4月24

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明日のために・・・
バルサに大改革を!

バルサから悪夢を取り払わなければならない。2000年7月23日から始まった悪しき状況から1日でも早く立ち直らなければならない。ソシオによって新たに選出される会長の下に、新たなクラブ理事会、新たな専門スタッフ、そしてバルサに在籍するに値しない選手を放出し新たなチームを作り出さなければならない。ユベントス相手の果てしなく痛々しい敗戦が我々に少しでも何かの役にたつとするならば、それは予定より早い会長選挙をクラブに義務づけたことだろう。レイナ会長を筆頭とする現理事会は5月5日に総辞職することに決定した。そして早ければ6月8日に会長選挙がおこなわれることになる。来シーズンからの新たなバルサの創造に向けて、今日から“明日のために”動き出さなければならない。

昨日の午後に突然招集された“クラブ緊急理事会会議”は4時間にわたる討論を経て終了し、クラブスポークスマンのジョセップ・マリア・コローナス23時30分に記者会見場に姿をあらわした。それは誰もが予想し、誰もが望んだこと、つまりクラブ理事会解散・新会長選挙に関するものだった。
「5月5日に予定されている“ソシオ代表委員会”の席で我々クラブ理事会は解散を宣言し、新たな会長・新理事会結成に向けて動き出す。新会長を選出する選挙日はその委員会において決定されることになるが、スケジュール的には早ければ6月8日、遅くても6月22日となるだろう。」

この結論に達するまでに要した4時間の会議では、どのような話し合いがおこなわれたかについては触れないコローナス。だが簡単に予想できることは、何人かの理事たちが“即時解散・即時選挙”を要求し、そして何人かの理事たちが“5月5日解散・その後選挙”という要求をだし、そしてさらに何人かの人々は“現政権維持”案を提出したことだ。多くの理事たちが新会長選出のための選挙日を早めることを要求したことはすでに明らかになっている。もし選挙を早めないのなら理事としての身分を即時辞任するという脅迫をレイナにおこなったことも確かだ。

だがいずれにしてもすでに結論が出された。クラブ理事会解散・新会長選挙という常識的な結論がすでに出された。5月5日のソシオ代表委員会でレイナは辞任をする。そして同時にクラブ理事会も解散する。残るは新会長を選出する選挙日が具体的になることのみとなった。

すでにクラブ理事会解散後の“選挙委員会”メンバーも決定している。この責任者にはこれまでクラブ経済部門を担当していたジョセップ・トライテル、そしてカタルーニャフットボール連盟会長のジャウメ・ロウラが務めることになる。彼らのもとに12人程度の選挙委員会が構成され、ソシオによおる会長選挙の準備がなされることになる。新たなバルサの出発に向かって船は少しだけ動き出しつつある。

■チャンピオンズ不参加による経済的問題はナシ
バルサは来シーズンにチャンピオンズに参加できないとしても、そして現実問題としてその参加はほぼ不可能だが、幸運にもクラブには経済的問題は存在しない。元会長ジョセップ・ルイス・ヌニェスが1998年にテレフォニカ・メディア(ビア・ディヒタル)と結んだテレビ契約が来年からスタートするからだ。来シーズンから始まり5年後に終わりを見るこの契約による放映権は年間最低5800万ユーロ。タイトルを獲得するごとにボーナス額が足されていき最高7200万ユーロまでの収入となる。そしてこの契約書には“チャンピオンズへの参加、不参加に関わらず”という項目が定められている。したがってチャンピオンズ不参加の場合の唯一の収入不可能なものは、参加によって得られるボーナスだ。今シーズンのバルサは準々決勝進出までに1200万ユーロのボーナスを得ている。

■身体も精神もボロボロのバルサ選手たち
ユベントスに受けた傷は底知れず大きい。これまでバルセロニスタの唯一の明るい材料となっていたチャンピオンズの戦いが終了したばかりだけではなく、多くの選手たちが肉体的に、そして精神的にも傷ついているからだ。今週日曜日におこなわれるレアル・ソシエダー戦に出場が危ぶまれる何人かの選手たち。レイジゲル、チャビ、ルイス・エンリケ、メンディエタ、そしてカルラス・プジョー。多くの選手が負傷を訴えている。チャビは肩の手術の可能性まで言われている現状だ。だがそんな悪状態の中でもメディアの前に顔を出した数少ない選手の一人であるカルラス・プジョー。彼はここ何年かのバルサの悪い状況はすべて選手たちの責任であると語る。
「今シーズン、我々が今のようなポジションにいるということは選手たちがそれだけの力しか示さなかったからだ。バンガールが更迭になったときも自分が言ったこと、つまりこんな悪状況を生み出したのは会長やクラブ理事会やそして監督ではなく、その期待に応えられなかった選手たちの責任だと思う。したがってもし新しい会長が我々24人の選手を全部クビにしたとしても我々は文句を言える立場にない。それが自分の考えだ。」


マドリ選手は無罪に

スペインフットボール競技委員会、通称“ビデオ審議会”は、先日おこなわれたマドリ・バルサ戦に関しては何のトラブルもなかったとして、一昨日おこなわれた会議に中では検討の対象ともしなかった。ジダーンがプジョーに与えたヒジテツ、マケレレがモッタにおこなった子供の喧嘩のような暴力行為、フィーゴがソリンにくわえたヒジテツ、これらはすべてなかったものとし、ロベルト・カルロスのダイビングに出されるべきであったイエローカードがチャビに出されたことにもふれなかった。

もちろん予想されることではあった。審判が提出した“公式報告書”にはジダーンに関しても、マケレレに関しても、そしてフィーゴに関しても何も触れられていなかった。そしてロベルト・カルロスのダイビングに関しても具体的には触れられていなかった。具体的に触れられていたこと、それはダイビングに抗議したチャビの対して“執拗な抗議”がおこなわれたためイエロカードを示したことだけだったのだから。問題となった試合のビデオを見たのかどうかも怪しい“ビデオ審議会”のメンバーたち。その会長のアルフレッド・フローレスは制裁なしという判断に関して次のように語っている。
「制裁対象にならなかった一番の理由はバルサ側が我々に一切の訴えをしてこなかったからだ。審判の報告書には“噂”されている事件には何も触れられていないし、“被害者”となるバルサ側も何の訴えもしてきていなかった。したがって我々としては検討対象とする理由がないわけだ。」

これまで“被害者”となるクラブがビデオ審議会に訴えをおこなったケースは1回もない。だがそれでも彼らはあだ名の“ビデオ審議会”というのが示すように、審判の報告書に触れられていない事件にも、そしてクラブ側が訴えてこなくても独自に問題を処理してきた機関であることは誰もが疑わない事実だ。それでなければ1999−00シーズンにクルイベルがラージョのコタ選手におこなったという暴力事件の説明がつかない。審判の報告書にもなく、ラージョ側からの訴えももちろんなかった。だが彼ら“ビデオ審議会”はテレビ会社からビデオを借り、クルイベルがおこなったという暴力事件を独自に審議し、数試合の出場停止処分にしたことをもう忘れているようだ。

チャビにだされたイエローカードは“執拗な抗議”に対してのものだから抗議の原因がどのようなものであれ撤回される可能性はなかった。したがってそれは良しとしよう。だがロベルト・カルロスのダイビングに関してもいっさい討議されなかったことは不可思議なことだ。サビオラのダイビングをイエローカードと認めた同じ人物たちによって構成されている組織が、彼の場合よりもさらに明らかなダイビングに対していっさい制裁を加えない。これをどのように理解すればいいのか。