3月1日

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LIGA 第24
3月2日 17:00
SADAR
OSASUNA
vs
FC BARCELONA

 


終焉が近づくレシャック

何事にも永遠はない。それはレシャックとバルサの関係においても同じだ。これまで何十年にもわたってバルサのために働いてきたレシャックに、一時的かあるいはしばらくの期間かは神のみぞ知ることではあるが、クラブとの決別が迫っている。レシャックはガスパー政権におけるメンバーという判断のもとに、そのガスパー政権が崩壊したいま、彼もまたクラブから去らなければならない。

カルラス・レシャック、1959年12歳の時にバルサに入団。それ以来ほんのわずかな期間を除いて、バルサというクラブから離れたことがない正真正銘のバルセロニスタだ。カンテラ育ちの彼はクライフの選手時代と共に活躍し、多くのソシオから愛された伝説的な人物でもある。現役引退後もバルサ少年部の面倒を見ることに精力を費やし、一部チームに戻ってきたのが1987年、ルイス・アラゴネス監督の要望でサブとして一部チームに合流する。翌年、つまり1988年にクライフが監督に就任しても彼の役目は変わらない。バルサの歴史の中でも黄金時代と呼んでも言いクライフ監督時代の8年間、彼は多くのバルセロニスタと喜びや悲しみを共有することになる。

レシャックがバルサの少年部に入団してから30年後、彼は始めてクラブ外の人間となる。1998年、バンガール政権の中のスタッフを務めていた彼は日本への冒険旅行に旅立つ決心をする。だが所詮、自宅とカンプノウの往復だけが生活となっていた彼に日本での生活は長く続かない。2年後の2000年、ガスパーが会長に選出されたことがきっかけとなり、クラブへの復帰を果たすことになる。その後の歴史はすでに多くの人々に知られることになる。セラ・フェレール更迭を受けて彼が監督に、そしてリーグ最終戦となったバレンシアとの戦いでリバルドのオーバーヘッドキックによりバルサはからくも4位以内という結果を残した。この4位という結果は、彼が監督をシーズン開始当初から務めた翌シーズンも同じものとなる。そしてその後、スポーツ・ディレクターとして今日までクラブに仕えてきたレシャック。だがガスパー政権の崩壊は彼の足下にまで影響を与えてきている。

統合ディレクターのハビエル・ペレス・ファルゲール、彼はすでにレシャックへのクラブとしての見解を伝えた。それは来シーズンからはテクニック・スタッフとしてはメンバーに含まれていないという内容だ。簡単にわかりやすく言えば“解雇通告”とも言える。その理由は明らかだ。来シーズンから会長が変わることにより、テクニカル・スタッフの選定は新たなクラブ理事会員によっておこなわれるべきだという現理事会員のアイデアからきている。したがってこれまで長い間にわたってクラブのメンバーとなってきたレシャックには早めに決断を申し入れておこうという配慮から今の時期における“解雇通告”となった。

レシャックのとる道は二つ。今すぐにでもクラブを去っていくか、あるいはシーズン終了を待ってクラブを去るか、この二つに一つ。この決断はこれまで長い間クラブに貢献してきたレシャックの意思を尊重するものとして、クラブが決めるものではなく、あくまでもレシャック本人の意思次第となる。


バルサの強敵、それはインフルエンザ

アンティックバルサが抱える多くの負傷選手たち、それはコクーに始まりプジョー、そしてクルイベルまでも負傷者リストに名を連ねることになる。すべてあの呪われたサン・シーロでのお土産だ。だがインテル戦を終了しバルセロナに戻ってきた彼らを待っていたのは強烈なインフルエンザの嵐だった。すでにルイス・エンリケはそのビールスをインテル戦当日に、そしてガブリ、アンデルソン、クルイベルもがビールス所有者となってしまった。危うし、アンティック!

監督を職業とするものにとって最大の敵、それは選手たちが負傷したり病気にかかったりして試合に出場できない事態となることだ。それが今まさにアンティックが抱えている問題となっている。明日のオサスナ戦にはすでにコクーとプジョーの不出場が決定されていた。軽い負傷状態のクルイベルも試合出場が危ぶまれていたが、それでもどうにか出場できるものと思われていた。だが負傷以上の強敵が現れた。インフルエンザの嵐が吹きすさぶバルセロナ。クルイベルは昨日38度以上の熱でダウン。負傷問題以上に大きな障害となって明日の試合出場を危ぶませている。

この中で比較的軽い風邪ひきさんは、ルイス・エンリケとアンデルソン。アンデルソンは昨日の午後にはすでに熱は平常となっていた。ドクター・プルーナはアンデルソンの状況を説明する。
「熱が下がったことが我々を楽観主義にしてくれている。もちろん体調は万全とは言えないだろうが、土曜日に1日かけてかなりのところまで回復してくれることを期待している。彼は多分だいじょうぶだろうと思う。」
ルイス・エンリケは誰よりも早くインフルエンザにかかった選手だから、明日の試合出場は誰よりも可能性が強いものとなっている。彼に関してもドクター・プルーナが語る。
「もう熱は下がっているし、体調もだいぶ良くなってきているようだ。昨日の合同練習を見る限りではリズム的に他の選手に追いつけない状態だったが、彼の場合も土曜日1日かけてだいぶ元の状態に戻ってくるだろうと思う。」

一番心配される選手はガブリとクルイベル。昨日の段階ではまだ高熱状態が続き、二人とも練習参加どころではなかった。したがってクルイベルはほぼ試合出場は不可能と見られている。だがガブリはそれでもやる気満々だ。記者会見場にあらわれたガブリは風邪ひきのひどい声だったが、それでもオサスナ戦はだいじょうぶと言い張る。
「体調は最悪。それでも日曜日の試合では出場できると思う。バルサはいま多くの負傷者や病人を抱えているけれど、それでも誰かがその穴を埋めることができると信じている。その一人として自分がオサスナ戦に出場したいと思う。コクーの代わりが必要というのなら自分がいる。プジョーの代わりが必要というならそれでもOK。どこのポジションでもやる気はあるさ。ボクはお任せガブリ。」