8月14日

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Previa Champions League
8月14日 21:30
CAMP NOU
FC BARCELONA
vs
LEGIA VARSOVIA
 

●召集選手(スタメン候補
ビクトル、、デ・ボエル、プジョー、ナバーロ、チャビ、コクー、メンディエタ、ルイス・エンリケ、モッタ、サビオラ、クルイベル、エンケ、ガブリ、クリスタンバル、ロッケンバック、リケルメ、ジェオバンニ、ダニ

●負傷中
オーベルマルス、アンデルソン


いよいよ真剣勝負

今日の試合は単なるありきたりの試合ではなくなっている。カンプノウ第1戦は例年のような、ガンペル杯でのお披露目試合でもない。今シーズンをかけたといっても言い過ぎではない「真剣勝負」のカンプノウでの試合。つまずきが許されないスタートだ。すべてのバルセロニスタが夏休みを返上してカンプノウに結集しなければならない。

今日は8月14日、今から約3か月前の5月5日、エスパニョールを2−0と敗って以来のカンプノウでの試合となる。しかもガンペル杯のようなプレゼンテーションの試合ではなく、今シーズンのバルサが好調にスタートを切れるかどうかがかかっている大事な試合だ。チャンピオンズ予備選、相手はポーランドのバルソビアとなる。好調なスタート、それは今シーズンもビッグタイトルを争うことが可能となること。つまずきのスタート、それは二流のヨーロッパトーナメント参加に甘んじるということを意味する。

クラブの歴史から見ても、各選手の力量を比べてみても、あるいはいかなる観点から比較してみてもバルサが優位なのは明らかだ。だが簡単な試合ではないことも確かなこと。この時期での両チームの出来上がりを比較すれば、バルソビアはもう何試合かのリーグ戦を戦ってきている。一方バルサは練習を始めてからまだ1か月とたっていないチーム。体力的には大きな違いを見せてバルソビアが優っている。だがそれでも我らがカピタン、ルイス・エンリケが語るように、「バルサ選手としての誇り、ビッグチームに在籍することを意味する実力の違い」をもってこの試合を勝利に導かなければならないだろう。いっさいの言い訳は許されない試合だ。

■バンガール第二次政権の始まり
バンガールの復帰による第二次政権の初めての公式試合となる。彼が最後にバルサベンチに座ったのは2000年5月19日、2−2という引き分け試合となったセルタ戦だった。3年間のバルサ監督就任の経験を持つバンガールは、もちろんこのチャンピオンズ予備選の重要さを誰よりも理解している一人だ。監督復帰となった時に多くの批判の声があったものの、徐々に氷の壁が崩れつつあるバンガールとバルセロニスタ。好調なスタートを期待したい。

■メンディエタ、リケルメ
バンガールが要求した補強選手の第一候補だったメンディエタ。これまでのプレステージを見る限り、そのバンガールの期待にじゅうぶん応えてきている。一方、ガスパーの依頼で獲得したリケルメは負傷というアクシデントがあり、いまだに完全にチームと一体化していない。今日の試合も彼はベンチスタートとなる。だがバンガールはリケルメに予想以上の可能性も発見している。徐々にスタメン登場ということになるだろう。

■ビクトル、ナバーロ
多くの予想を裏切り、ボナノはこの試合に召集されなかった。経験豊かなボナノを正キーパーとして、若手のビクトルを控えとする考えが一般的ではあったものの、予想は見事に覆された。ビクトルがスタメン出場する可能性は非常に高い。そして同じように可能性が高いのはナバーロだ。レイジンゲルを召集しなかったことからもわかるように、バンガールはナバーロに全幅の信頼を置き始めているようだ。昨シーズンはバルサBでプレーしていた若きカンテラがカンプノウに登場する。

■クルイベル
3人の負傷者、クルイベルとレイジンゲル、そしてジェラール。だが彼らはギリギリになってリハビリを終了し、この試合の出場は可能となっていた。しかしこの3人の中で召集されたのはクルイベルのみ。レイジンゲルとジェラールが蚊帳の外となった。クルイベルは今日の軽い練習で問題がなければ間違いなくスタメンとなる。

■クリスタンバール、ダニ
この二人が今日の試合に召集されたということは大きな意味を持っている。先週、何回となくメディアに登場したクリスタンバール。バルサが彼を売りに出しているという噂の主役となっていた彼だが、この召集によりその噂が否定されたことになる。ダニにしても同じことが言える。ハッセルバインやジャルデル加入の噂が流れる中、今のところダニを構想内に入れているバンガールだ。


バケーロの分析

バンガールバルサの新たなる出発の試合だ。これまでの練習試合の好結果は忘れなければならない。今日から、まさに今日からバンガール第二次政権のスタートとなる。そして今日の試合からは、各選手が各自の名前と決められた背番号を背負っての試合となる。これまでの練習試合とはまるっきり違った真剣勝負となるのだ。

もちろんこの最初のテストにすべての選手がバンガールの期待に応えていかなければならない。この時期においては必要以上に大事な試合となっているが、それを嘆いてみてもしょうがないだろう。それは昨シーズンの「成績」から来ているものなのだから。したがってすべての選手が、各自一人一人が責任を持ってこの試合を戦っていかなければならない。

バンガールにとって、このスタートは非常に重要なものとなっている。チャンピオンズに参加できるかどうか、その意味合いはもちろんあるが、バルセロニスタとの和解という意味においても重要な試合だ。好調なスタートを切ればそれはさらに可能になるだろうし、チョットしたつまずきは新たな傷口を開くことを意味する。

練習風景を見る限り、バルサの選手たちには力がみなぎっている、という印象を受ける。ワールドカップ代表としてほぼ出場を果たしたのはプジョーとルイス・エンリケだけということも原因かも知れない。他の選手たちはベンチに座っていたか、あるいはテレビ観戦していた選手だ。したがって合同練習が始まってからまだわずかな日にちしかたっていないとはいえ、多くの選手は休養じゅうぶんという形で参加してきている。これが今シーズンのバルサの選手の有利なところかも知れない。

ここ何日かのバルセロナの街にはほとんど人がいない。街を歩いているのは旅行者だけだ。例年、この時期は多くの人がバケーションで街を離れてしまっている。だが今日のバルサのデビュー戦に、多くのバルセロニスタは期待を裏切らずカンプノウに戻ってくるだろう。ニューバルサのプレゼンテーションであり、最初の公式戦であり、そして何よりも将来をかけた大事な試合だ。まずは好調な第一歩を踏み出すことを期待したい。