9月24日 水曜日

■1チャンネル(1.2MB)
プチョフ・マタドール、なにやら勇ましい名前のクラブだが、マタドールというのは地元を本拠地とするタイや会社の名前。そこの副社長さんがこのクラブの会長をしている。いずれにしてもマタドールなんて名前を聞いたもんだから、このスタディアムが闘牛場に思えてきた。

■2チャンネル(0.6MB)
「世界には言語が共通している三つの物事がある。一つはスポーツ、二つはミュージック、そして三つめはセックスさ。」

■3チャンネル(0.9MB)
すでに地中海に接する故郷に戻ってきてリラックスしているチャッピー・フェレール。今後のことは彼なりに、焦らずゆっくりと決めていこうと語る。この続きは次回の“シネマ・チキート”で。

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さてさて、どうしたもんか

チキ・ベギリスタインは今シーズンからセクレタリオ・テクニコとしてバルサのために働いている。これまでスポーツ・ディレクターとしてクラブにいたカルラス・レシャックと同じような仕事でありながら、それでもなお微妙に違う種類の仕事だ。レシャックが監督の要求する選手リストの中から加入選手を選んできたのに対し、チキの場合は彼自身がバルサの戦いのスタイルを考え、それにあった選手を、もちろん経済的な問題や監督が要求する補強ポジションも考慮に入れて、彼とサンドロ・ルセーが先頭になって補強選手を獲得してきた。そしてシーズンが開始されると共に予想されてしかるべき問題が生じてきた。監督がそれらの選手を起用しない問題だ。

もちろんそういう不満は口に出さない。口には出さないがフラン・ライカーの選手起用に納得していないことは確かだろう。7人獲得した選手の中から常時起用されているのはわずか2人、ロナルディーニョとジオだけだ。11人の選手のうち、例えば先日のオサスナ戦を見ればわかるが9人はそれぞれ昨シーズンとはポジションを微妙に変えながらスタメン出場している。

セントラルに抜擢されて鉄壁な守備の要となっていたカルラス・プジョーは右ラテラルとなっている。右ラテラルを自然なポジションとしてきたレイジゲルはセントラルとなっている。セントロ・カンピスタのコクーも今ではセントラルの一人だ。アンティックにより攻撃的なピボッテとされて攻撃に参加していたチャビは守備的なピボッテとして後ろに控えている。セグンダ・プンタとして起用されて初めていきいきとするサビオラは右インテリオールの選手となってしまった。同じようにゴール近くにいてその本来の才能を見せるルイス・エンリケは左インテリオールに置かれている。

これまでリーグ戦4戦して2勝2分け、結果だけを見れば決して悪いものではない。だがカンプノウでの2分けが、地元での試合にいまだに勝利をかざっていない現実が、クラブを取り囲む雰囲気を悪いものにしている。だがチキにとって結果そのものよりも、これまでの戦いのスタイルが気に入らないのは明らかだ。それは会長のジョアン・ラポルタにとっても同じだと言える。ラポルタとサンドロ・ルセーの二人から絶対の信頼感よせられているチキ、彼らはチキのフットボールに対するアイデアを買ってセクレタリオ・テクニコとしたのだから。

「これまでの試合が結果的にそれほど悪くないものだとしても、決して満足できるものでないことは明らかだ。それは我々スタッフ・テクニコだけではなく、フラン・ライカーにとっても同じだろうし、会長にとっても同じだろうし、そして何よりもバルセロニスタにとっても同じだと思う。カンプノウでのおかしな試合時間による試合が2試合続いたにも関わらずあれだけの多くの人々が来た。我々は彼らにもう少し“ご褒美”をあげる義務があるだろう。もちろん結果も大事だが、それを越えたところのスペクタクルをだ。」

このチキの語る言葉を持って監督批判とするのはマルカとかアスだけだ。フラン・ライカーにとってもチキの語るような内容をのぞんでいることは間違いない。だがセクレタリオ・テクニコとしてのチキと、結果をだしてナンボの監督では立場が異なることを認めなければならないだろう。チキは次のようにも語っている。
「自分がセクレタリオ・テクニコとしてバルサに就任した際の挨拶で、今シーズンのタイトル獲得を約束しなかったように、自分の仕事は他のところにある。それはバルサとして戦いのスタイル、バルサとしての戦いのアイデア、それらを築くために自分が雇われたからだ。そしてスタイルとアイデアが試合結果と結び付くようになれば理想的と言える。だが我々には時間が必要だ。結果主義に走るのではなく、本来のバルサとしてスタイルやアイデアを取り戻すことが大事だと信じている。」

ブラボー、チキ・ベギリスタイン!