4月13日 火曜日

■1チャンネル(1.3MB)
さすがのライカー監督も一番弟子のおしゃべりぶりに怒りました。
「選手はグランドの中で足でしゃべらないといけません。わかったかな?わかったかな?わかったかあっ!!!」

■2チャンネル(1.0MB)
サンドロ・ルセー
「クラブ理事会も彼の発言に驚いている。いずれにしても、パトリックだけではなくすべての選手に望むことはプロ精神。グランドの中だけではなくグランドを離れたところでもプロ精神を我々は要求する。クラブに対する尊敬心、ファンに対する尊敬心、もしそれらがないのならいかに契約期間が残っていようとクラブの門は開いていると言っておこう。」

■3チャンネル(1.0MB)
バルサオットセイクラブ。プジョーも元気に練習に参加。

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ブエナスエルテ、パトリック!

例年になく多くの負傷に悩まされている今シーズンのパトリック・クルイベル。おまけに多くのスキャンダルな話題を生み出しているシーズンでもある。プレステージ期間には移籍料がわずか180万ユーロというタダみたいなものであったことから、多くの真実に近い噂が湧き起こっていた。やれアーセナルとの交渉中だの、やれニューキャッスル入団に近づいただの、おまけに消息不明騒ぎまで発生した。プレステージに合流してからも問題が発生、それはアメリカ遠征でのビザ取り忘れ騒ぎだ。そしてシーズンが開始されれば夜遊びのし過ぎや練習遅刻など、騒ぎには事欠かなかった。だがそれでもグランドの中で結果さえ出していれば問題とはならなかった多くのスキャンダル事件でもあった。そして負傷、度重なる負傷と復帰の遅さという不運が彼を待ち受けていた。

多くのスキャンダル事件がありながらも、それでも多くのバルセロニスタは彼の不運を理解していたのだろう、だから先日のビジャレアル戦に途中出場してきた彼にこれまでにない多くの暖かい拍手が送られた。グランドの中で結果をだせばスキャンダルのことなどは忘れてあげよう、そういう意思表示と受け取れる大きな拍手。そしてそれから3日後の火曜日、彼はTV3のインタビューで次のように語っていた。
「多くの批判があることは知っているが自分はもう6年もバルサにいる選手だ。この街やクラブが気に入っているからこそ6年も続いているんだ。今シーズンが最後という噂もあるが自分としてはクラブに残りたいと思っている。今シーズンの始めに年俸引き下げという要請をすでに了承したけれど、もしまたクラブが経済的な問題で同じような要請をだしてきたら検討する気もある。」

ニュース映像としても流れたこのインタビューからわずか3日後の金曜日、パトリックはマルカ紙とカタルーニャのエル・ヌエベ紙のインタビューでまったく違う内容の発言ととれるインタビューをおこなっている。
「私生活の問題までとやかく言われるこの街やクラブにはもういたくないし、なによりも気にくわないのはクラブ内部からそういう余計な情報がメディアにながされていることだ。サンドロやチキとは最近会話したこともないし、もし再び年俸を下げるなんていってくるようだったらもちろんバルサには残らない。こんな状態でクラブにいられるわけがない。」
これまでの多くのスキャンダルな噂は例え真実に近いものであったとしても噂の領域をでるものではなかった。したがってそんな噂はどうでもいいことだ。だが今回のインタビューで彼が語ったということは、噂でも何でもなくまったくの真実であることがとてつもなく彼にマイナス要素となって襲ってきている。

リバルドがそうであったように、彼もまた“余計な1年”をバルサで過ごしているのだろう。リバルドは無料で移籍することになる前年のシーズンにバルサを離れるべきだった。それはもちろん彼にとってだけではなく、クラブにとってもバルセロニスタにとっても最善のことだった。いくつかのクラブがリバルドにラブコールを送り多額の移籍料を見込めた年に彼はバルサを離れるべきだった。そして再びパトリックにも同じことが起きている。だが彼の場合はすでに移籍料はタダ同然のものであったにも関わらず、多額の年俸を支払えるクラブが存在しなかったという悲劇があった。そしてそれは来シーズンも同じだろう。彼の年俸を支払おうというクラブはあらわれない。

契約期間がまだ1年間残っている彼だからして100%の確率とは誰も言えないとしても、今シーズンが終了すれば99%の確率でパトリックはバルサを離れることになる。彼にとって“新しい場所”が必要なように、クラブにしても“新しい顔”が必要だ。長年見慣れてきた選手に対してのセンチメンタリズムは当然ながらあるものの、いつかはクラブを離れることを余儀なくされるフットボール選手の宿命。今シーズン終了と共にクラブを去っていくことになる何人かの選手と同じように、彼にもまたブエナスエルテを気持ちよく言える環境のもとにサヨナラできればいい。

まだシーズンは終わっていない。残り7試合がすべて決勝戦となるバルサにとって、パトリックもまた一つの重要な駒であり貴重な財産だ。したがってあらゆる意味でブエナスエルテ、そうすべての意味を込めてブエナスエルテ、パトリック!