4月11日

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LIGA 第29
4月12日 21:30
CAMP NOU
FC BARCELONA
vs
DEPORTIVO

 


INTER Si, JUVE No!

ユベントス・バルサ戦が終了してから24時間たった昨日、“ユベントスの将来”に関する多くのイタリアメディアの見通しは悲観的だ。試合終了間際に勝利を飾るゴールチャンスを得たにも関わらず、それを決められなかったディ・バイオに対する批判までおこなわれている。またフランスメディアの多くは、すでにバルサが準決勝進出のカギをつかんだかのような扱いまでしている。

ディ・バイオが批判の対象となっているのに比べ、イタリアでのヒーローとなっているのがビエリだ。彼のヘディングシュートにより勝利をつかんむことができたインテル。すでにバレンシアを準々決勝で退けたかのような雰囲気だ。
「INTER Si, JUVE No」
これがイタリアメディアに共通するタイトル。そしてユベントス・バルサ戦に関しては具体的に次のように語っている。
「ユベントスは自ら墓穴を掘ってしまった。ディ・バイオのゴールチャンスもさることながら、多くのゴールチャンスをものにできなかったユベントス。しかもバルサの入れた同点ゴールはデル・ピエロのミスから生まれたものであった。」

試合後のリッピーの表情は硬かったものの、まだ90分の戦いが残っていることを強調していた。彼にとって選手のミスによって生まれた失点は許されないことでもある。そしてそれが起きてしまったバルサ戦だけに、試合後は怒り心頭という感じだった。だがそれでもまだカンプノウでの試合が残っていることを語るリッピー。
「もしこの結果でバルサがすでに我々を退けたと思っているのだったら、それは大きな誤りとなるだろう。確かに我々は、ことを必要以上に複雑にしてしまった。だがまだ90分の戦いが残っていることを忘れてはいけない。」

一方、フランスメディアはイタリアのそれよりもさらにバルサ優位と見ている。そのフランスメディアの一つは次のように語っている。
「すでにスペイン国内ではバルサとマドリによるチャンピオンズ準決勝の可能性のみが話題になっている。もしこの対戦が実現するような事態が生じた場合、それは昨シーズンの準決勝の再現となることもあるし、国内最大のライバルクラブ同士によるチャンピオンズ決勝をかけての戦いとなるからだ。」
多くのフランスメディアがバルサとマドリによる準決勝の可能性をうたいながら、同時にマドリが有利と見ていることも特徴的だ。それはベルナベウでおこなわれたマドリ・マンチェスター戦でのスペクタクルな試合展開をしたマドリを見ているからだろう。だがまだバルサがカンプノウでの試合を残しているように、マドリもまたオールド・トラッフォードでの厳しい試合を残していることを忘れてはいけない。バルサは地元での試合だけに圧倒的に優位にたつものの、マドリにはまだ地獄の一丁目が待っているのだ。

ユベントスにもカンプノウという地獄が待っている。バルサとの試合後、リッピーは怒り心頭という感じでコメントしている。
「中盤でボールを奪われるという愚かなことをしてはいけない。サビオラのゴールもデル・ピエロがボールを奪われてから生まれたものだ。
批判されたデル・ピエロも決して愉快ではない。自分のプレーに満足していなかったせいか、あるいは交代させられたことを不愉快に感じたのか、ベンチに戻る際にスパイクを陸上トラックに投げつけていた。サビオラのゴールが生まれてからわずかしてからの交代劇だった。

試合から24時間たった昨日、それでもリッピーは気分を入れかえて記者会見に応じている。
「つまらない失点をしたら監督は怒るし、試合途中で交代させられたら選手は不愉快になるのは当然だろう。だがそんなことは長いプロ生活でよくあること。そんなことを一々問題としていてもしょうがない。まだ試合は90分残っているし、次の試合にはトレセゲも戻ってくる。まだまだ我々が勝ち残る可能性はじゅうぶん残っているさ。」


そして明日はコルーニャ戦

ユーベ・バルサは2週間のお休みとなるが、それでも戦いは途切れなくやって来る。明日はリーグバルサの登場だ。場所はもちろんカンプノウ。久しぶりのカンプノウでの試合の相手はデポルティーボ・デ・コルーニャ。チャンピオンズのことは忘れてリーグ戦に集中することが要求されるバルサ。勝利、勝利あるのみだ。

ついこの前の週には2週間のリーグ戦休息時期となっていたが、それでも代表選手にとっては相変わらずの練習と試合の毎日が続いていた。シーズンが始まってから休みなく走り続け、毎試合に出場している一人の選手がいる。エルナンデス・チャビ、彼はバルサの選手としてすべての試合に出場し、代表に呼ばれても毎試合出場してきた数少ない選手の一人だ。彼の身体が少しだけでもいいからと休養を要求していてもおかしくない。そのチャビが昨日の練習を途中で引き上げている。ユベントス戦でダビッツに受けた右足の打撲の痛みがいまだに消えていないこと、そして常に問題となっている右肩の痛みも消えていないからだ。

チャビは多くの選手がそうであるように、毎試合出場することを希望する選手だ。身体が許す限り試合に出場したい、それが彼の望みだ。だが去年の夏には韓国・日本ワールドカップを戦い、ほぼ休みナシでプレシーズンに突入。バンガールにとってもアンティックにとっても絶対スタメンの一人としてリーグ戦、チャンピオンズ戦に毎試合出場を果たしてきている。だがいかに若いチャビとはいえ、肉体に限界があるのは当然のことだ。彼の身体は休息を要求している。そしてそのことをアンティックもまた知っている。

ドクター・プルーナは語る。
「チャビの身体が休息を要求しているのは誰もが知っている事実だ。それは彼も知っているだろうし、アンティックも知っているだろうし、そして私も知っていること。だがこれまで彼の気力が体力をカバーしてここまで来てしまった。ドクターとしては彼に休息を与える時期だとは思う。もちろん絶対必要なことではないが、それにこしたことはないという意味で休息を与えるのがいいと思う。だがそれは彼とアンティックが決めること。なぜなら医学的には彼の身体は問題ないからね。ただ現在はユベントス戦で受けた傷が痛んでいることもあり、昨日の練習は途中で止めさせたんだ。」

チャビだけでなく疲れを感じている選手は他にも何人かいる。プジョーにしてもデ・ボエルにしても疲労感を持っている選手たちだ。大事なコルーニャ戦にこれまでと違う選手をローテーションとして起用するかどうか、それはアンティックの頭の中だけが知ることだ。