3月14日

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若大将が帰ってきた!

今年の1月13日、セントラルという新たなポジションで活躍を見せようとしていたジェラールに思わぬ負傷がやってきた。ドクター・プルーナの診断は2か月間のリハビリ。そして今日は3月14日、そう、あの負傷から2か月経過した。そしてドクター・プルーナの診断どおり、若大将はグランドに戻ってくる。監督はバンガールからアンティックと代わっている。そして彼に期待されるポジションも変わっている。

アンティックにとってジェラールという選手はどのような評価なのか。例えるならば、アンティックがレアル・マドリの監督をしていた頃のフェルナンド・イエロのような選手であり、At.マドリ監督時代のビスカイーノのような選手。つまり長身をいかして高さに強い選手であり、肉体的な強靱さをもって相手選手の当たりに負けない選手。ディフェンスの前に位置するポジションを務め相手のボールを奪い攻撃を止め、そして機を見て前線に上がりゴール前を脅かす選手。それがアンティックが期待するジェラールだ。そしてそのジェラールがコクーの抜けた穴を埋める最適の人物として期待されている。

コクーの抜けたポジションをこれまで埋めてきたのはモッタとメンディエタだった。二人ともアンティックにとって期待どおりの活躍をみせている。だがそれでもコクーの抜けた穴を埋める理想的な選手はジェラールという思いが強いアンティック。3月下旬から4月が勝負と見る彼にとってジェラールの復帰は願ってもないものとなる。今週中にはドクター許可がおりると見られるジェラールは、早ければアラベス戦での召集もあり得るだろう。だが徐々にリズムを取り戻させたいと考えるアンティックにとって、最初のテストはニューキャッスル戦での出場と見られる。


やんちゃ坊主も戻ってくる!

ビクトル・バルデス、バルサのゴールを守る若き守護神。バンガールによって一部昇進という、思ってもみなかった幸運に恵まれながらも気がついてみれば再び二部に落とされることになった波乱多き今シーズン。そのビクトルがニューキャッスル戦で再びバルサゴールを守ることになる。

アンティックは個人的にはまだニューキャッスル戦スタメンの話をビクトルにはしていない。したがってその可能性を彼が知ったのはメディアを通してだった。もう彼にとってバンガール時代に起きた“事件”は過去のものと認識されている。二部に落とされたショックからチョットした反乱を試みたやんちゃ坊主ビクトル。バルサBの練習に招集されながらも参加しなかった“事件”はいまだ記憶に新しい。だが彼にとってはすべてもう過去のことだ。
「あのことを後悔しているかって?俺は後悔なんかするもんかい。すべて一つの経験として自分の人生の中に蓄積していく材料にすぎないさ。自分がさらに大きくなるための良い経験だと思っている。だからもちろん後悔なんかしていないさ。俺は前を見るだけ。もしメディアの語ることが本当なら非常に嬉しい限りだ。久しぶりの一部でのチャンスをものにしたいと思う。」

バルサBは現在リーグ戦2位につけている。多くの選手が一部に召集されたり、何人かが負傷で試合にでられなかったりする中、限りある選手を起用してどうにか二部Aへの昇進を狙っているバルサBだ。そのゴールを守るビクトルの活躍は高く評価されている。
「自分の今しなければならないことは、一部での合同練習で一生懸命やることであり、週末の試合では二部Bの選手として可能な限り勝ち続けること。それだけさ。そしてもし自分に再び一部でのプレーチャンスがやって来たら、それを最大限に活かすこと。それしか考えていない。俺の頭の中では自分は二部Bの選手であり、毎日の練習や試合を通して成長していければいいと思っている。常に前を見ていかなくては。俺はもう21歳だからね。」


リケルメは嘘つかない

記者会見場にあらわれるリケルメに対するジャーナリストの質問内容はいつも多岐にわたる。バジャドリ戦で交代させられたときになぜアンティックと握手をしなかったのか、翌日の練習に遅れてきた原因は、もうバルサに来てから半年以上たつのにチームにとけ込むのに何故これほど時間がかかるのか。これらの質問に対してリケルメは明瞭な答えを常に用意している。リケルメは嘘をつかない。

中央メディアにとって常に格好のスキャンダル材料となるリケルメの話題。ここ3試合続けてスタメンで出場したことより、グランド内で起きたアクシデントとかグランド外での事件に関して興味を持たれる素材となっている。バンガール元監督との“対立”が取りざたされ、アンティックが監督に就任したかと思えば今度は彼との“違い”をコメントされるリケルメだ。だが彼にとってそんなことはチャンチャラおかしい話題だ。
「バジャドリ戦で起きたと言われている“事件”に関してアンティックとは話しをしていない。彼にとっても自分にとっても話す必要なんかないからね。彼と握手をしなかったことが問題となっているようだけれど、テレビの画面を見れば明らかなように、自分はルイス・エンリケと挨拶を交わしてそのままベンチに真っ直ぐ下がっただけ。アンティックがどこにいるかということさえ気がつかなかった。」

翌日の練習に遅れてきた理由に関しても簡単明瞭に説明するリケルメ。すでに練習に参加していた選手から大きな拍手を浴びながら練習場に登場。リケルメは笑顔を見せながら練習に参加してきた。
「あれはデ・ボエルの冗談にひっかかっただけさ。選手控え室にはみんなと同じように時間どおり到着していた。練習場所がわからなかったんでデ・ボエルに聞いたらカンプノウだという。だからカンプノウへは時間通りにいったんだ。そしたら誰もいやあしない。そこでミニエスタディに走っていったらすでに練習が開始されていただけのは話しさ。今日の昼食会ではその罰金として俺が料金を払うことになるだろうが、まあしょうがないな。遅刻は遅効だから。」

これまでの記者会見でリケルメはいっさい不満をもらしたことはないし、誰かを批判するような発言もしたことがない、常に語られること、それはバルセロナという街に来られて良かったこと、バルサというクラブに入団した事に喜びを感じていること、そして彼に多くの援助を惜しまないバルセロニスタの感謝の言葉を贈ること。
「ヨーロッパフットボールやチームの同僚と馴染んでいないというのは嘘だ。試合ごとに着実にとけ込んでいると思うし、チームの同僚とは何の問題もなくやってきている。そりゃ、もちろんボカ時代には5年も6年も一緒にプレーしていた選手が仲間だったんだから、今の状況とは少しは違うだろう。でもいずれにしても時間が解決してくれることさ。自分にとってもっとも重要なこと。それは家族がこの街に非常に満足していること。そして自分はバルサというクラブに非常に満足していること。そして何よりも多くのバルセロニスタが自分に声援を送り続けてくれていることさ。毎日の練習風景を見た人ならわかってくれると思う。自分がどれだけ楽しく練習しているかどうかってことがね。」