10月12日 火曜日

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レオ・メッシー

バルサに来るのか、あるいは来ないのか、よくわからないエリック・ラメーラ少年だが、彼は現在12歳、そしてレオ・メッシーがアルゼンチンから来たのは13歳の時だった。彼がバルサに入団した時は今回のように大きくメディアに騒がれることもなかった。なぜならメッシーのバルサ入団という希望がとてつもなく固かったこともあり、両親と共にアルゼンチンを離れバルセロナ入りという行動を起こしてしまったからだ。そして4年近くたった今、非常に順調に育って来ているレオ・メッシー。将来を期待された子供が期待通りに順調に育っていくということは、この世界では非常に難しいことだ。

カンビアッソという15歳の少年がレアル・マドリに来た時と同時だったか、あるいはそれより1、2年前だったか、そこら辺の記憶は曖昧ながら、カンビアッソより一つ年下の14歳のアルゼンチン坊やがマドリ入りした時もアルゼンチンメディアが大騒ぎしたのを覚えている。やれ、マドリの泥棒行為だとか、少年誘拐事件だとかの大騒ぎで、カンビアッソ入団事件と同じように最終的に裁判沙汰になった。まあ、それはいいとして、この名前も覚えていない14歳の少年のその後がまさにドラマチック。この年齢でマドリに来たのだから才能はあったのだろう。だが、たぶん、気の小さい子だったのだろう、メディアに騒がれたことが才能そのものにも影響を与えてしまった。練習風景をカメラに撮ろうとアルゼンチンメディアが押し寄せ、緊張してしまった彼はついに良いところを見せずに1か月、3か月、そして半年と過ぎていく。こんなはずでは、と、父親も練習に押し寄せ息子に対して怒鳴り散らすこともあったようだ。そしてさらに萎縮してしまう少年。ある日、彼は不運にも負傷してしまう。そしてそれ以来、彼の姿はメディアから消えてしまいフットボール界からも抹消された存在となってしまった。両親はこの子のことで離婚騒動を起こしているというあるルポルタージュ番組をラジオで聞いたことがある。

エリック・ラメーラ少年がバルサ入りかというニュースが流れた翌日、この子の練習を見に300人のヒマ人が押し寄せたらしい。才能ある少年は数多くいるだろうが、その少年を襲う余計なプレッシャーから守るクラブの気遣いと両親による保護は絶対に必要なもの。もしリーベルがこの子をメディアクラックとしてクラブに残すようだったら、この子の将来も暗い。それにしてもイニエスタといいメッシーといい、マシアが彼らを良く守ってきたと思う。

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