2月24日 火曜日

■1チャンネル(1.5MB)
スーパーボールでジャネット・ジャクソンがワンピボッテしてしまったら大騒ぎになった国と違って、ここピレネーを越えたラテン国ではドブレピボッテを見せても問題にならない。しかも今はカーニバルの時期でもあるし、みんな大喜びだ。

■2チャンネル(1.1MB)
この雰囲気、この雰囲気、百の言葉よりもこの映像、バルサの好調さを示しています。

■3チャンネル(1.6MB)
若大将復活か?

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ヘ〜ンシン!バルサ

バルサの変身、それも突然の変身、誰もがアレヨアレヨと思うような大変身、それをチキ・ベギリスタインが説明する。
「こういうことはよくあることさ。我々の現役の頃にも何回も経験していることだ。例えば、そう、サラゴサに6−3で大敗し、もうバルサは落ちるところまで落ちたと言われてからの大逆襲を覚えているだろ?あのシーズン、我々はどん底に落ちてから勝ち続けて優勝しちゃったじゃないか。」
チキが語るのはまだ“ドリームチーム”と呼ばれてタイトルを獲得し続けていたクライフバルサの時代のことであり、もう4年間も何のタイトルもとっていない今のバルサとは少々事情が異なる状況ではある。

首位に13ポイント差という、リーグ優勝にはほど遠い状態のバルサではあるが、どうにかこうにか4位を確保しつつある。サンタンデールでおこなわれたラーシング戦で3−0と敗北し12位まで下がったのはついこの間の1月4日の出来事だ。この50日前の敗北がバルサを変身させたのだろうか。なぜならこの試合以降、リーグ戦においてバルサは1敗もしていないからだ。リーグ戦折り返し地点に入るまで一試合として同じメンバーで戦ったことのなかったライカーバルサ。だが今のバルサにフラン・ライカー監督による“発明”は一切見られない。好調さを維持するための工夫だけが見られ、システムや選手のテストは見られない。フラン・ライカー自信も変身しつつある。

■ナマイキ・バルデス
スビサレッタ以来のバルサポルテロの誕生だ。マラガ戦で5点を入れられマドリ戦でもゴールを決められたビクトル。フラン・ライカーはその次の試合から彼をベンチに下げた。“メディア的クラック”ルストゥの登場だ。ワールドカップファン以外には誰にも理解できなかったこの判断はラポルタの“要請”で実現したことはすでに周知の事実。だがルストゥの度重なる不運とミスにより、再びビクトルがバルサの正ポルテロとして復帰してきた。今では誰もポルテロ問題を語らない。ここ何年にもわたって常に語られ続けてきたポルテロ問題が話題にならない。なぜなら今から10年を保証してくれるポルテロが誕生したからだ。

■インテリ・オラゲール
サンタンデールで敗戦したバルサは国王杯戦でレバンテと対戦しもう一つ大事なものを失うことになる。プジョーの骨折によりセントラルのバランスを失うことになったのだ。フラン・ライカーの当初の“発明”であったコクーのセントラルはすでに賞味切れとなりマルケス・プジョーコンビが誕生していた。その一角が急きょ崩れることになった。しかも失った選手はロナルディーニョと共にバルサにとって数少ない絶対のスタメン選手であるプジョーだ。だがバルサBからあげられたオラゲールがプジョーの不在を忘れさせるような仕事をしてのける。レイジゲルが不在となれば右ラテラルとしても立派な仕事を果たした。フラン・ライカーはもう“発明”に興味を示さなくなったようだ。ディフェンスの選手のかわりにはディフェンスの選手を置くという、常識的な発想をするようになった。

■ピラニア・ダビッツ
一人ピボッテか二人ピボッテか、つまりバルサにとってはクラシックな“4番”システムか、あるいはスペインリーグで大流行のドブレピボッテか。それらの議論は今のバルサに当てはまらない。なぜならどちらも存在しないからだ。ある人は“トリ・ピボッテ”、またある人は単純に三人のセントロカンピスタと呼んでいる。コクーは必要とあらば第三のセントラルに変身、ピラニア・ダビッツはひたすら相手選手に食いつきボールを奪う、そしてチャビは新たに攻撃的な選手と変身しつつある。この三人セントロカンピスが誕生したのはダビッツが入団してきてからだ。それ以来、フラン・ライカーは一回としてシステムをいじろうとはしていない。もし、このシステムを可能としたダビッツが不在となったら、彼の代わりにモッタやジェラールを入れるだけだ。“発明”は必要ない。

■カンバック・ロナルディーニョ
ロナルディーニョが1か月半の負傷から本格的に戻ってきたのは5−0となったアルバセテ戦だ。リハビリがすべて終了しグランドに戻ってきた彼は、サラゴサとの国王杯での試合で見られたように、フィジカル的には完全ではなかった。だがそれからカード制裁などでしばらく休養がとれたロナルディーニョはアルバセテ戦で初めて100%になって戻ってきた。オサスナ戦、At.マドリ戦でゴラッソを決めてカンバック・ロナルディーニョの名刺代わりとした。