。決して誉められることは何もしていないバルサだが、バルセロニスタは例年のように、あるいは例年以上に選手やクラブの期待に応え応援を続けてきた。特に大事な試合では決してクラブを見捨てることなく、多くのバルセロニスタがカンプノウに足を運んできたではないか。今日の勝利が大きな喜びとはならないであろうが、ほんの少しの満足感を与えることには役立つかも知れない。多くのバルセロニスタが持つ不満感は当然ながらすべてのクラブ関係者にむけられるものだ。クラブ首脳陣、コーチ陣、そして選手たち。その責任者の一人であるレシャックは、この日がカンプノウでの最後の試合となる。そして何人かの選手にとっても今日が最後の試合となるだろう。


●メンバー予想


クラブ内部をえぐるレシャック

レシャック「我々の敵は内部にいる。遠くまで敵を探しに行く必要もない。我々自身が我々を難しくしてしまっているのだから。それは別に今日始まったことではないし、昨日始まったことでもない。昔から、それもかなり昔からのことさ。例えば今あなたはクラブ体制内に入っていないとしよう。そう例えば今のバルサはガスパー体制だ。ソシオの選挙で民主的に選ばれた会長だ。そういうあなたは立場がどうであれ、バルサを愛するならばクラブを助けていかなければならないのが普通だ。だがここの人間は違う。野党だとか現体制反対組織を形成して、まるで今の体制が崩れるのを望むような行動をとるんだ。具体的にはチームが負けることを望む連中さえ出現してくる、ここがバルサの難しいところなんだ。クラブ内で実務についている人物だけじゃなくても、ソシオまでがそうなんだから。もし私が来シーズン監督をしないことになったら、どのような立場にいようがクラブがうまくいくことを望むだろうと思う。そして多くの『現体制』に入れない人もクラブを助けるような行動をとって欲しい。批判をするなら破壊的なものではなく創造的なものをして欲しい。」

■もっともなレシャック発言
エスパニョール相手の来シーズンチャンピオンズ参加をかけた大事な試合のわずか24時間前に、レシャックは素直に皮肉なしに現状のバルサを分析している。彼のこの発言はこれまで体内にドロドロと蓄積されていたものが一挙に外部に吐き出されたものだろう。彼の人生そのものといっていいクラブに対する批判でもなく、まして現ガスパー体制に対する攻撃ではない。彼の心の奥深い部分からでた言葉であり、飾り気のない素直な言葉として我々は受け取るべきだろう。
「バルセロニスタの50%の人間が現在のバルサの失敗を望み、50%の他の人々が成功を期待している」
「我がバルサというクラブでは、監督の継続性に欠けている」
「敵はクラブ内部にいる」
人生の大半をバルサで過ごしているレシャックの発言は、その言葉の裏にある意味を探す必要はないだろう。言葉通りに理解すればいいことだ。それが彼の今までのスタイルであり、愛するクラブへの提言ということで理解すべきだと思う。

■40年クラブにいるレシャック
バルセロニスタとして生まれ、バルセロニスタとして死んでいくであろうレシャックは、多くのソシオが考えていることを代弁している。
「来シーズンは新しい人物が来るべきだ。新しい人物、それは過去30年間ぐらいいっさいクラブと関係を持たなかった人物。新しい空気を注入することが可能な人物
もちろん具体的な名前については触れていない。そしてそれがクラブ会長なのか、監督なのか、それについても触れていない。だがいずれにしても新しい空気を運んでくれる人物の加入を提案している。これまでとは違う方法でものを処理していく人物の登場を待っているレシャック。例えば現在のクラブ会長は何とバルサに25年もいる。人生の大半をバルサというクラブに注ぎ込んでいる人物だ。奇しくも新しい空気の注入を望んでいる人物が、もう40年もバルサにいるレシャックだ。その人物がいうのだからそれなりの理由があることは間違いない。


●セルジ、手術を決意
最終的にセルジが出した結論は手術に踏み切ることだった。左足首の負傷について、これまで二つの可能性をドクター・プルーナから提示されていたセルジ。一つはごまかしごまかし治療していきながら回復を待つ方法。もう一つはリハビリ期間が長くなるものの、完全な形で回復が期待できる手術。セルジの悩みはもし手術を選んだ場合、最後のチャンスとなるであろうワールドカップへの出場が絶望視されることだった。だがここ何日間にわたって真剣に考えてだした結論は、思い切って手術をして来シーズンに備えることだった。彼の手術は明日か明後日にもおこなわれることになる。いずれにしてもこれでセルジのワールドカップへの出場は不可能となった。

●ココ、大事にはいたらず
ココの負傷は大したものではなかったことが明らかになった。昨日おこなわれた精密検査ででた結果によれば、今日のエスパニョール戦への出場は不可能なものの、最終戦のサラゴサでの試合には出場の可能性も考えられる。またワールドカップへの出場はもちろん何の問題もない。

●サビオラ、ワールドカップ参加への可能性
サビオラの夢であるワールドカップへの出場の可能性が少しながらも現実化してきた。彼のライバルであるカニージャがスコットランドのカップ戦で負傷し、ワールドカップへの出場が微妙な感じとなってしまったからだ。この負傷がどのくらいのものか精密検査の結果を待たないとわからないものの、多くの関係者は悲観的な見方をしている。もしカニージャが欠場となるとビエルサは再びプランを練り直さなければならなくなる。カニージャの変わりの第一候補はサビオラと見る向きも多い。