10月25日

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LIGA 第7節
10月26日 21:00
CAMP NOU
FC BARCELONA
vs
ALAVES
 


!!! TE QUIERO PUYOL !!!

これが初めてでもないし、決して最後でもないだろうプジョー・リサイタル。人並み外れた活躍はもうすでに特別なニュースとはならなくなった彼だが、プジョー神話ノートには数々のストーリーが埋められていく。かつて多くのバルセロニスタがウルッティやミゲリにバルサそのものを見たように、今またプジョーを通してバルサを見ることになる。テ・キエロ・プジョー、そう、いつまでも愛しているよ、プジョー。

1997年5月3日、プジョー19歳となったときにバルサBでデビュー。当時のバルサBの監督は、つい最近エスパニョールの監督を辞任させられたホアンデ・ラモス。ミニエスタディでおこなわれたビジャレアル戦でデビューを飾ったプジョーは、同点のゴールを決めている。それから5年、とうに一部デビューを果たしたプジョーはすでに124試合に出場している。そしてもちろん「バルサの顔」となったプジョーだ。

プジョーの延長契約問題。プジョー自身が何の問題もないと語り、クラブ会長のガスパーも同じようなことを語り、クラブ統合ディレクターのファルゲールも交渉に入るといい、副会長のカステールスも何の問題もないと語る。だがプジョーの代理人であるラモン・ソストレスの携帯電話は鳴らない。つまりクラブ側からは誰も動いていないということだ。だがそんな怠惰なクラブ理事会は別として、プジョーの延長契約問題は時間の問題であることも間違いない。それは多くのバルセロニスタや彼の同僚選手たちのプレッシャーにクラブ理事会の怠け者人間たちが勝てるわけがないからだ。それにしてもプジョーがこれ以上何をすれば、怠け者理事会の連中が動き出す要因となるのだろうか。

だがプジョーにとっては、そんなことは冷静にプレーをするのに何の障害にもならないようだ。
「言わせてもらえば『延長契約問題』なんてのは自分の中には存在していない。それは自分の代理人とクラブとの間の問題であって、自分がどうにかする問題ではないんだ。練習中でも試合中でも、そんなことは考えたこともない。ユニに着替た瞬間から自分は一人のフットボール選手であり、試合ともなれば勝利することのみしか考えられない。それだけさ。」

昨日、カタルーニャだけでもスペインだけでもなく、ヨーロッパ中のテレビに流されたスーパープジョーのスペクタクル・ディフェンス。観客席では多くのバルセロニスタがすでに頭を抱えながら失点を覚悟したシーン、それでもキーパー不在のゴールポストを身体を張って守ったプジョー。だがそんなプレーをした後でも、彼には特別なメダルなんか必要ないようだ。
「ボナノの飛び出しは当然のことだと思う。でもほんのチョットの差で相手デランテロの方が早くてタックルを逃れられてしまった。あそこでファールをしなかったところがボナノのベテランなところだよね。どうにかデランテロに追いついて、彼の前に立ちはだかることができたんだけれど、シュートをはじけたのは運が良かっただけさ。」

冷静にあのシーンを振り返るプジョーだが、その後におこった出来事に関しては怒りを表情に表しながら語る。
「審判にあれはペナルティーだとかふざけたことを言っているにのには頭にきた。だから『翌日のテレビをよく見ろっ!』そうヤツに言ってやったんだ。何語かって?もちろん自分の言語さ。そうカタラン語。それとほんのチョットのジェスチャー語。」

あの瞬間をカンプノウで体験した人も、テレビ画面の前で証人となった人も、決して忘れることのできないプレーとなったのは間違いないだろう。いつもの試合のように試合開始から送られるプジョーコールが、あのプレー以降さらに大きくなった。
「いつもバルセロニスタの愛情を感じているし、そのことに感謝している。それだからと言うわけではないけれど、自分の目標はできるだけ長くバルサでプレーすること。それは自分の『家』に残れることを意味するから。」

