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5月21日 金曜日
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■1チャンネル(1.5MB) イタリアで開催されていたローラーホッケーのチャンピオンズプレーオフ、つまりクラブ単位のヨーロッパチャンピオンを決める大会だ。バルサは決勝戦で強敵オポルトを3−0で敗り、15回目のヨーロッパチャンピオンに輝いた。ラポルタ政権に入ってからの初のヨーロッパタイトル獲得だ。 ■2チャンネル(1.4MB) ■3チャンネル(1.2MB) (映像を見るにはQuickTimeが必要です。ダウンロードはこちらから) |
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カンプノウ観戦ソシオの減少 昨シーズン2002−03におけるカンプノウでの一試合平均観客数は6万5309人、そして今シーズン2003−04における数字は6万6603人、リーグ戦だけに限った数字であるが観客数は千人少々しか増えていないことになる。そして入場チケット売上高を見てみると、昨シーズンが600万ユーロ、今シーズンが840万ユーロと38%の増収を見ている。この増収の原因は、前もってソシオがクラブに試合に行かないことを告げ、その席を一般販売する“シエント・リブレ”システムによる売り上げが伸びていることによる。観客数が千人しか増えていないにもかかわらず、チケット売上高が38%も伸びたということは、バルサソシオが前年よりもカンプノウに足を運んでいないということを示す。 今シーズンのカンプノウでの試合はルイス・エンリケ・サヨナラ親善試合をもって終了した。クラブ歴史に残る悲惨な結果をだしたリーグ前半戦、そして同じようにクラブ歴史に残るであろう壮絶なる巻き返しをおこなったリーグ後半戦、その両方をミックスして2で割ったような最終戦だった。そう、ラーシング・サンタンデールとの、バルサにとってはリーグー2位奪取をかけた大事な試合であったにも関わらず、気の抜けたコカコーラみたいな試合でありながら、結果オーライ、そして我らがカピタン・サヨナラ試合、それだけの試合だった。 ソシオは“バルサ”の試合を見に来るためにカンプノウに足を運ぶ。もちろんスペクタクルな試合であれば最高であり、そのスペクタクルなプレーにより勝利する試合となれば最高中の最高だ。だが、最終的な目的は勝利する“バルサ”の試合を見来ること。もちろんロナルディーニョやダビッツのプレーを見るためだけに、カンプノウに足を運ぶソシオもいるかも知れない。それでも大勢のソシオにとって11人の選手によって構成される“バルサ”の試合を見に行くことが最高の喜びであることは間違いないだろう。今シーズン、カンプノウで19試合57ポイント獲得可能な試合がおこなわれ、バルサは21ポイント失うことになる。あまりにも多すぎるポイント数を地元カンプノウで失っているバルサ。そして試合内容と言えば、決して誉められるものでなかったことも事実。ソシオがカンプノウに足を運ぶことをためらった理由の一つであることは明らかだ。 そしてもう一つの大きな理由、それは試合開始時間の遅さだろう。シーズンごとに契約TV局の力が強くなり、今シーズンはほとんどの試合がTV局の一方的な要請のもとに開始時間を設定されてしまっている。土曜日であれ日曜日であれ夕方に試合開始時間が設定されるとペーパービュー(PPV)を買う人々が少ない。他のクラブと同じ試合時間に設定すると、他ののクラブのPPV購買への悪影響がでる。したがってバルサやマドリは独自の時間帯で試合開始時間が設定されることになる。そうなると試合開始時間が21時30分であったり22時であったりということになる。家族連れや年輩のソシオが多いバルサにとって、この試合開始時間の遅さは重大なハンディキャップとなっている。しかもペーニャと呼ばれる人々、特に地方からバスを借り切ってカンプノウを訪れるペーニャの人々にとって、試合開始時間の遅さは深刻な問題でもある。22時に試合が開始されたとしよう。試合が終わるのは24時、そして急いでバスに乗り、例えばプジョーの田舎であるレイダ・ペーニャであれば自宅に到着する頃にはもう夜中の3時をまわっている頃となる。日曜日の試合であれば、月曜日の深夜3時に自宅に戻る彼らにとって少ない睡眠時間をとった後は仕事に向かわなければならない日となる。 それでも、バルサの試合さえ楽しめるものであれば、そして同時に結果もついてくる試合となれば、多くのソシオとペーニャがカンプノウを訪れるのは歴史が証明している。試合開始時間にブツブツ文句を囁きながらもカンプノウに足を運ぶだろう。ラポルタ新政権が誕生し、多くの希望が生まれたバルサだがカンプノウを毎試合埋め尽くすという大目標は達成されないどころが失敗に終わってしまった。どんなクラックが来ようが、ロナルディーニョがいようがいまいが、ダビッツが残ろうが出てしまおうが、ソシオが望むものは“バルサ”らしい試合の観戦、勝利する強い“バルサ”の試合観戦。それを再び実現させるのが来シーズンのラポルタ政権にとっての大目標としなくては。 |
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