10月28日 火曜日

■1チャンネル(1.6MB)
もちろんフラン・ライカーはゴールを見て不愉快に思っているわけではありません。試合内容に不満を持っているということを言いたいコラージュであります、念のため。

■2チャンネル(1.2MB)
「一つのファイナルを乗り越えたかって?そうじゃない、単に3ポイント獲得しただけだ。次の試合もメディアはファイナル試合と騒ぐかも知れないが、私には単に3ポイントがかかった試合に過ぎない。」

■3チャンネル(1.0MB)
クルービー「カンプノウで出場する準備はできているかって?もちろんさ、俺はいつでも心の準備はできている。」
ガブリ「反省しています。」

(映像を見るにはQuickTimeが必要です。ダウンロードはこちらから)


若〜く♪明るい♪歌ごえが〜♪

クアレスマ20歳、ビクトル21歳、モッタ21歳、サビオラ22歳、ロナルディーニョ23歳、ガブリ24歳、ジェラール24歳、ルイス・ガルシア25歳、プジョー25歳、ジオ28歳、そして大ベテランのコクー33歳、これがバルサのスタメン。平均年齢は24.2歳という非常に若いものだ。しかもこのスタメンには7人のカンテラ出身選手の顔が見られ、後半クアレスマに代わって登場したサンタマリアを含めると8人ものカンテラ出身選手がグランドを走り回ることになった。もし、コクーの代わりに24歳マルケスが、ジオの代わりに23歳オスカー・ロペスが入っていたとなると平均年齢は実に22.7歳という驚くべきものだ。

バルサというクラブにとって、カンテラ出身選手と何人かのクラックによるチームが構成されればそれは“理想的”と言っていいだろう。クライフが監督を務めている時代にも試されたチーム構成だ。だがこのチーム構成が成功するかどうか、一つのチームとして認められるかどうか、それはすべて勝敗にかかっていることも確かなことだ。もしこのようなチーム構成であっても試合に勝利することができなければ、それはまったくの“失敗”を意味することになる。昨日のマジョルカ戦では表面的に数字を見たり試合結果だけを見れば、このフラン・ライカーによるチーム構成は大成功をおさめたことになる。

だが昨日の相手はマジョルカだったことも考慮にいれておかなければならないだろう。昨シーズンもすでにかなり傾いていたバンガールの首を救ってくれたマジョルカだが、今回はほんのチョット傾いていたフラン・ライカーに対する信頼感を少しながら取り戻してくれることに協力してくれた。バルサにとってはカンプノウ以上にげんの良いサン・モイシュでの試合だった。したがって問題はこの試合を契機にバルサが上昇気流に乗ることができるかどうか、それにかかってくることになる。

いずれにしても、このアウエーでの勝利によりバルサはアウエー3勝1分けという数字を残し、アウエーでの成績だけを見ればリーグ首位を走っている。あとは、そう、あとは地元カンプノウでの勝利あるのみ。明日の相手はムルシア、そろそろカンプノウ初勝利が祝うことができるかもしれない。そして上昇気流に一気に乗ることが可能となるかも知れない。


気配りラポルタ405号室への訪問

バルサ新会長のジョアン・ラポルタはこれまですべてのアウエーの試合に同行している。しかもスタディアムで試合観戦するだけではなく、訪れる各地方に散らばる多くのバルサペーニャ(バルサファンクラブ)の人々との食事会や会合も決しておろそかにはしない。昨日のマジョルカとの試合でも多くのバルサペーニャを訪れ親交を暖めている。そして元バルサ選手に対する気配りも欠かさないジョアン・ラポルタ。

マジョルカの空港に迎えに来ていたバルサペーニャの一人から、かつてドリームチーム時代にバルサに在籍していたミゲランヘル・ナダールの父親が入院していることを聞かされたラポルタ、予定では空港からホテルに直行するはずだったが、急きょナダールの父親が入院しているという病院に向かった。ポリクリニカ・ミラマール・デ・パルマ病院の405号室、そこにナダールの父親が入院している。ドアをノックするラポルタ。
「こんにちわ、私はフットボール・クルブ・バルセロナ会長のジョアン・ラポルタというものです。今日はたまたまマジョルカに来ていたのでお見舞いにうかがいました。」

誰も見舞いに来る予定のない時間に突然訪れた面会人に、しかもバルサの会長が来たことで奥さんのベルは驚きの表情を抑えきれずにナダールの父親であるラファエルを起こす。
「お父さん、バルサの会長さんがお見えになったよ。」

ラポルタのスケジュールはこの日もビッシリと埋まっていた。だからわずか10分程度のお見舞いで405号室を後にしている。だがラファエルにしてみればバルサの会長がわざわざ顔を出してくれただけで大満足だった。だからラポルタが病院をあとにしてから彼はミゲランヘルにさっそく電話し次のように“命令”している。
「おい、ミゲランヘル、お前が以前お世話になったバルサの会長さんが見舞いに来てくれたぞ。これから島にあるペーニャの各事務所を挨拶回りにでかけるそうだ。すまんがお前が兄弟の連中と連絡をとって、会長さんになにかお礼をしてくれんかのお。」

あるペーニャの集まりに出席していたラポルタのもとに、ナダールの兄であるセバスティアンと姉であるマリレーンが花束を持って挨拶に行っている。ナダールはバルサ戦があるので合宿中のため外に出られないからだ。
「ラポルタさん、父へのお見舞いありがとうございました。父は非常に喜んで以前より元気になったようです。」

ナダールが昨日のバルサ戦でいつもの冴えが見られなかったのは、もちろんこのエピソードと関係ないこと・・・だろう。