11月19日 水曜日

■1チャンネル(1.2MB)
アンダー20代表に招集されているアンドレ・イニエスタ。バルサは最終的にフットボール協会に対して招集拒否の要請をしないことに決定した。ロナルディーニョが負傷している今、彼がメディアプンタのポジションを務める選手となるが、出場できるのは次のビジャレアル戦のみとなる。あらゆる意味でテストとなるこの試合、一試合しか出場できない彼を起用するとは思えない。いまイニエスタにできることはアラブ首長国での大会で“ここにイニエスタあり”と世界中のフットボールファンにアピールすることだ。ついでに嘘つきライカーに中指を立ててやろう、そーと。

■2チャンネル(1.1MB)
シーズン開始当初は同僚たちとの練習も許されたボナノだが、今では寂しい練習風景となっている。それでも決してバルサに来たことを後悔していないと語るボナノ。
「バルセロナは家族も親しんでいるし住むのには最適なところだが、今はそれも許されない状況。それでもできればスペインに残りたい。」

■3チャンネル(1.3MB)
オポルト戦の翌日、両親と一緒にビデオを見るメッシー親子。
「こんなに早く一部チームの試合にでられるとは思っていなかった。招集の可能性は試合の4、5日前にクラブの方から両親宛に電話で知らせてくれた。それが間違いないものとなったのが2日ぐらい前かな、でもまったく信じられないかった。試合そのものはあがることもなかったし、どういうこともなかった。グランドがあんなに悪い状態じゃなければゴールできたと思っている。」

(映像を見るにはQuickTimeが必要です。ダウンロードはこちらから)


冬が、早く冬が来ますように!

“メディア的クラック”としてのロナルディーニョや“明日の星”としてレオ・メッシーなどが大きくメディアを賑わしている中、ひたすら冬の到来を待っている男がいる。プロ中のプロとして各関係者から高く評価されている、今のところ“まだバルサの選手”であるロベルト・ボナノだ。

彼がおこなう練習メンバーは一部チームの選手たちではなく、マッサージ師のアンヘル・ムールとフィジカルトレーナーのパコだ。背番号も与えられず選手登録もされていない彼と同じような境遇に置かれているダニは体調を理由に練習に来たり来なかったりしている。だがボナノはこれまで決して練習をさぼったことはない。長い選手生活において彼は練習を一度も休んだことのないプロ中のプロ選手だ。シーズンが開始された9月から毎日同じような練習風景が繰り返されている。月曜日から金曜日まで、そして一部選手がアウエーの試合ともなれば土曜日も同じような風景が見られることになる。多くて二人の選手と二人のトレーナーによる練習、それが毎日の練習風景だ。

そう、彼らは決して一部チームの選手の練習と重ならないようにプログラムされている。しかも練習前、あるいは練習後にさえ選手控え室で一部選手たちとすれ違わないようにプログラムされている。もちろんジャーナリストは練習を見に来るわけではない。ファンの人々もいなく、したがってサインを頼みに来る人々もいない。
「今の状況に関して個人的には何にも言いたくない。もし何かをしゃべらなければいけなくなったとしたら、多分それはスキャンダルなことになってしまうだろうからね。こういう状況に置かれたら沈黙を守るのが一番だと信じている。」
そう語るボナノだ。

だが彼の状況が変わるかもしれない冬のマーケット解禁まであと1か月と迫ってきている。12月の15日、この日に他のクラブへの移籍が可能となる冬のマーケットがオープンされる。多くの関係者が予想するのはダニはバルサを動かないだろうということだ。彼の高額な年俸を支払うことができるクラブは現れないだろうし、彼もまた経済的な損失を受けてまでクラブを動こうとは思っていないようだ。もちろんそれはダニの責任だけとは言い切れない。長い期間にわたる選手契約を結んでしまったことや、常識外の高額な年俸を与えることを許してしまったクラブ側にも責任はある。それでもボナノの考えはちょっと違う。経済的問題より彼がもっとも重点を置いて考えたいこと、それは再びプロ選手に戻ること、毎月銀行に振り込まれてくる年俸の一部の数字を見るときより、彼はグランドで動きまわる時にプロ選手としての自覚を感じるからだ。彼は最後までプロ選手としてプレーし、体力の限界を感じたときに初めてプロとしての終わりを宣言したいと考えている。

その彼にスペイン国内ではムルシアが再び触手を動かそうとしている。冬にシーズンが終わるメキシコのクラブも彼の動向をうかがっていると伝えられている。
「グループとは別の練習メニューを言いわたされたとき、何か自分はクラブに対して批判したり悪いことをしたのかと思った。だがコーチングスタッフの人たちに聞いたらどうもそういうことではないらしいということがわかった。ほとんどの選手たちが自分たちとグループ練習に参加させるべきだと交渉したことを知っている。でもそれを最終的に決めるのはコーチたちであることも否定できないことだし、彼らが理想的と思える方法で練習をしたいと考えるのは当然のことだ。こういう状況に不満はあるし、決して満足なんかしていない。それでもバルサに対して感謝している。自分にヨーロッパでの職場を与えてくれた唯一のクラブだからね。もし冬にクラブを離れることが可能となったとしても、バルサに来たことは絶対後悔はしないだろうと思う。」

30歳を過ぎたボナノは間違っても将来の選手ではない。それでも少なくても“現在”の選手だ。それは昨シーズン、バルサの正ポルテロとしてリーグ戦に24試合、チャンピオンズに8試合出場した実績が示している。クラブに新しく誕生した新理事会の“政治的方針”の犠牲の一人となったボナノだが、それでも彼はまだ現役として第一線で活躍できる選手だ。
バモス、ボナノ! アニモ、ボナノ! ムーチャ・スエルテ!