10月24日 日曜日

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ジュリーが戻ってきた

こういう映像もバルサオフィシャルウエッブページを通して見られるような便利な環境となりました。ファンの人々はクラブからのサービス精神に感謝しなければならない、とは思うものの、でも資本主義社会に生きている限りファンサービスは残念ながらタダではないんですね〜。クラブからの親切なサービスをありがたく受けようと思ったら、ファンは何らかのお礼をしなければいけません。ファンサービス、何となく気持ちの良い言葉だけれど、行き着く先はお金儲け作戦の一つに過ぎない、それが世の中というものであります。

“バルサに変革を”というメッセージと共に誕生したラポルタ政権の最大の変革事項はクラブ経済の赤字状態を正常化させること。そして1年とちょっとたった今、その赤字は減るどころか増えている状態。銀行への借金返済方法と返済期間を調整することに成功したことにより、選手を獲得する金はあっても別に赤字が減ったわけではないのが現状。したがって資金繰りに必要な“各種ファンサービスバラエティー作戦”に精を出すとと共に、多くの企業からの援助獲得作戦もおこなっている。最近で言えば、“バルサオフィシャル車”としてトヨタとの提携をおこなっているし、ナイキとの関係でユニを売らなければならないから、アスールグラーナではないユニを選手に着させて開幕戦を戦うなど、これまでの常識では考えられないこともしている。試合後に、なぜ第二ユニを使用したのかと質問されたマーク・イングラが「あのユニは日本でとても売れるんだ」とバカバカしくも答えていたのには日本人でなくても笑える。

何百ユーロというお金が必要だったソシオ入会金を排除することにより“あなたも簡単にソシオになれますサービス”も順調に進んでいるようだ。このファンサービスがおこなわれてから2万人弱の人がソシオになっている。かつてソシオとはアボノ(年間指定席)と同義語であったのが、このサービスが開始されたことによりソシオの“定義”まで変わってきている。だが変わったのは“定義”だけではなく、ソシオに関する多くのことに変化が起きてきている。アボノの値上げ、それが最たるものだ。基本的に40%の値上げが今シーズンの初めにおこなわれ問題になったのに続き、カンプノウに20か所前後ある12人から16人入れる“ボックス席”に陣取るアボノはもっと大変だということが最近彼らの抗議行動で発覚。その値上げ額はビックリするものだ。年間455ユーロだったゴール裏の“ボックス席”の一席使用アボノが3000ユーロに、677ユーロだったバックスタンドのそれは4500ユーロに値上げされている。何十年も前からソシオである人のみが獲得できたこの“ボックス席”ではあるものの、超安い年間額で利用できてきたのが、こんな金額となってはとても払えるわけがない。クラブも当然ながらそれを知ってのことで、支払えない人は「近くにある普通の席へ」移動してください、ということになっている。この空っぽになるであろう“ボックス席”をクラブは何に利用するのか。それはもちろん企業用の席として高く買ってもらうのだ。そして多くのソシオが最も危惧するもの、それはリーグ戦・国王杯・チャンピオンズ、この三つの大会をこれまで通り自分の席でアボノカードを利用して見続けうることができるかどうかということだ。バルサはこの三つの大会をソシオ・アボノ年間料だけで、つまり特別にチケットを買うことなく観戦できることを許している唯一のクラブ。この長年続いてきた“ファンサービス”もいつかラポルタ政権のもとに崩れる日が来るかも知れない。

さて、ジュリーが負傷から戻ってきてオサスナ戦に出場できそう。負傷選手の一人一人がしっかりと傷をいやして戻ってきてくれること、バルセロニスタにとってこれほど嬉しいサービスはない。

■ジュリーが加わった18人招集選手
バルデス、ルーベン、ジオ、ナバーロ、プジョー、マルケス、オラゲール、ベレッティ、ダミア、チャビ、アルナウ、デコ、イニエスタ、ロナルディーニョ、メッシー、ジュリー、ラルソン、エトー

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