10月9日 木曜日

■1チャンネル(1.2MB)
この試合も結局ロナルディーニョのマジックが必要となった。ゴレアドールでは決してない彼のゴール運が消える前に、誰かがゴール運をつかまないと。

■2チャンネル(1.0MB)
グラマネはまったく防御一方となっていたわけではない。この二つのバーに直撃したボールが枠のなかに入っていたら、そしてビクトルの活躍がなかったら・・・お〜、恐ろしい。

■3チャンネル(1.3MB)
バルサもチャンスがなかったわけではない。押しまくっていたという感じにはほど遠いが、それでも珍しくゴールチャンスは訪れた。

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再びロナルディーニョ

フラン・ライカーのシステムは、よく言えば“応用が利く”ものであり、言葉を変えて言うならばまるでティッシュペーパーのような“使い捨て”システムでもある。国王杯での初戦はエストレーモを起用したシステムを採用、つまり右にオーベルマルス、左にルイス・ガルシアが配置された。だがこの日のティッシュペーパーシステムも機能したかというとはなはだ疑問符がつくものとなった。なぜならゴールを決めることになるのは、それもわずか1点という得点を獲得することになるゴールは、エストレーモとは何の関係もない個人技によるゴールだったからだ。

試合を決めることができる才能に対して支払われる“クラック”選手の高額な年俸。ロナルディーニョはユニフォームを誰よりも売る価値がある選手としての“メディア的クラック”選手としてだけではなく、本物の“クラック”選手として評価されつつある。もちろん彼は誰しもが認めるように、そして彼本人も認めるように、ゴレアドールではない。決してゴール数が多い選手ではない。今シーズンもリーグ戦で10ゴール以上を決めれば良しとしなければならないタイプの選手だ。それでも彼は“試合を決める”クラック選手として成長しつつある。その成長ぶりは途中出場したこの試合でも確認することができるだろう。

後半から出場したロナルディーニョはチームのリズムを変えることに成功する。それまで孤立していたイニエスタが生き返り、サビオラやルイス・ガルシアの動きが目立つ感じとなった。勝敗を決定づけるゴールを決めるのがクラックの仕事、そして彼はその仕事をやってのけるが、一番の大きな功績はチームそのもののリズムを変えたことだろう。今やバルサにとってなくてなならない存在となりつつあるロナルディーニョだが、試合終了間際に負傷交代している。プチョフとのUEFA戦での出場は微妙ながらも来週末のコルーニャ戦には出場できそうだ。


ビクトル・バルデス

外国人選手問題でルストゥが起用されていないと思っていたらそれは間違いだ。プレステージで活躍を見せたビクトル・バルデスはそのままの調子を維持するだけではなく試合ごとに成長を見せている。しかもこれまでの試合を見る限りバルサの敗北を防いできた最高のヒーローでもあり、今ではバルサのゴール守護神になりつつある。実力で勝ち取ったスタメン、それが現在のビクトルのポルテロスタメンだ。

ビクトル・バルデスの契約は1999年にサインされたもので契約切れは来年の2004年となる。契約状態はもちろんバルサBのもの、したがって年俸にすると本当にわずかなものだ。そこで新たな契約作成を目指してクラブ側が早急に動き出した。クラブ側からはサンドロ・ルセーとチキ・ベギリスタイン、ビクトル側からは父親と代理人が参加してすでに交渉をおこなっている。スビサレッタが去って以来の本格的なポルテロの登場、しかも彼の年齢を考えればこれから10年はバルサのゴールを守ることが可能となる選手を、クラブ側はしっかりと確保していこうとしている。
「新契約の交渉がおこなわれていることは知っている。自分にチャンスを与えてくれた人たちに限りなく感謝しているし、子供の頃からの夢がかなってバルサのポルテロとして毎試合出場できることを非常にラッキーだと思っている。もちろん自分の夢はいつまでもバルサの選手でいることだし、できることならこの自分のクラブで現役引退することだ。」