9月16日 木曜日

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まるでクライフのように

■その1
クライフは新しく加入してきた選手の取り扱いに非常にデリケートな神経を持った監督だった。例えば、加入してきたシーズンに元在籍していたクラブとの初戦にはその選手をスタメン起用しないことが多々あった。それまでどんなに絶対スタメンの選手であろうとも不思議と元いたチームとの対戦には起用しなかった。センチメンタル的にやりにくいだろう、それが彼の理由。多くのメディアがラルソンのスタメン起用を予想しながら彼はベンチスタートとなった。

■その2
ロマリオが加入してくるまでのクライフバルサに“9番”は存在しなかった。バケーロやラウドゥルップをトップの位置に置き、元々“9番”だったリネッカーやウリストがエストレーモとして起用された。偽“9番“の仕事は相手ディフェンスの中にスペースを作り出し、その開いたスペースを利用してエストレーモの選手やインテリオールの選手が相手ゴール前に入り込み得点を重ねていく。したがって“9番”ラウドゥルップに得点能力は必要なかった。セルティック戦、スタメンに起用された“9番“エトーは左サイド選手として、そして10番ロナルディーニョがトップとして配置された。

■その3
クライフバルサの最大の特徴は攻撃に重点をおくこと。だがそれは決してゴール数が多いことを意味するわけじゃあない。ひたすらゴールを狙う攻撃的なゲーム展開を示すこと、つまりゴールチャンスがあり余るほどの展開を見せる試合だった。セルティック戦のライカーバルサには前半だけで3点、あるいは4点獲得するチャンスを生み出している。そして決めたゴールは1点のみ。

と、まあ、勝手にそう思っているんだけれど、それにしてもセルティックの選手の当たりは激しかった。暴力的でさえあったと言ってもいいかも知れない。それを許したドイツの審判が最大の責任者であることは確か。怪我人がでなくってみっけものの試合。こういう試合にはやはりモッタがいないのが寂しい。

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