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9月12日
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許せない敗北 歴史は繰り返された。昨シーズンに続きバルサは国王杯初戦で二部Bのクラブに沈められた。だがこの敗北による痛手の後遺症は、昨年のそれより遙かに大きいだろう。なぜなら今シーズンのバルサはバンガールの”フィロソフィー”を唯一の武器として戦っていこうとしているのだから。彼の”フィロソフィー”、それはクラック選手を排除し、彼のノートブックによって作成されるチームブロックの構築。だから余計この敗北は大きな傷を残すことになる。二部Bのノベルダ相手に2点しか入らず3点もゴールを許す”チームブロック”の惨めな敗北は、国王杯に早くも敗退という事実以上の重みを持って我々を襲ってくる。多くのバルセロニスタは自らに答えのない疑問を投げかけていることだろう。 それは今となっては象徴的な風景であったと言える。試合前、バルサベンチにはレシャックとバンガールが身体をくっつけるように座り親密に会話を続けていた風景。 ■バンガールの責任 彼は試合前には「可能な限りのスタメン選手を起用して戦う」と公言しながらなぜ4人の通常スタメン選手しか登場させなかったのか。デ・ボエル、ナバーロ、チャビ、そして病気あがりのモッタ、この4人だ。ダニにいたっては、敗北が濃厚となっている状況でもベンチに座らせていた。残りわずかな時間となり1点差で負けているという状況で、バンガールはジェオバンニをメディアプンタに下げ、ジェラールをプンタとして起用した。なぜダニの登場がなかったのか。そしてこのような状況でも使う気がないのならなぜこの試合に召集したのか。 彼が選んだシステムはこれまでのものとは明らかに違っているものだった。これまでの3−4−2−1システムではなく、2−4−3−1,あるいは2ー7−1と呼んでもいいかも知れない。レイジンゲルとデ・ボエル二人をディフェンスとし、見せかけのラテラールだったロッケンバックとナバーロは中盤に上がりチャビとジェラールと一つのラインを形成する。そして新発明は3人のメディアプンタとして右にガブリ、真ん中にリケルメ、そして左にモッタを配置。プンタにはジェオバンニが収まる。 ■選手の責任 だが後半に入って状況は一変する。フリーキックのチャンスをつかんだノベルダがゴール前に飛び込むマドリガルにセンターリング。彼をマークしていたレイジンゲルをゴール前直前で抜き去りゴールを決める。そして6分後、今度はデ・ボエルの決定的なミスによりマドリガルに再びゴールを許し逆転に追い込まれるバルサだ。ペナルティーを得て同点としたバルサだが、今度はデ・ボエルとエンケのミスにより再び逆転。 バンガールが起用した二人のディフェンス作戦。もちろん彼らにそれなりの「内容」があったからこそ、そのシステムに彼ら、つまりデ・ボエルとレイジンゲルを起用したのだろう。絶え間ない集中力と一対一での勝負強さが彼らにあると思ったからこその起用に違いない。だが現実に起こったことはそれと正反対のことだった。レイジンゲルは無名の”9番”マドリガルに100回負け、そしてデ・ボエルはその他のゴールの最高責任者だった。彼が、その理由は納得できるとしても、試合後にエンケ一人に失敗のミスをなすりつけるのは醜いと言うしかない。 キーパーコーチのホックも、そしてバンガールもその存在さえ知らなかったエンケ。彼を獲得したのはそんな彼らなのだ。プレステージでの練習試合ですでに明らかになっていたように、彼はバルサが必要とするキーパーではない。エンケはバルサというビッグクラブでプレーするようなキーパーではないのだ。ノベルダの2点目といい特に3点目のゴール、デ・ボエルの指摘を待つまでもなく明らかにエンケがどうにかしなければならないゴールだった。
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それほど悲惨なことでもない
多くのタイトルを獲得してきたバンガールにとって、昨日の二部Bのチームとの敗戦はそれほど「悲惨」でも「惨劇」なことでもないようだ。歴史的に見ても同じようなことがあったし、これからもあり続けることの一つに過ぎない。そう考えるバンガール。 ノベルダ戦後の記者会見にあらわれるのにずいぶんと時間がかかったバンガール。たぶん黙祷でもしていたのだろう。そしてやっと記者会見場にあらわれた彼は、このような敗北、つまり明らかにカテゴリーが下のチームとの試合での敗北の際によく使われる典型的な発言に終始している。運がなかったこと、選手はそれなりに頑張ったこと、いくつかのミスによって思わぬ敗北をしたこと、等、等・・・。 相手がいかにカテゴリーの低いチームであって、国王杯の一回戦で敗退したといっても、決して悲惨な結果でもないし、惨劇でもないと言い張る我らがバンガールだ。 具体的な検討に入るバンガールにとって、グランドの小ささや芝の荒れ具合も検討の対象となる。 バンガールに意地の悪い質問が飛ぶ。この試合の前にビジャレアルの監督ビクトルは国王杯の試合に負けたことにより更迭となっている。そしてバンガールにもその可能性はあるかという質問だった。 ■デ・ボエル、選手としての最悪見本
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