4月21日

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Champions 準々決勝
4月22日 20:45
CAMP NOU
FC BARCELONA
vs
JUVENTUS

 


明日はファイナル!のつもりで

バルサの選手たちに休息はやって来ない。ベルナベウでの“勝利の味がする引き分け”を喜んでいる時間もない。明日はカンプノウでユベントスとの試合がある。ベルナベウでのクラシコ以上に大事な試合であり、これまでのところ今シーズン最も大事なユベントスとの試合だ。ユーロバルサを応援するために明日のカンプノウは10万観衆で埋め尽くされることは間違いない。0−0の引き分けでもバルサの勝利となるこの試合だが、あくまでも勝利を目指して戦わなければならない。勝利、勝利、そしてさらなる勝利を目指して、バモス、バモス、バルサ!

ユーロバルサがカンプノウに戻ってくる。他のどのヨーロッパの強豪クラブよりも圧倒的に優れた成績を残しているユーロバルサが戻ってくる。これまでチャンピオンズ15戦を戦い13勝2分け、もちろん敗北したことはない。2回の引き分けもインテルとユベントスというカルッチオのクラブと対戦したアウエーでの試合のものだ。地元カンプノウでは敗北はもちろん引き分けも知らぬユーロバルサ。明日のユベントス戦でもひたすら勝利を目指して戦うことを義務づけられている。なぜならカンプノウ10万観衆がそれを要求するだろうからだ。バルセロニスタにとって今シーズン唯一自慢できるのがユーロバルサの戦いであるとするならば、この“0−0でもいい試合”でさえ勝利を要求することになるだろう。

バルセロニスタの気分は一昨日までのそれに比べれば比較にならないぐらい爽快なものだ。ベルナベウでの爽快な試合内容が爽快な気分にさせてくれている。つい1週間前に目の前で見た惨めなコルーニャ戦のことも忘れさせてくれる爽快な試合だった。試合結果はともかく、90分間の戦いで見せてくれたバルサの選手たちの“やる気”をじゅうぶん評価しているバルセロニスタ。その爽快な気分を明日のカンプノウに持ち込んでの試合観戦となる。

チャンピオンズにおける準々決勝の統計も爽快な気分にさせてくれている。これまで長い歴史に中にあってバルサは9回にわたって準々決勝に進み、わずか1回の例外を除いてすべて準決勝に勝ち進んでいる。だが統計はあくまでも統計であり、明日の試合が2回目の例外となる可能性ももちろんあり得る。相手はイタリアの強豪ユベントス。決して“試合内容と結果”が同じとならない難しいチームだ。これまでのユーロユーベの戦いは、多くのスター選手を擁しながらも彼らの可能性以下の試合内容を繰り返し、それでも試合が終わってみれば勝ち残る結果を残して来ている。彼らの最大の特徴となる“効率の良さ”にバルサは最大の注意を払わなければならないだろう。

ベルナベウでは最大のヒーローとなったルイス・エンリケが戻ってきている。そして明日の試合では“ゴールの友達”コネッホ・サビオラが戻ってくる。モッタは一試合一試合成長を見せている。オーベルマルスの体調に問題はない。カピタン・ガッツも90分近くプレーすることが可能になりつつある。スペインリーグとは違い、個人マークのつかないチャビには自由なプレーが期待できる。レイジゲルは右であろうと左であろうと頑張っちゃう。デ・ボエルとプジョーは固い二枚岩を形成し続けるだろう。メンディエタも右で起用されれば彼本来のプレーに“近い”ものが期待できそうだ。我らが“9番”クルービーのゴール?これだけは神様にもわからない。


“トレセゲの奇跡”は起きなかった

2週間前に負傷したトレセゲの将来に関して、これまでイタリアメディアとクラブ側の予測はまったくといっていいほど矛盾したものとなっている。メディアは“手術の可能性”を語り、したがって“今季絶望説”を流している。だがリッピーをはじめクラブ側はこの推測を否定し、うまくいけば明日のバルサ戦に出場の可能性もまだあると語った昨日のリッピー。カンプノウでの戦いにはどうしてもゴールが必要なユベントスにとって、彼の出場が可能となるかどうかは大きな問題だ。そしてリッピーはいまだに彼の出場の可能性を信じている数少ない人物の一人のようだ。だが、今日バルセロナにやって来るユベントスのメンバーの中にトレセゲの名前はなかった。

トレセゲはいまだに手術もしていないし、だからといって練習に戻ってきているわけでもない。負傷している肩をしっかりと固め、一人黙々と走り込む練習をしているだけだ。
「まだ試合までには72時間の余裕がある。彼がカンプノウで復帰できないと誰が言えるのかね?」
昨日おこなわれた記者会見でそう語るリッピー。トレセゲの負傷具合に関してユーベ・ドクターの次ぎに詳しいリッピーがそう語る。彼は毎日ユーベ・ドクターに話を聞き、当人のトレセゲとも毎日のように状態に関して話しを聞いている。0−0の引き分けで良しとする試合なら、それほどトレセゲの必要性は感じない。だが明日のカンプノウでの試合では無得点では敗北を意味することになるユベントスだ。どうしても彼の力が必要と考えるリッピー。

そして今日の朝、バルセロナに向かったユベントス一行の中にトレセゲの姿はなかった。当たり前と言えば当たり前のことだ。負傷以来、一度たりとも満足な練習をしてきていない彼が試合に出場できると考えていたのはリッピーだけであり、当人のトレセゲにしてみればほとんど不可能なことだっただろう。いずれにしてもリッピーが期待していた“頼みの綱”が一つ消えたことになる。だがそれでもユベントスは10人でバルサと戦うわけではない。11人と11人の壮絶な戦いがカンプノウを戦場としておこなわれる。ブフォン、トゥラン、フェラーラ、モンテロ、ザンブロッタ、カモラネッシ、タキナルディ、ダビッツ、ネドベ、ディ・ビアイオ、そしてデル・ピエロ。この11人との壮絶な試合が明日おこなわれる。