9月22日

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LIGA 第3節
9月21日 21:00
CAMP NOU 85,838人
FC BARCELONA
vs
ESPANYOL


2 - 0


凄いぜ、パトリック!

クリスティーナ・クベロ記者

パトリック、知ってる?私にはあなたのゴールなんかどうでもいいことを。これまでゴールを決めていなくても、そしてどんなにゴールを外していても、私はあなたのことを最高のデランテロと評価してきたんだから。だから昨日あなたがゴールを決めようが外そうが、それはあなたの評価を変える対象にはならない。私たちはあなたの90分間にわたっておこなわれるスペクタクルなプレーでじゅうぶん満足している。だからいまさらゴールを決めたことで評価が上がるわけでもないし、もちろん下がるわけでもない。パトリック、いずれにしてもあなたは最高のデランテロなんだから。

パトリックがボールを触るたびに見せる違いのあるプレー。そのプレーから生み出されるチャンスをルイス・エンリケが決めようが、あるいはサビオラやメンディが決めようが、そのゴールの半分はあなたのものだ。3人のディフェンスに囲まれていようが8人のディフェンスに囲まれていようがパトリックにとっては同じだ。自分のところに来たボールをほんの一瞬の判断で、しかも仲間の選手に視線も送らずに出されるスペクタクルなパス。フットボールを何十年にもわたって見続けているバルセロニスタは、世界のフットボールファンの中でももっともフットボールを理解している人々。だから彼らはあなたのプレーに満足している。例え、壊れたピストルを撃つように何回もゴールを外そうと、私たちはあなたを評価し続けている。

あなたを評価しているのはもちろんバルセロニスタだけではない。パトリック、あなたの同僚が誰よりもあなたを理解している人々だろう。あなたのパスでどれだけの恩恵を受けた選手がいるか想像してみて。ゴールを決めた彼らはいつもあなたに、半分は「パトリックゴール」と認可して欲しいと思っているのだから。だから私には、あなたがゴールを決めた後に見せるバルサエスクドへのキスよりも、もっともっと嬉しいシーンがある。それはあなたの同僚たちが、ゴールを決めたパトリックに走って行き抱きつき喜び合う瞬間。まるで自分のゴールのように喜ぶ仲間たち。パトリック、あんたは凄いよ。

あなたが気がついているかは知らないけど、パトリックは若いバルセロニスタに特に好感を持たれている選手なんだ。彼らはあなたに自分を見ているから。約束事にとらわれず常に自然に振る舞い、そしてミスも多いけれどラテン人の熱さを持っているパトリックに自分を見ているんだ。いや、あなたはそのことに気がついていたのだろう。だから試合が終わった後、脱いだユニフォームを観客席に投げ込んだんだ。それも観客席の中でのもっとも若い少年に向けて投げ込んだんだ。パトリック、あんたは凄いよ。


■クルイベル
ゴール運に見放されていたクルイベルについに最初のゴールが生まれた。これまでいくつかのミスや不運にも見舞われてどうしてもゴールが決まらなかったクルイベル。だがそれも昨日の試合で終止符が打たれた。試合前にすでにクルイベルの初ゴールを予想していたルイス・エンリケからの絶妙なパス。それをスペクタクルなヘッディングでバシッと決めたクルイベルだ。
「やっとだね、やっとだよ。これで一安心。これまで個人的には決して悪い試合じゃあなかったのに、ゴールが決まらないことで少しフラストレーションがたまっていたことも確かさ。これから一試合一ゴールを決めていければいいな。」

■リケルメ
後半開始早々から登場したリケルメは、試合の流れを変えることに成功。監督の意図した通りに期待に応えた。モッタと代わりグランドに現れたリケルメはのびのびとプレーを展開。何回かボールを奪われるという彼らしくない場面もありながら、いくつかのシーンで違いを見せるパスを。ヨーロッパフットボールに慣れるのに時間が必要と言われるリケルメだが少しずつであるとはいえ確実にフィットしてきている。
「この試合でのポジションはいつもと違ってけっこう自由をもらえる感じだった。そのせいもあって非常に楽にプレーできたし、まるでボカでプレーしている気分だった。パトリックのゴールで我々は非常に楽な展開になったよ。これからも今日の試合みたいな感じでプレーできれば最高。」

■ルイス・エンリケ
我らがカピタンを止めるものは誰もいない。とどまることを知らず走りまくるルイス・エンリケ。しかも今シーズン公式試合5点目をゲット。
「エスパニョールは我々に楽な試合展開をさせてくれなかった。そうはいってもいつかはゴールが訪れるという希望は失わなかったし、試合に負けるなんてことは考えもしなかったぜ。彼らにゴールチャンスなんてほとんどなかっただろ?それにしてもリケルメが良かったね。彼の登場でグランドが広くなった感じだった。両翼を使っての攻めができるようになったからな。」

■コクー
再び大観衆で埋まったカンプノウ。ブルッハス戦より若干多い8万6千人のバルセロニスタがダイレクトでカタランダービーを観戦した。今シーズンに入って多くの人々によって応援されていることに感謝するコクー。
「今シーズンのバルセロニスタの期待感が伝わってくる。しかもチームも負ける気がしない。確かに前半は自分もチャビもうまいこと押さえ込まれてしまって身動きできない状態だった。でも後半に入りリケルメが出場したこともあり、両翼を使った広い攻撃ができるようになったよね。それで何回か空いたスペースをうまく利用して攻撃することができた。これでノベルダ戦のことは忘れてくれるかも知れない。」