スーパープジョーの「恐ろしさ」をいまさら語る必要もないかも知れない。バルサドクターは多くのことを語らないが、我々は一昨日のプジョーの小さな秘密を知っている。試合前の練習でジェラールと衝突し軽い負傷をしたことはすでにメディアを通じて公表されていた。そしてそれが完治してのロコモティフ戦出場と一応公表されている。だがそれは真実ではないことを我々は知っている。負傷など治ってなかったことを我々は知っているのだ。
「負傷状態で出場したわけではないよ。ほんのチョットの痛みがまだ残っていただけ。それだけさ。」


●アンデルソン、長期離脱?
アンデルソンの上に暗雲が再び覆い始めている。復帰を果たしたものの、カンプノウ周辺では常に再手術の可能性が密かにささやかれてきたアンデルソン。どうやらそれが現実のものとなりそうな気配だ。
ワールドカップの練習中に負傷した彼だが、ここに来て完全に復帰の可能性が言われていた。その証拠にマタローとのテストマッチでは90分間にわたりプレーすることができたし、バジャドリ戦にも召集されベンチで待機するまでになっていた。だがそれから3日後、わずか3日後、ロコモティフ戦には召集されされなかった。いったい彼に何が起きたのか。前回の負傷箇所と同じ場所を再び痛めてしまったようだ。
今のところクラブの正式発表はおこなわれていない。これから何日か続けておこなわれる治療によって回復しなければ再手術の可能性は大だ。それも非常に大きい可能性となっている。もし再手術した場合、誰もが望まないことではあるが、アンデルソンの今シーズンの出場はほぼ不可能と見られる。

●オーベルマルス、短期離脱?
オーベルマルスのことを理解するのは、今のバルサがどのように戦えばいいのかということと同じように難しいことだ。これまでも負傷から戻って来るたびにバルサドクターとの意見が食い違い、ドクター許可がおりているにも関わらず出場を個人的に拒否してきた経歴の持ち主だ。アンデルソンと同じ時期に復帰し、マタロー戦でも45分間のプレーをした彼は、バンガールの判断によりバジャドリ戦には呼ばれていない。
「まだ20分か30分ぐらいしかプレーできない」
そう語るオーベルマルスを召集しなかったとしても不思議ではない。だがそれから3日たってのロコモティフ戦にはめでたく召集されるまでになった。だがこの試合でも、多くのバルセロニスタが彼の登場を待ったにも関わらず、オーベルマルスの途中出場は実現しなかった。そして昨日の練習では途中で引き上げているオーベルマルスだ。もし彼が明日のアラベス戦に召集されることがなかったとしたら、彼に何かが起きている可能性がある。何と言ってもオーベルマルス。彼のことは彼しかわからない。

●お帰り、アベラルド!
明日のアラベス戦にアベラルドが戻ってくる。ジョルディとドゥトゥエルと一緒に”トリデンテ”の一人としてカンプノウに戻ってくる。バルサを出て初めてのカンプノウでの試合となる彼にとって、この日の試合はもちろん特別な試合だ。
「8年間、8年間もいたクラブだよバルサは。そりゃあ感激いっぱいというところが正直なところ。相手する選手たちはこれまで友人だった選手たち。そしてこれからも友人でいる選手たちだ。そして観客席にはこれまで長い間にわたって自分を応援してくれた暖かいバルセロニスタがいる。これが特別な試合じゃないなんて、誰がいえる?」
グランドには友人たちが、観客席には親しみを感じるバルセロニスタが、そしてベンチには彼を追放したバンガールがいる。
「彼のことはどうでもいいさ。俺はアラベスの選手。審判の笛が吹かれればすべての過去のことを忘れてアラベス勝利のためにプレーするだけ。俺はもう14年も一部でプレーしているベテラン選手だからね、それを忘れてもらっては困る。プロ中のプロだから俺は。誰にも恨みなんか持っていないし、誰かを納得させるための特別なプレーも必要ないと思っている。それにしても久しぶりのカンプノウ、楽しみだな。」