ユーベ・バルサ(残り3日)
ユベントス・トリノというダービー戦であったにも関わらず、わずか2万人弱の観衆しか集まらなかったデレ・アルピ。試合内容はともかく、お互いのライバル意識だけは90分の戦いを通じてはっきりと示されることになる。そして勝利の3ポイントを獲得したユベントスだが、大きな犠牲も払うことになった。トレセゲとネドベの負傷。彼らがバルサ戦に出場できるかどうか、今のところかなり微妙な状態となっている。
それにしても高い代償を支払うこととなった勝利の3ポイントだ。“トロ(牛)”という愛称で親しまれているトリノはユベントス相手に意地だけをグランドの中で見せる試合となった。すでに2部降格に片足以上突っ込んでいる彼らにとって、このダービー戦はひたすら意地を示すものとなっていた。“激しいあたり”がユベントスの選手に加えられる。まず最初の犠牲者として選ばれたのはネドベだ。前半18分、トリノのファトーリの激しいタックルがネドベを襲う。ファトーリの高く上げたスパイクがネドベの右足ヒザに衝突。ネドベは即時に交代だ。筋肉を強く打っただけの負傷だけにバルサ戦への出場は可能性があるものの、だがそれも今日の精密検査次第となる。
ネドベが倒れた15分後、今度はトレセゲの番だ。だが彼の場合は相手選手による非常識なタックルによる負傷ではなかった。ボールを争い、ジャンプした際の着地に失敗し左肩を強く打ったことによる負傷交代だ。前半32分、トレゼゲも試合を続行できず途中交代となる。
ユベントスの監督であるマルチェロ・リッピー、試合後のコメントではかなりの悲観主義を装っている。
「非常に心配な状況となってしまった。今この時期こそすべての選手が必要だというのに、この試合で重要な二人の選手を失ってしまった。特にトレセゲの場合はほぼ90%の確率でバルサ戦には出場できないだろうと思う。我々の大事な攻撃の駒がこれで一つ欠けた状態でバルサと戦わなければならない。非常に心配だ。」
トレセゲが90%の確率でバルサ戦に出場できない。だがネドベの場合はほんのチョットばかし楽観的ではある。
「バルサ戦までにはまだ2日間ある。筋肉の打撲だけであれば試合そのものには出場できるだろう。だが試合出場可能ということと、100%の体調で出場可能ということはまた違うことだ。彼の場合、これから2日間まともな練習はできないだろう。いや、練習自体にも参加できないかも知れない。試合に出場できたとしても、ジムからいきなりグランドへという感じになるだろう。心配だ。」
|