4月1

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ユーベ・バルサ(残り8日)

今日でバルサに来てからちょうど2か月となるフアン・パブロ・ソリン。チャンピオンズでの試合には選手登録されていないため来週のユベントス戦には出場できない。だが彼にとってユベントスは忘れられないクラブでもある。それは19歳をむかえた年にアルヘンティーノス・ジュニオールズからユベントスに移籍した過去を持つからだ。アルゼンチンではプロ選手としてわずか20試合程度の公式試合にしか出場していなかった彼にとって、ユベントスの水は苦いものとなった。だがいずれにしても彼にとっては、ヨーロッパでの最初のクラブとして思い出深いものとなっている。

19歳、ずいぶんと若かったんですね。

そう、非常に若かった。若いというよりはまだ何も知らない子供みたいなものだったね。その若さに加えて、当時はボスマン判決の前だからヨーロッパ人も含めた外国人選手は3人しか出場できない時期だった。ユベントスにはユーゴビッチ、デシャン、それにパウロ・ソウサという外国人選手がいて自分の出番はなかなかないだろうとは思っていた。そして事実その通りになってしまったね。ほんの数試合しか出場チャンスはやってこなかったから。それでもプロ選手としても個人としての成長という観点でも大きな意味を持つクラブだった。

現在のユベントスをどう見ますか?

ユベントスはいつの時代でもユベントスさ。イタリアのクラブを代表するものとしての存在価値は凄いものがある。インテルとミランに並んでイタリアを代表するクラブと言えるだろう。どこに行ってもユベンティーノはたくさんいるし、まさしくビッグクラブとはユベントスみたいなクラブのことをいうんだろうね。歴史的に見ても偉大なクラブであるし、そして何よりもフィアットとアグネーリに代表されるクラブでもある。つまりビジネス的にも政治的にもイタリアを代表するクラブということだ。

デレ・アルピはどんな感じですか?

あのスタディアムで戦うのは本当に難しいことだと思うよ。ユベントスの選手として何回かチャンピオンズの試合を戦ったことがあるけれど、負けた記憶はほとんどないような気がする。国内のリーグ戦でも同じような感じで、ほぼ負け知らずだったね。少なくとも自分がいたときはそういうユベントスだった。確かに陸上トラックのせいでグランドと観客席にすきま風が吹くこともあるけれど、それでもユベンティーノのプレッシャーは凄いものがあったように思う。でもバルサの選手にはあんなものは関係ないだろうね。何といっても普段カンプノウで試合している連中なんだから。

19歳でユベントスに入団、そして経験を積んでバルサにレンタルという形でやって来ました。もう驚くことは何もなかったですか?

バルセロナやバルサにやって来て驚かない人間はいないだろう。街は想像していたよりも遙かに素晴らしいし、カンプノウはまるで壮大な劇場のようだ。世界中でもっとも美しいスタディアムの一つだろうね。でも驚いたことはもっともっとたくさんあるんだ。人々が予想以上に暖かく迎えてくれたことや、カタルーニャにとってバルサというクラブの重要性とかね。少しずついろいろなことを知っていくたびに驚きの毎日さ。

でもまだクラシコを経験してませんね。

チャンピオンズの試合に出られない自分にとって、クラシコはもう夢の中にでてくる試合さ。カンプノウじゃなくてベルナベウというのが残念だけれど、地元でのクラシコは来シーズン経験できればいい。いずれにしても今回のクラシコは勝ちたいと思う。今シーズンさんざん苦しんできたバルセロニスタに最高の思い出の一つとしてプレゼントできたら素晴らしいと思う。でもこれが自分にとっての最後のクラシコにならないといいな。本当にこの街やクラブが気に入っているんだ。何としても残りたいと思う。神様、お願い!


ガッツが練習に復帰!

週末の2連休を終えて練習に戻ってきたバルサの選手たち。代表に呼ばれている選手たちを除いてほぼ全員集合。何と、その中にはルイス・エンリケの姿も見られた。走り込みや柔軟体操などは同僚の選手と同じペースでおこなえるものの、ミニゲームにはもちろんまだ参加はできない。ひたすら体力の調整をはかるために走り込みを続ける彼の横には、先週からやはり走り込みをおこなっているナバーロの姿も見られた。

負傷してからこれまで3週間のリハビリを続けていたルイス・エンリケだが、ついに練習場への復帰を果たした。先週末から練習場に姿をあらわすようになったナバーロと共にこれから走り込みの練習に汗を流す二人の姿を見ることができそうだ。ナバーロの試合への復帰はまだまだ時間が必要だが、カピタンの場合は最高2週間と見られる。コクーも早ければ今週中に練習に参加することが可能となるバルサ。徐々に負傷選手が戻ってくることになりそうだ。

ユベントスの試合まで1週間しかないため、ルイス・エンリケの出場は事実上不可能。だがアンティックは彼をトリノへの招集メンバーに加えようとしている。もちろん試合に出場することもなければベンチに入る可能性も少ない。だが遠征への彼の参加は間違いなく他の選手への影響を及ぼすと考えるアンティック。かつてプジョーが負傷中であるにも関わらず試合への招集を受けたのと同じケースとなりそうだ。具体的な彼の復帰はいつになるのか、それは早ければカンプノウでのコルーニャ戦と見られる。また遅くても2戦目となるユベントス戦に間に合いそうだ。もちろんベルナベウでのクラシコにはかかせないガッツ。復帰がいよいよ時間の問題となってきた。


クルービー、5月15日がXデー

パトリック・クルイベルの将来が決まるのは遅くても5月15日。バルサの首脳陣はこの日までに来シーズンも彼をバルサの選手として残すかどうか、それを決定しなければならない。もちろん彼の契約期限はその日に切れるわけではない。だが彼の年俸問題がその日をXデーとしてしまった。

2001年7月に結ばれたパトリック・クルイベルとバルサの延長契約。それまでの年俸300万ユーロから450万ユーロ(もちろん手取り金額)となり、クラブを離れる際の違約金を3600万ユーロと定めたものだ。だが複雑怪奇な細かい条項の定められた契約でもあった。例えば、もしクラブ側(首脳陣、監督)が彼の活躍に満足していない場合、クラブ側から一方的に過去の年俸に戻すことができる、そういう項目がある。その場合、クルイベルは拒否することができない、できないがもちろんタダでは転ばないようにできている。延長契約で結ばれた違約金の3600万ユーロは年俸引き戻しの際に無効となるからだ。そしてその際の彼の違約金、それは何と180万ユーロ。たったの180万ユーロだ。

誰もが理解できないこの延長契約の内訳。バルサからはガスパーとファルゲール、そしてクルイベル側からは彼のマネージャーの出席によって結ばれた延長契約書。もし何かの事情でクラブ側が年俸引き下げという判断を下した場合、クルイベルは事実上(180万ユーロというタダみたいな違約金で)バルサを離れることになるだろう。少なくても彼にはその権利があることは間違いない。

だが現実的に考えた場合、バルサ側がこの項目を現実化させる可能性は低いと言って良いだろう。アンティックが来シーズンもバルサの監督を務めるかどうかはわからないが、これまでどの監督のもとでも攻撃の重要な駒の一つとなっていたクルイベル。そんな彼を180万ユーロという子供だましの移籍料でバルサが放出するわけがない。常識的にあり得ない話だが、そういう契約を結ぶオツムを持った理事会でもある。何が起きるかわからないのがバルサだ。5月15日までのサスペンスクルービーとなる。