ユーベ・バルサ(残り5日)
ユベントスが誇る攻撃の二枚看板、それも超攻撃的で魅力あふれる二人の選手。一人はダビ・トレセゲ、そしてもう一人はアレサンドロ・デル・ピエロだ。二人ともすでに負傷から戻ってきて、今では体調を万全にしてバルサ戦に備えている。
アルゼンチンからフランスに仕事を求めて移住してきた来た父を持つダビ・トレセゲ。フランスで生まれたものの、育ちは父の国のアルゼンチンだ。だが彼はフランス国籍をもち、フランス代表選手として活躍している。一昨日おこなわれたイスラエル・フランス戦に出場した彼はゴールまで決めている。90分間はプレーしなかったものの体調はほぼ負傷前のものに戻っていることを証明した。
マルチェロ・リッピーにとって待ちに待ったニュース、それはトレセゲが代表選で本来の活躍を見せることができたこと、そしてもう一つ、それはデル・ピエロも計算できる選手の一人に加わったことだ。デル・ピエロは代表の試合には出場していない。だが一昨日おこなったユベントス・カサーレという親善試合で彼が復帰を果たしている。6−3というスコアーで勝利をおさめたユベントスだが、デル・ピエロの待望のゴールも戻ってきた。
デル・ピエロは現在28歳、しかしながらユベントスには10年間も在籍するベテラン選手。子供の頃からユベンティーノだった彼は念願のユベントス入りを1993年に果たしている。彼にとって憧れの“10番”、それはプラティニを意味していた。だが当時のユベントスにはすでに“10番”を背負ってたつ選手が在籍していた。ロベルト・バッジオだ。それでもその背番号が彼のもとにまわってくるのにそれほど時間がかからなかった。リッピーとバッジオの衝突、結局バッジオはユベントスを離れることになる。それは同時に、デル・ピエロが夢に見た“ユベントスの10番”をつけられることを意味することになった。
ユベントスにとって、今週末からあらゆる意味での“決戦”がスタートを切ることになる。週末には地元ダービー戦であるトリノとのリーグ戦の試合、そして来週水曜日にはバルサとのチャンピオンズの試合が待っている。トリノはカルッチオで二部落ちラインをさまよっている状態だが、ダービー戦にリーグ戦での順位などはほとんど関係ないこともわかっているマルチェロ・リッピー。お互いの意地をかけた壮絶な戦いとなることは間違いない。もしトリノに敗北するようなことがあれば、首位から離脱する可能性もあるユベントスにとってこの試合は非常に大事なものとなっている。
そして残すところ5日となったバルサ戦。二人のクラック選手は週末のダービー戦で再び体調が万全となっていることを証明するだろう。そしてすべてのエネルギーをバルサ戦にぶつけてくる。地元デレ・アルピの試合で準決勝進出を決めてしまいたいユベントス。なぜなら彼らはカンプノウでの試合がとてつもなく難しいものだとわかっているからだ。ほぼ10万観衆が押し寄せてくるであろうカンプノウでの試合に最後の勝負をかけたくないユベントス。したがって体調が100%となった二人のデランテロを中心として、攻撃的なスタイルの試合がデレ・アルピで展開されるかも知れない。そしてそれは同時にバルサにとって、またとないチャンスとなる可能性もある。
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