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LIGA 第26
3月16日 19:00
MENDIZORROZA
ALAVES
vs
FC BARCELONA

 


アンティック・プラン進行中

明日はアラベス戦。オサスナ、バジャドリと引き分けが続いているバルサにとってはどうしても勝利が必要な試合となっている。明日の試合に勝利すべくアラベスにすべての焦点を当てながらも、アンティックはさらに先を見つめていく。アラベス、ラーシング、ビジャレアルと戦いが続き、バルサにとって正念場となる4月の戦いに視線が送られる。リーグ戦、チャンピオンズ戦、すべてをかけての戦いがおこなわれる4月。その4月に“バルサベストメンバー”を用意したいアンティック。

バルサに監督として就任してきたアンティックにとって最初の目的、それは果てしなく落ち込んでいる選手たちの精神的な問題を解決すること。そしてチャンピオンズの戦いではバンガール時代と同じように快進撃をもってできる限り遠くまで行くこと。この二つだった。その彼の意図したものはいまだに敗戦を知らない事から見てもわかるように着々と進行中。それでも、敗戦を知らないとはいうものの、さらに快進撃を必要とされるバルサであることには変わりがないのも確かなことだ。なぜならチャンピオンズ参加圏内まではまだほど遠い位置にいるわけであり、しかもUEFA圏内にも入っていないバルサだからだ。

今月におこなわれる重要なリーグ戦での戦い、つまりアラベス戦、ラーシング戦、そして4月の初めにおこなわれるビジャレアル戦を快調に飛ばし、総決戦となる4月の戦いに突入したいアンティックバルサ。チャンピオンズ準々決勝の試合と共に、リーグ戦では地元カンプノウでのコルーニャとの戦い、そしてベルナベウでのマドリ戦が待ち受けている。その総決戦に向けてアンティックが是が非でも達成したいこと、それはバルサの有するベストのメンバーを起用しての戦いだ。

■デフェンサ
ゴールを守るのはこれまで通りボナノとなる。ベンチに控える第二キーパーがエンケとなるかビクトルとなるかは別の問題として、いずれにしてもゴールを守るのは経験豊かなボナノだ。そして4人のディフェンス陣。左ラテラルはリーグ戦であればソリン、チャンピオンズであればこれまで期待以上の活躍を見せているレイジゲルが固い。二人のセントラル、アンティックが監督に就任してきた時から待ち望んでいたアンデルソンはすでにグランドに復帰してきている。デ・ボエルもかつてのデ・ボエルへの変身を見せている。したがってこの二人で決まり。問題は右ラテラルだ。子供から大人まで、すべての人々を萎縮させてしまうような気持ちの悪い色の仮面を付けたプジョーの復帰がいつになるのか。明日の試合は当然ながら不可能、だが順調に頬骨が固まってくれば来週末のラーシング戦での出場が期待される。

■セントロカンポ
アンティックにとってもっとも重要なポジションの一つとなるディフェンスの前のピボッテ。これまでコクがー見事に期待に応えてきたものの、彼は負傷してすでに計算外だ。そこでアンティックが試してきた二人の選手、それはモッタとメンディエタだった。二人とも決してアンティックの期待を裏切らなかった、そう言ってもいい活躍を見せていた。だが彼らはあくまでも臨時的な起用に過ぎない。アンティックにとってコクーに代わるスペシャリスト、それはジェラールをおいて他にいない。そのジェラールはすでに合同練習に復帰して来るという嬉しいニュースがある。もちろんリズム的にはまだまだ問題が生じることになるジェラールだが、少しずつ試合に出場させてリズムを取り戻させることが最優先。彼の久しぶりのグランド登場は来週のニューキャッスル戦から始まる。

ジェラールが復帰してくるかどうかに関わらず、チャビはいつものようにディフェンスピボッテの前に位置することになる。右インテリオールはオーベルマルスで決まりだ。90分間にわたって同じリズムでプレーし続けられないという弱点はあるものの、爆発的な30分間が少なくても期待できる。問題は左インテリオールに誰が入るのが理想かということ。モッタかあるいはメンディエタか。そこがアンティックに悩むところだ。だがもちろんリケルメを忘れてはいけない。ここ3試合続けてスタメン出場してきている彼にさらにチャンスが与えられることになるだろう。そしてもう一人忘れてはならない人物。それは我らがカピタン、ルイス・エンリケの存在だ。アンティックが期待すること、それはチャンピオンズ準々決勝でのカンプノウでの試合までに彼が戻ってくること。最初のアウエーでの試合結果次第ではどうしても彼の存在が重要なもとなるからだ。

■アタッケ
デランテロにはいっさいの悩みがないアンティック。なぜなら選ぶ素材が見つからないからだ。現在のところバルサのデランテロはサビオラとクルイベル、彼ら二人しか期待できる選手が存在しない。だが彼ら二人のデランテロにも問題がないわけではない。まずサビオラは今週はほとんど練習に参加することができなかった。筋肉問題とアレルギー問題を抱える彼は、明日の試合でも90分間プレーできる状態ではない。そしてもう一人のデランテロ、パトリック・クルイベルの問題。それはゴールが入らないこと。ここ2か月、リーグ戦では一つのゴールも決めていない“9番”の選手であるということだ。ゴールが決まらないゴレアドール。彼の問題は“幸運の女神”がいつやって来るかという神頼み問題だ。

■そしてアンティックの期待の応えようとする選手たち
モッタはピボッテであろうと左インテリオールであろうと、とにかく試合に出場するチャンスを得るために必死の練習を続けている。もちろんメンディエタにしても同じだ。彼もまた己の存在を主張し、来シーズンもバルサに残れるような活躍を見せることに必死となっている。ガブリは常にどこのポジションであろうと“第二の選手”とされてしまうが、それでもこれまで多くの活躍の場を勝ち取ってきた。彼と同じように他のカンテラ選手も出番を狙っている。イニエスタ、ビクトルもポジションを勝ち取るために100%の状態で練習に励んでいる。だが彼らとは違い、練習にも参加できない状態でありながら、つまり負傷から立ち直るためのリハビリを強いられている状態でありながら、可能な限り早い復帰をと、必死になっている二人の選手がいる。それはもちろんルイス・エンリケとコクーだ。

ルイス・エンリケは、再び負傷という大きな精神的な打撃からすでに立ち直っている。アンティックが意図するように、彼もまた復帰の時期をチャンピオンズ準々決勝を睨んで着々とリハビリ中だ。だがこれまでの経験が急いではいけないという注意信号を送っている。一歩ずつ一歩ずつ確実にリハビリをおこないながらも、それでもできる限り早い復帰を狙う我らがカピタン。

コクーの状態は負傷した時点で予想されたものよりかなり明るいものとなっている。全治8週間から10週間といわれた彼の負傷だが、これまでの回復ぶりはその予想を裏切り6週間程度のものとなりそうだ。6週間後、それはベルナベウでのクラシコの戦いの前となる。早ければクラシコ出場、あるいはもう少し遅らせてチャンピオンズ準々決勝でのカンプノウでの登場を夢見るコクー。彼らの必死のリハビリは続く。