10月22日 水曜日

■1チャンネル(102MB)
文化的なイベントといい、一般的なイベントといい、イベントに関するアイデアの実行力には凄いものを持っているバルサでありながら、残念ながらグランドの中でのイマジネーションがイマイチで困ったもんだ。

■2チャンネル(0.9MB)
“時の人”となったパトリック・クルイベル。記者たちを避けて避けて逃げまくっていた彼だが駐車場で捕まってしまったい。
「ニューキャッスルは絶対ナシ。希望はあくまでもバルサに残ること、でも、もしカンプノウでのブーイングが続くのならいることはできないだろう。」
まぁ、そう言うなよ、クルービー。ブーイングしてるのは、ほんの一部なんだから。

■3チャンネル(1.1MB)
ゴラッソ!パトリック・クルイベル!!! パチ、パチ、パチ!

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オーベル、早すぎる凋落

マーク・オーベルマルス、まだ30歳。プレステージの段階からフラン・ライカーの手により多くの試合に出場させてもらってきたものの、いまだにベテランの味はおろか、彼の持ち味であるスピードとキレの良ささえ見せていない。彼は30歳という年齢で早くも選手生活の終焉を迎えているかのようだ。

バルサにクラブ史上最高額の違約金で入団してきた“罪”は彼にはない。分不相応な破格の値段を了承したガスパーの“罪”とすべきだろう。だが彼の入団の経緯は別として、これまで多くの批判が彼に対して向けられていることも事実だ。それは今に始まったことではなく、入団1年目からの彼のおこないに関するものとなっている。やれ、選手控え室であれ練習終了後であれオランダ人選手としかつき合わないとか、やれ、大事な試合であれ普通の試合であれモチベーションが常に同じだとか(プジョーのそれと違うところは、彼はすべての試合にモチベーション高くプレーするのに対し、オーベルの場合はすべての試合をモチベーション低くプレーするところだ)、やれ、バルサドクターにもわからない理由での“負傷”による練習や試合への不出場機会が多すぎるだとか・・・。そして最近ではメキシコでの親善試合前日にやはり理解できない“負傷”を理由として遠征から外れることを申請し、フラン・ライカーによって受理されている。

数字は嘘をつかない。オーベルが決して違約金に見合った選手でないことはわざわざカンプノウへ足を運ばなくても、これまでの数字を見るだけで明らかとなる。バルサの選手としての1年目、チームのトータル試合時間のわずか61%しか彼は出場していない。約半分ちょっとの試合時間数だ。だが2年目からはさらにひどくなる。2年目、彼は31%の試合時間、昨シーズンとなる3年目も45%の時間しか試合に出場していない。そして今シーズンはまだ34%だ。フラン・ライカーによって絶大の信頼感を持たれている彼が三分の一の試合時間しか出場していない。

夏の間にプレステージがおこなわれている時、ガラタサライ首脳陣とバルサ首脳陣が3日間かけてオーベルの移籍交渉をおこなっていた。両クラブとも弁護士を同席させ、契約書作成段階にまで入っていた“本格的”な移籍交渉だった。だがそれが実現しなかったのはフラン・ライカーのノーの一言だった。オーベルに絶大の信頼感を抱いていたフラン・ライカー、だが彼は先日のコルーニャ戦ではついに招集さえせず、観客席に追いやった。信頼感の消滅をあらわす象徴的な事件だった。


そしてルイス・ガルシアの登場

バルサカンテラ出身のルイス・ガルシアは決してオーベルのような本格的なエストレーモではない。バルサのカンテラカテゴリーでは常に9番のポジションを務めていたルイス・ガルシア。だが再びバルサに戻ってきたこの25歳になる若者は、プレステージ開始から1か月間という不運な負傷期間がありながら、カンプノウに期待の“サイド選手”として復帰した。

負傷から復帰してきた彼の登場を可能にしたのは皮肉なことながらオーベルの不振状態だった。前半10分、あるいは15分程度しか100%の活躍しか見せないオーベルに対してフラン・ライカーは業を煮やしていた。まず国王杯でそれなりの活躍を見せたルイス・ガルシアはUEFAカップ戦でさらに目立つ存在となった。そして最終的に同じポジションのオーベルを観客席に追いやったコルーニャ戦での活躍は誰しもが認めるところだろう。

若さゆえか、カンテラ出身の選手だからか、プロ選手としての成功に魂をかけているからか、そしてあるいはチームカラーを肌に染みこませているからか、ルイス・ガルシアはすべての試合で100%のモチベーションあふれるプレーを見せている。スピードはオーベルに遙かに及ばないものの、それを補って余りあるテクニック、一対一の勝負強さ、奥行きのある攻撃を可能にする縦への走り、そして機を見てのゴールへの執着。バルサの左サイドはしばらく彼のスペースとなるだろう。